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隣町の白猪山での風力発電計画!

松阪市飯高町での風力発電計画に対して疑問の声を挙げる署名活動は引き続き行われていますが、この頃事業者は動きを見せません。住民に対しての返答も何もありません。何をしているのかと怪しいなと思っていたら、隣町の飯南町や旧松阪市境目あたりにある白猪山というところでの風力発電計画の変更計画を12月に示してきました。

ここでは既に配慮書、方法書、準備書と段階が進んでいて、環境アセスメントの手続きとしては最後の評価書が残るのみです。準備書までに環境易経評価委員会からも厳しい意見が出されていて、もうこの話は凍結してなくなっていたと見せかけて、まだ活きだったようです。

松阪市の環境影響評価委員会のページはこちら。(仮称)松阪飯南ウインドファーム発電所に対する市の意見や時期などを見ることができます。

準備書から評価書に進んでしまうと、もう本当に止めるのが難しくなります。この話は10年前からあって、地元合意もなく松阪市の市有林を通るということで、松阪市も認めないという話になっていたのですが、急に計画を縮小・変更して進めるという形でまたぶり返してきたのです。使えないはずの市有林をわずかに外した形のようですが。

元々の計画は広範囲で12基→それを狭くして8基→さらに減らして6基にしたけれど一基あたりは大きくなった、という流れです。

計画の規模が違い過ぎると最初からやり直しになるそうですが、一基辺りの発電量を多くして全体としての数字を合わせれば同じ計画として通るそうです。この辺り、きちんと説明できるほうがいいに決まっているのですが、なかなか言語化が難しくて話を凍結させてしまっていました。力不足で恥ずかしいけれど、この浅い理解のままでももう出します。とにかくなんだかこんなことが行われているのだけれど、という話です。ああ、ほんと力不足ですみません。でも誰かが伝えなければ知られずに埋もれてしまうので、なんか非道な話だよということはせめて訴えます。

計画地を狭くしたから配慮してるでしょ、基数も少なくしてるでしょ、だからもう建設いいじゃん、みたいなイメージを受けました。

あのさ、一基あたり大きくしてさ、住居との距離放してもいないよね。より大きな設備作るのよね。地上も地下も工事しまくるのよね。8基から6基にして外された土地はあっても、通るところはより負荷がかかるのよね。

それ、住民の声をなんだと思っているのでしょう?しれっと1キロ程度のところに150mくらいになる建造物立てて日夜プロペラ回しますって話、完全に侵害に思えるのですけどどうなっているのでしょう。住民はどう思うのでしょう。

まだ計画ばかりで実績のない事業者としては、なんとしても近年中に風力発電事業を実施したくて仕方ないようです。どれだけ儲かるのかの算段があるのでしょう。金融的に風力発電はどうにも美味しい話のようです。

でもさ、この山もまた緩やかでなく険しい山です。麓からずっと石段が積まれていて、山城が築かれていたようなところです。これも詳しくないのですが、攻めの城ではなく守りの城のような印象なので、昔から攻めにくい土地のようです。だから道も山向こうに通されておりません。そしてこの辺りはまた棚田でもよく知られています。風光明媚な棚田って、段々になった坂の土地を少しずつ田んぼにして水路を引いて、機械が入らないような田んぼでお米作りをするという手のかかる里山の在り方です。

そんなところにどでかい風車を建設する?

技術的にはできてしまうのですよ。それで道がついて風車が回って電気作って、お金が儲かるらしいのです。

でも、山は大丈夫なのか?人の暮らしは?麓は?ぐるぐると考えてしまいます。

三重県では実際に稼働している風車ももう十分多く、それによって人の暮らしが壊滅的になっているかというとそうでもないので、どんどん建ててもいいだろうと思う人もいるのかもしれません。産業のない田舎では風車に希望を抱く人もまたいるのでしょう。けれど、実際風車が建って人々の暮らしはどうなったのか、ポツポツとではありますが、もうわかっています。そんなに明るい話ではありません。音や振動に悩んで悩んでどうしようもない思いをしている人がいます。引越して土地を見捨ててしまえる人は逃げますが、いろいろな事情で逃げられない人もいます。そんなに近くでは共存できないものを新たに、より大きくして建てる計画って何なのでしょう。

事業者がどう考えているのか、どんな調査をしてなんとしても計画を進めようとしてくるのか、先ほどの環境影響評価委員会のページに46ページにわたる事業者と環境影響評価委員会とのやり取りが記載されていました。3時間に及ぶすごいやり取りだったようですが、事業者は堂々としたものです(褒めてませんよ)。意見を受け止めているようで全部都合よく濁してしまう。結局なんのリアルな想像もないまま、計画を進めることを使命とされているようです。

平成28年度12月21日松阪市環境影響評価委員会

地元合意がなければ進まないということにはなっているので、住民の一致団結が成されるかが鍵となってくるのでしょうか。飯高としても、できる限りの応援はしたいものです。



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