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【キャリア教育】ラジオパーソナリティに学ぶ「夢の広げ方を考える」授業

1 自己紹介

私は「社会と学校をつなぎワクワクを作る」合言葉にゲストティーチャーと協働した授業を行っている公立小学校教諭です。ゲストにしか話せない言葉を引き出し、ゲストだからできる活動を考え、オンリーワンの授業を目指しています。

2 今回の授業は?

Webラジオパーソナリティの柴田惠津子さんと協働で、総合的な学習の時間においてキャリア教育授業を行いました。仕事の内容を理解するだけではなく、将来の夢を広げるワークを柴田さんとともに行いました。

3 ゲストの素敵ポイント

柴田さんは、インターネットラジオ局「ゆめのたね」のパーソナリティとして「笑顔の港」というWebラジオ番組を放送しています。多くの人を応援したいという思いで作られている番組はとても温かく親しみやすいです。過去にはADや広報などの仕事につき、視野を広げてきたそうです。軸と柔軟性をもった柴田さんのキャリアに対する考え方に子どもたちが触れてほしいと思いました。

画像は本人が作成

4 授業での工夫

工夫1 模擬ラジオ番組をやってみよう!!
模擬ラジオ番組をすることで、柴田さんのスキルに触れる。
工夫2 将来の夢を探るワークシート
将来の夢の理由を探り、他の職業の可能性を探るワークを行う。
工夫3 出会いの演出
実際にラジオ番組を聞いたり、ネットの記事を読んだりして、期待感をもって授業へ。

5 どんな授業だったの?

1 目標
・講師である柴田さんのキャリアや仕事に対する考え方を聞くこと、 「将来の夢を広げるワーク」を通して、児童が将来の夢への視野を広げる。
・ラジオ番組体験を通して、物事を発信する仕事の面白さや作り手の工夫に気付く。

2 授業の流れ
・まず、柴田さんから小学校から大学までの今までのキャリアについてお話をしていただきました。特にアナウンサーの夢をもって、どんなことをしてきたかについて話していただきました。アナウンサーになるために、地道な練習、取材、動画編集など、たくさんの努力を続けてきたことに子どもたちは感心していました。

発問
・自分の将来の夢のために、できることってなんだろう?
児童は、4月から自分の将来の夢や生き方について考える機会を作ってきました。改めて、自分の未来のために、今できることを柴田さんの話を踏まえて考えることにしました。

ワークシートと書き込みは本人が作成


ワークシートでは、自分の将来の夢を書いて、その理由を書くことで一度抽象度をあげてみます。そこから、こんな仕事も良いかもねということを友達と話しながら、仕事を広げて考えてみるというワークシートです。

次に、柴田さんの大学卒業後のキャリアについてお話していただきました。アナウンサーの夢をもちながらも、AD、広報の仕事につき視野を広げて来られたそうです。最後に、柴田さんから、念願だったラジオパーソナリティになる道が、人との出会いによって開かれたという話をしてくださいました。

柴田さんは、この出来事を「将来やりたいことを頭の片隅に置いておくと、つながることがあるよ!」という分かりやすい言葉で子どもたちに伝えてくれました。様々な経験をしながら、夢を叶えている柴田さんだからこその素敵な言葉をいただきました。

画像は本人が作成



次に、柴田さんと作成した夢を叶えるワークに、子どもたちと取り組みました。ワークに取り組みながら、子どもたちは、将来の夢を違った角度から見つめ直していました。
お仕事体験として、架空の番組として、代表児童2名と柴田さんで5分程度トークをしてもらい、最後に攻守交代して、児童がラジオパーソナリティ、柴田さんがゲストという形で体験を行いました。
番組が始まると、柴田さんの本領発揮。聞き取りやすい進行で、子どもたちも感心していました。


・最初はどん底にいた柴田さんは辛いことを乗り越えたことがすごいと思った。将来の夢は叶わなくても他の自分に合った職業を目指したらいいと思った。仕事を見たらすごく辛いことやきついことがあった。
このワークシートをやって「もしかすると」って他の将来の可能性を考えることができた! 柴田さんの喋り方が聞きやすかったし、かっこよかった!
・「きっと頑張ったら仕事受かるよね!」と思っていたけど、受けた後は、「たくさんがんばっても、受からないこともあるんだな」と思った。
将来の夢に向かって頑張ってもなれないことがあることはわかっていたけど自分の夢に向かって頑張ることは大事だと思った。
・自分の夢に遠くから近づいていく地道なことだったりがあっても夢に向かって頑張った方がいいと思った。 自分の思った通りに進まないことがあることもわかったしそれでも夢に向かって頑張っていることがすごいと思いました。

児童の感想を本人が編集

6 まとめ

授業を作る段階から、熱心にアイデアを出してくれた柴田さん。子どもたちに少しでも想いを伝えようと、ギリギリまで、台本などを調整してくれました。子どもたちの感想を読むと、私と柴田さんで伝えようとしていたことがしっかり伝わっていたことが分かり、嬉しく思いました。
柴田さんは、授業後の感想にも、一つ一つ丁寧に返信してくださいました。子どもたちもそれに対して返信し、温かい交流が生まれていました。オンラインであっても、人と人がつながり、何かを伝えることができると改めて思った実践になりました。


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