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茶道、始めます。

前に書いたnoteで「日日是好日」という本を紹介して、人のおもしろさ、魅力ってこんなことなんじゃないかということを書きました。というか、私が思う人間の魅力です。

この本を読んでから、茶道に対して興味がずっと続いていました。そしたら運よく錦江町内の茶道の先生を紹介していただき、始めることにしました。



なぜ始めるのか


なんで茶道をはじめるのか。大きくいうと、これからの人生を楽しむためです。生きている中で嬉しい楽しい瞬間はたっくさんあるのですが、その中でも「これってこういうことだったのか!」とわかった時、気づきがある感覚が結構好きです。




この感覚は、小説の表現を使わせてもらと、、



世の中のことは、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類に分けられていて、「すぐにはわからないもの」が大半。でもわからないながらも、頭の中にある小さなコップ、大きなコップ、特大のコップに水が溜まっていって、その水が溢れたとき、すぐにわからなかったものがわかったという、世界がぶわぁっと拡がる瞬間の醍醐味を味わうことができる。


ということです。




私も1回だけ、2年間くらいモヤモヤしながら行動していたらふと、今までの行動はこのためだったのかと気づいたときがあって、そのときはなぜか涙がとまりませんでした。




自分が生きてきた中でそのことは大きい出来事でしたが、もしかしたらそれは少し大きいコップなだけであって、また特大のコップが残っていると思うと、そのコップが溢れる瞬間が待ち遠しいです。



茶道の醍醐味



その気づきを得るためだけだったら、仕事でもなんでも手段はいくらでもあるとは思います。わからないことだらけでもとにかく仕事を覚えて吸収して、気づけば自分の強みになっていた、というような。そうでなくても、誰しも生きていれば味わえることだとも思います。
そのなかでも茶道を手段としたのは、そのふとした瞬間に気づくことが、毎日を彩ることに魅力を感じたからです。
雨がもうすぐ降る。風向きが変わった。24の季節を感じる。掛け軸の文字が心にスッと入る、、、。

普段の生活、日常でふとした時に気づく成長も良いものだけれど、その成長が自然と会話できたような、日常が素晴らしいと思える、そんな「成長」の方をもっと味わいたいと思いました。それらは、自然が十分にある田舎の方がより感じられるし、「自然と会話できる人」も多いです。
そんな錦江町にいる今、茶道を始めることができて幸せです。そして、そんな自然と向き合うことこそ、これからを生きるために必要なことだと信じています。(そのあたりもまたちゃんと伝えたいですね…。)





今を生きる




私たちはいつでも、過去を悔やんだり、まだ来てもいない未来を思い悩んでいる。どんなに悩んだところで、所詮、過ぎ去ってしまった日々へ駆け戻ることも、未来に先まわりして準備することも決してできないのに。
過去や未来を思う限り、安心して生きることは出来ない。道は一つしかない。今を味わうことだ。過去も未来もなく、ただこの一瞬に没頭できた時、人間は自分がさえぎるもののない自由の中で生きていることに気づくのだ・・・・。




就活の時期、時々訪れていたお先真っ暗状態の自分に言い聞かせたのは、いずれ悩みは消えるということでした。瞑想修行に行ったのも、色んな人に会いに行ったのも、今思うと遠い自分の未来は明るいと信じるためでした。


今の仕事も、3年の任期が終われば無職になるという不安があるからこそ、今を楽しく生きる術を身に付けたいと思っているのかもしれません。



これからも出来るだけいろんな大きさのコップにたくさん水をためて、人生何でもたのしめるような大人になりたいです。超特大のコップには死ぬまで水が溢れないこともあるかもしれないけれど、それがあふれる瞬間を心待ちにして生き続けます。



自分の中でやる意味が納得してないとあまり動かない性格ですが、意味を求めないことだって、いずれは学びになるんだと思える忍耐力を、茶道を通して身につけたいと思います。





ここまでたくさん期待を込めてワクワクを書いたけれど、実際始めてみたら足はしびれるし、いっぱい注意されるし、作法の意味もわからなくて、稽古に行きたくなくなる気がします(笑)


でも、この前初めてお稽古をして分からないことが多すぎましたが、コップがあふれる瞬間を味わうためならずっとわくわくしながら続けられると感じました。


精進します!!




最後に、また好きな文を。


世の中は、前向きで明るいことばかりに価値をおく。
けれど、そもそも反対のことがなければ、「明るさ」も存在しない。
どちらも存在して初めて、奥行きが生まれるのだ。
どちらが良く、どちらが悪いというのではなく、それぞれがよい。
人間には、その両方が必要なのだ。




奥行きのある人間になりたいですね!
ではまた。

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