私のほしいもの

「もしお金がたくさんあったら何が欲しい？」

この質問ね、前に人に聞かれて答えられなかった質問だ。
正直にいうと…高級ブランドのバッグや洋服？アクセサリー？使えれていればいい。似合っていればいい。別に高価である必要もない。

家も大きなものが欲しいってわけでもない。マンションなら2階以上にあって洗濯機が中に置けて、欲を言うならお風呂とトイレは別がいい。ワンルームでいいし、駅から少し距離あってもいい。

車は？バイクは？絶対欲しいってわけでもないが、いらないなぁとも思わない。必要になったら買う。そんな程度だ。

こだわりがない…。のかな。
というか…。なんでみんなそんなにスラスラと答えられるの？

そう思った。

こんな私を「夢のないやつ」「向上心のないやつ」「変なやつ」という人もいる。

え…。私って…そんな変かな。とも思った。

でもね、考えても考えても、私はこのままでいいんだよなぁと思うんだよね。
いや、このまま「が」いいんだよ。

食べたいものを食べたいときに食べられるくらいのお金があって、一人でのびのびできるくらいのワンルーム。好きなオーバーサイズの服を着て、行きたい場所に大好きなみんなと出かけて。平日は「仕事大変だわー！」と愚痴をこぼしながらも、休日は夜更かしでもして、映画見たり、長電話したりして。

私は、この「こだわり」なく「気まぐれ」な生活「が」いい。

「平凡」と呼ばれるこの生活「が」いい。そして、この「平凡」な生活で、どんなことでもいい、楽しいことを見つけられたら尚更いい。

この生活こそが私の欲しいものかもしれない。

考えてみると、これって意外と難しいことなんだ。
これも立派な「夢」なんだ。

だって、今の私は、この「平凡」な生活に届いている自信がない。届いていたとしても、続けられる自信がない。私には、いろいろなものが足りない。だから、私にとっては立派な夢なんです。「向上心がなく変なやつ」って思われてもいい。この夢を叶えたい。

こだわりを持たない私が見つけた「私の欲しいもの」なんだから。