【SEA】ロビー・レイと5年$115Mで契約合意【FA補強】
■チーム待望の真のエースを獲得
現地時間12月2日、シアトル・マリナーズはトロント・ブルージェイズからFAになっていた先発左腕ロビー・レイと5年$115M(3年目のシーズン終了後にオプトアウト条項付き)で契約に合意しました。
フェリックス・ヘルナンデスが全盛期の力を失って以降のマリナーズは、イニングイーターであるマルコ・ゴンザレスや、怪我がちでありながら支配的な投球内容のジェームズ・パクストンなど優秀な2番手、3番手の投手は居たものの、「イニングイーター」であることと「支配的な投球内容」を両立させた真のエースは不在の状態が続いていました。
チーム史上2番目の契約規模という点からもマリナーズの高い期待が見て取れますが、レイはこの真のエース枠として稼働することを期待されてチームに移ってきています。
■レイの2021シーズン
2020年、12試合の登板で防御率6.62とデビューイヤーを除いて最悪の数字を残し、キャリアの崖っぷちに立たされていたレイにとって、今シーズンはまさに進退をかけた一年でした。
そしてその勝負のシーズンでレイは、痛打されることの多かったカーブの投球割合を減らし、平均球速が1マイル近く上昇したフォーシームとスライダーの2球種で攻めるシンプルな投球スタイルに変更。それが功を奏して抜群の成績を残し、ほぼ満票でサイ・ヤング賞を受賞するブレイクアウトイヤーを送りました。
■ローテーションの状況と今後の補強
新たにレイをトップに据えるローテーションは、左右のイニングイーターであるゴンザレスとクリス・フレクセン、そして右のエース候補であるローガン・ギルバートと続きます。現時点では5枠目をジャスティン・ダン、ジャスタス・シェフィールドらのメジャー経験のある若手や、ジョージ・カービィ、マット・ブラッシュらのトッププロスペクトで争う形になると思われますが、もう一人先発投手を補強する可能性が高そうです。
レイ加入後の予想ペイロールは$87Mにとどまっており、2016から2019シーズンには$140M~$160M程度のペイロール規模であったことを考えると、まだまだ資金的な余裕があると見て良いでしょう。
注目の補強ポイントは、やはり強打の内野手です。トレバー・ストーリー、クリス・ブライアントは未契約の状態でロックアウトに突入しており、新CBA合意後は積極的に獲得に乗り出すでしょう。
またNPB広島東洋カープからポスティングされている鈴木誠也を獲得するのかどうかにも要注目です。ジェリー・ディポートGMは鈴木とZoomでの面談を行ったとのことで、獲得に前向きな意見を述べていました。11月中には、日本人選手不在で開幕を迎えるという選択をすることはない、といった趣旨のディポートGMの発言もありましたし、鈴木も新CBA合意後に獲得に向けて積極的に動いていくことになりそうです。
写真:https://twitter.com/Mariners/status/1466182491572776960
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