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【みんじゃず】㊙︎レッスン ⑨ スリー・ノート・ボイシングをマスターしよう

【みんじゃず】、みんなでジャズを聴いたり
演奏したりするためのチャンネル
これを運営している
ジャズ・ピアニストのOTAKAです
きょうは
スリー・ノート・ボイシングというものを
ご説明したいと思います
前回までにコードの基本的な動き方
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰというものや
コードを構成する主な4つの音について
ご説明しました
今回はいよいよそれを
実践的に使うための理解と練習
これを行っていきたいと思います
スリー・ノート・ボイシングというのは
文字通り3つの音でコードを表現する
やり方です
ですから、きょうの話は
ピアニストの方
またはオルガンなどほかのキーボード
そしてギターの方
さらには弾き語りをしたいボーカルの人
またはボーカルの人が練習で
ご自分でコード感を試したい
そんなことをするときに役に立つ
知識じゃないかなと思います
ジャズでよく出てくるコードの流れに
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰというものがあるということを
今まで説明してきました
例えばキーがCだと
Dm7
G7
C△
これは


Ⅰなわけですね
これをどうやって
実際の演奏で使っていくのか
その基礎となる考え方が
スリー・ノート・ボイシングなんですね
こちらの資料を見てください
noteのマガジンにも書いておきます
スリー・ノート・ボイシングっていうのは
Dm7というコードがありましたら
ルート・ノートですね
Dm7でしたらDの音
これを左手の小指で弾きます
そして残りの3つの音のうち
3度目の音と、7度目の音ですね
Dm7ですから
ルートから見た音を書いていきますと
ここが1度目
ここはマイナー3度
ここはマイナー7度っていう
そういう度数になっていくわけですけど
5度はちゃんと弾かなくても
コード感に影響がないので
弾きません
1度目
コードのルートと呼ばれる音を
左手の小指で弾いてください
3度目の音
ここではマイナー・サードですけども
この3度目の音と
7度目の音
ここではマイナー・セブンスですけれども
この音を右手の親指と小指で弾くんですね
G7についても一緒です
ルートのGの音は
1度目の音は左手の小指で弾いてください
G7ですからルートの音はGですけども
Gの音は左手の小指で弾きます
そして3度目の音と7度目の音
これを右手で弾くんですね
最後のC△も同じです
1度目のCの音を左手の小指で弾きまして
3度目の音、7度目の音、これを
右手の親指と小指で弾いてください
さぁこれを実際に弾いてみます
あまり近いとですね
音の響きが良くないので
左手と右手はちょっと離して弾いてみます
最初、Dm7は
左手の小指でDを弾きます
そして、1オクターブ上のF
これが3度目の音です
そして、C。これが7度目の音ですね
これを同時に弾いてみましょう
これがDm7の響きなんです
近くのポジションで弾くとこんな響きです
これを両手でシンプルに弾くときには
左手の小指でD
1オクターブ上のFを右手の親指
その上のCを右手の小指で弾きます
そうするとDm7の響きが得られます
G7も同じです
Ⅱ→Ⅴ→ⅠのⅤであるG7も
左手の小指でG
その1オクターブ上のBの音
これが3度目なので
右手の親指
そして7度目の音はFですので
右手の小指
これがG7の響きになります
最後のC△も同じです
左手の小指でCを弾きます
1オクターブ離して
Eの音、3度目の音を
右手の親指で弾きます
その上のBの音、7度目の音を
右手の小指で弾きます
これがC△の響きです
これを続けてやってみます
Dm7、G7、C△
もう1回弾きます
Dm7、G7、C△
どうでしょう
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰのコード感が
なんとなく伝わってきた
のではないかと思います
これがⅡ→Ⅴ→Ⅰを
最もシンプルに表現するときのやり方です
これにいろんな音を加えて
バリエーションを増やしていく
それがコード楽器の人の仕事なんですね
本当にコードをシンプルに表現したいとき
例えば弾き語りをするときなどは
今のコードの響きをですね
前にお話ししたチャッチャのタイミングで
正しいスイングをするための
伴奏のタイミングで
弾いてあげるとスイングします
こんな感じで弾いていけば
どんなコードでもコード感を表現することができます
理屈は簡単なんですけど
少し練習しないと
なかなか自然に音を見つけることが
できるまでは
毎日やっても3週間から1カ月ぐらいは
かかるかもしれません
ゆっくりでいいので
これを全部のキー
12のメジャーのキーでできるように
まずは練習してみてください
そしていざやってみると
ちょっと待ってくださいと
ちょっとやりにくいんだよと
音がちょっとジャンプしちゃうんだよね
これは鍵盤を一生懸命見ないと
弾きにくいですよ
そういう人は多いと思います
僕もそうです
そこでジャズの人たちが昔からやっている
ずるいやり方
これを伝授いたします
お気づきの方も
