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鼻が詰まっていても葉巻を楽しむ方法

紙巻きタバコ(一般的に売られているタバコと名のつくもの)が喉越しなどを楽しみニコチン摂取が目的であることに対して、葉巻は「香り」を楽しむ事が重要になってきます。煙の味ももちろんありますが9割は香りです。

つまり嗅覚が使えない状態だと葉巻は楽しめないことになります。

ここでは一時的に嗅覚に問題があるけれども、何かしらの工夫で葉巻を楽しむ為にはどうすればいいのか?について記述します。ただし、嗅覚に何かしらの障害が先天的にある場合や、慢性の鼻炎で嗅覚に障害がある場合は残念ですが、これらの方法は有効ではありません。

あくまで普段は健常者だけれど一時的に花粉症や風邪による鼻炎で・・・という方々に向けての記事です。

香りを嗅ぐ仕組み

左右の鼻の穴は実は吸い込む空気の量が異なる事をご存知ですか?
これらは定期的に(2時間おき)切り替わります。

なぜ人間の鼻の穴が二つあるのか(鼻の穴の奥は繋がっているのに)この疑問への回答は匂いを検知するメカニズムと重要に結びついています。

匂いを生み出す分子は嗅覚の神経細胞にくっついて初めて匂いを検知します。

例えば「ラーメンの香り」と一言で言っても「ラーメンの香りの分子」が1種類存在するわけではありません。数十種類・・・数百種類の香りを生み出す分子が鼻腔内の神経細胞に同じタイミングでくっつく事で「ラーメンの香り」の情報を脳へと送信するわけです。

これらの分子は神経細胞に「くっつきやすいもの」と「くっつきにくいもの」と別れています様々にあります。細かく突き詰めると化学的な話になり説明しずらいのでそういうものだと思ってください。

左右の鼻の穴の吸い込む力が同じだと、おそらく「くっつきにくい」分子だけが鼻の奥の神経細胞にくっついて「公式」の匂いとは違うものになるでしょう。左右の鼻の穴の吸い込む力が違うおかげで、「くっつきやすいもの」は鼻の手前の神経細胞に「くっつきにくいもの」は鼻の奥の神経細胞にくっつき複雑な香りを生み出してくれます。

仮に、普段はちゃんとくっついてるラーメンの香り分子が何らかの理由によりある特定の種類だけくっつかなかったら、またはくっつくタイミングがズレてしまえば、おそらくラーメンの香りは普段あなたが香っているものとは違うものになってしまうでしょう。「あれ?ここのラーメンって香りこんなんだっけ?レシピが変わったのかな?もう行くのやめよう」と思う前に少し考えてみましょう。あなたの体調が普段と違うからではないか?と。

つまり、葉巻の香りをちゃんと楽しむ為には鼻の穴は二つ必要です。

風邪で鼻が完全に詰まっていたらバカでもわかりますが「絶望的」です。

風邪で鼻が片方だけ詰まっていたら、おそらくそれでも葉巻を楽しむ事はできません。普段と違う香りになります。具体的には吸い込む力が弱い方の穴が完全にふさがるので「くっつきにくい」分子だけが鼻の手前側にくっつきます。それらは葉巻の香りの中でも「辛い」香りの部類ですので「辛い」香りになります。

これより鼻の穴を二つ確保する為の手段を挙げます。

手段その①:血行をあげる

即席で出来る手段です。

血行を上げると鼻の穴の奥が広がり空気を取り入れようとします。
血行を上げると体が酸素を欲しますので当然ですね。

運動なら何でもいいですが、狭い室内でも出来る無酸素運動が望ましいでしょう。「筋肉は全てを解決してくれる」とは誰かが言ってましたが、まさか葉巻の香りを楽しむ為にも筋肉が役立つとは・・・神すらも知らなかったかも知れません。

ただし、この手段は疲れるという難点がありますし、葉巻に含まれるニコチンが血管を収縮させる作用がある為、せっかく運動して葉巻を吸ってもすぐにリラックスしてしまい、広がった鼻の穴の奥が狭まります。

手段その②:暖かい湿った場所

寒くて乾燥した場所にいると鼻の穴の奥が塞がります。

まず乾燥は身体の免疫力維持の妨げになります。
鼻の奥や気管支などには小さな毛が生えており、粘膜でそれらが覆われています。そこで付着した異物を粘膜ごと押し上げて胃に送りウイルスや細菌を始末する仕組みになっています。余談ですが胃を運良く通過したウイルスや細菌は腸内で善玉菌に駆逐されます。ヨーグルトが風邪に有効なのはこの為です。

気温が寒くなるとこれも免疫力維持の妨げになる為、体はなるべく体内が冷えないようにまずは「冷たい空気が入る」鼻の穴を塞ごうとします。

以上のことより、体にお任せするんではなく、自分で暖かくて湿った場所を作るか、そこに移動しましょう。風邪や花粉症ではない場合は大抵はそれだけで葉巻が吸える状態になります。

手段その③:鼻炎薬を飲む

鼻炎による鼻の穴の塞がりは血行を良くしても暖かくて湿った場所に移動しても改善はあまりされません。鼻炎とはウイルスや細菌が鼻に侵入し、免疫の機能により駆逐が行われている最中の状態です。

その炎症を薬で抑えて鼻の通りを良くして、葉巻を楽しむという手法です。

ただし、バカでもわかりますが・・・
せっかく免疫が機能し戦っている最中に戦いを中断させる(炎症を抑える)リスクも考えるべきでしょう。鼻炎薬を飲むのなら十分な水分を取ったのち、普段よりも多く睡眠時間をとり回復に努めてください。

風邪をひいた後に鼻が通ったが香りがしない

2020年3/28日現在、世界で大流行しているコロナ・ウイルスでもそうですが、風邪のウイルスは基本的に鼻から侵略を初めて肺まで降りていきます。

ウイルスの攻撃によって鼻の中にある「嗅覚神経細胞」が死滅すると一時的にですが匂いがしなくなります。残念ですが、そうなると何をしても葉巻は楽しめません。人間には細胞の複製機能がありますので、嗅覚細胞が複製されるまでの間、葉巻は御預けです。

余談ですが、嗅覚細胞が死滅すると「匂いが嗅げない」だけの病状ではなく「食べ物の味がしない」という現象が起きます。「鼻詰まり」は嗅覚細胞はまだ生きており匂いの分子がそこまで届かないだけで、口の中にある香りは嗅覚細胞へ届きます。この香りが味の一つになっています。死滅する場合は当然ながら口内の香りも検知できないので「舌」でしか味がわからないわけですね。
香りの重要性が失って初めてわかる瞬間でしょうね。

え?
「鼻が詰まった時は葉巻の香りを口の中から鼻へと通すことができれば、いつもと同じように葉巻が楽しめるんじゃね?」と思っています?

残念。空気の出入りを監視する「門」は鼻の手前にあり、口内から空気が鼻に抜ける時に制御する門はありません。つまり、香りの分子が適度に鼻の神経細胞にぶつかってくれない空気の通り方をしてしまう為、普段香っている香りとは違う香りで嗅覚細胞は伝えてきます。

・・・まぁそれで貴方が満足すれば、それでいいですが・・・。

所詮、葉巻は嗜好品ですからね!

それでは、鼻が詰まっても素敵な葉巻ライフを満喫してください!☺️

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