お気づきじゃない方もいると思いますが
実はこのⅡ→Ⅴ→Ⅰでね
3度と7度の音が動いていくときに
このDm7の3度目の音って
これはFの音ですね
そして、G7の7度目の音
これも実は同じFなんです
ですので、この音を実は
入れ替えることができるんですね
入れ替えても3度目の音と7度目の音は
コードの響きは変わらないんです
1度目の音は
もう一オクターブ下を弾きますので
ちょっとこの説明では忘れていただいて
G7のマイナー7thはFという音ですから
これをいちオクターブ下のFですね
こっちに入れ替えちゃうんですね
そうするとこの音は変えなくていいんですよ
同じ音を弾いてればいいってことになる
さらにこのG7の3度目の音はBでして
このC△の7度目の音とと同じなんですね
Bの音
これを応用したやり方が
実はジャズでは定番となっている
2つのポジション
これに集約されます
実はこれをまとめたものが
このAポジションと呼ばれるポジションです
Dm7のときの-3rd、-7th
この順番で弾いたとしたら
G7のときは7度と3度を入れ替えて
マイナー7thを
こっちのFじゃなくて
こっちのFに入れ替えることによって
Dm7から
同じ音をそのまま続けて弾いてればいいよ
という風にずるいやり方をしちゃうんです
しかもG7からC△に行くときも
G7の3度目のBの音
これはC△のメジャー7thの音ですから
そのまま弾いておけばいいと
いうことになります
これによってジャンプをしないでも
弾いていけるんですね
このとき、ルートは、1度目の音は、
もう1オクターブ下
もうちょっと低い所の鍵盤で
左手で弾いてください
ちょっとやってみます
Dm7
G7
C△
もう1回弾きます
Dm7
G7
もう1回弾きます
Dm7
G7
C△
だいぶ楽に弾けるんではないでしょうか
では、チャッチャのリズムでやってみます
Dm7
G7
C△
Dm7→G7→C△
いかがでしょうか
手の移動がジャンプしなくなりましたので
鍵盤を見なくても
慣れてしまえば弾けると思います
7度と3度は入れ替えても
コード感が変わらないということなので
実はこれ、Aポジションと、
もう1個、Bポジション
この上のやつの反対バージョンがあるんですね
どういうことかっていうと
このDm7のときに
今度は
マイナー7thを低い方に
マイナー3rdを逆に上に持っていっちゃって
そうすると
G7の時は3度が低い方に来て
マイナー7thが高い方に行く
ちょうどAポジションと入れ替わってるんですね
逆の入れ替えパターンということです
そして、C△のときは
7度の音が低い方に来て
3度の音が高い方に来ると
そういうことができるわけです
Aポジションの入れ替わったパターンですね
これがBポジションと呼ばれるものです
ちょっと弾いてみましょう
今度はBポジションの
スリー・ノート・ボイシング
Dm7
G7
C△
もう1回弾きましょう
Dm7→G7→C△
続いてチャッチャのリズムで弾きます
Dm7→G7→C△
いかがだったでしょうか
7度と3度は入れ替えても
コード感はさほど変わらないんですね
この理論を応用しまして
AポジションとBポジションというものが
あるわけです
これをふんだんに使って
コードの伴奏で
いろいろトライしてみてください
そして、できればですね
このスリー・ノート・ボイシングを
全部のキーでできた方が良いと思いますので
今回、今の資料に加えまして
もう1つ資料を
noteのマガジンに用意しておきますので
youtubeでは下にリンク貼っておきますので
ご覧ください
これは全部のキーで
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰの構成音が書いてあります
1度目、3度目、5度目、7度目
この一覧表です
これをご活用いただいて
それぞれのキーで
毎日全部練習するのは無理でしょうから
月曜日は3つ、火曜日、水曜日、木曜日、
金曜日、土曜日、
1回休んでっていう感じで
ローテーションでですね
どんどんやっていかれると
3週間から1カ月ぐらいすれば
どのコードが出て来ても
スリー・ノート・ボイシングだったらできるよ
そのほかのテンションの音とかは
よくわかんないけど
スリー・ノートだったらできるよ
っていう状態になると思います
そうなりますと、もうこっちの方です
後はそこに音を付け加えていく
これをパターン化していけば
どんなコードでも
コード・ネームも見れば
弾くことができる
そのようになってきます
まず全ての伴奏の基本は
このスリー・ノート・ボイシングを
全ての12のキーでできるように
まずは練習してみてはいかがでしょうか
キーがマイナーのときも
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰに関しては
考え方は一緒です
Ⅰのときの3度目の音が全部
全体のキーがマイナーのときは
マイナー3rdになりますけどね
Ⅱ→Ⅴに関しては3度と7度は同じですので
その辺はまた
マイナーのキーの説明の回を一度設けて
ご説明したいと思います
まずはメジャーの12のキーの
スリー・ノート・ボイシングに
ぜひチャレンジしてみてください
きょうはスリー・ノート
・ボイシングのお話でした

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