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【SEA】ルイス・カスティーヨを獲得!!!【トレード補強】

 先ほど、衝撃的なニュースが流れてきました。

 シンシナティ・レッズのエース投手、ルイス・カスティーヨをマリナーズがトレードで獲得したという報道です。放出した対価の内容を見ても、マリナーズの気合の入れようが伺えます。以下に詳細を紹介します。

SEA獲得:ルイス・カスティーヨ(SP)
CIN獲得:ノエルビ・マーテイ(SS)、エドウィン・アローヨ(SS)、リーバイ・スタウト(SP)、アンドリュー・ムーア(RHRP)

レッズ獲得:4人のプロスペクト

 さて、レッズが獲得した4人の対価の中でもノエルビ・マーテイとエドウィン・アローヨはいわゆるトッププロスペクトと呼ばれる超有望株です。

 20歳のマーテイは開幕前時点ではプロスペクトランキングで全体TOP10に入っていたほどの"超"トッププロスペクトです。前半戦は不振に喘ぎ、評価を落としましたが、徐々に調子を上げていき、打率.275、15本塁打、13盗塁と数字を持ち直しています。どちらもプラス評価を受けるパワー&スピードのコンビネーションが売りで、将来的に3BやCFにコンバートされる可能性はありますが、オールスタープレーヤーレベルのポテンシャルと言われています。

 8月25日に19歳になるアローヨは、昨年のドラフト2巡目(全体48位)指名選手です。優れた身体能力、強肩、滑らかな動きの持ち主で、将来的にプラスのディフェンダーになれる可能性を秘めている守備面への評価はドラフト当初から非常に高かったです。その上、今年に入ってから打率.316、13本塁打、21盗塁と打撃面でも急成長を見せ、ミッドシーズンの更新でプロスペクトランキングTOP100にランクインしていました。
 スタウトは19年のドラフト3巡目(全体97位)指名の先発投手です。最速99マイルを記録するファストボール、カーブ、スライダー、チェンジアップと豊富な球種を扱うことができ、ローテーション4,5番手のポテンシャルと評されています。今季は2A18先発で防御率5.28と苦戦していますが、"目玉以外"としてパッケージに入れられる選手としては贅沢なレベルでしょう。
 ムーアは昨年のドラフト14巡目で指名を受けたリリーフです。90マイル公判を記録するパワフルなファストボールが武器で、Aでは25試合に登板し、32.1投球回で58奪三振を記録しています。

マリナーズ獲得:ルイス・カスティーヨ(SP)

エースと呼ぶにふさわしい投球内容(出典:Baseball Savant)

 マリナーズが獲得したのは今年のTDLで市場に出ている投手の中で一番の目玉と言えるであろう、29歳のカスティーヨです。今季はここまで14試合に先発して防御率2.86と好投、自身2度目のオールスター選出も果たしています。レンタルではなく1年半の保有期間が残っていることも大きいです。まさにマリナーズが今年のTDLに欲しかった存在だといえます。
 少し出しすぎのようにも思えるほどの対価を払ってまでマリナーズがカスティーヨを獲得したかった理由の一つとして、若手先発のイニング管理の問題があります。 

若手投手の投球回        今年     昨年
ローガン・ギルバート(25)  123.0投球回  124.1投球回
ジョージ・カービー(24)   96.0投球回    67.2投球回
※メジャー、マイナーの数字を合算したもの

 ここまで21試合に先発して防御率2.78と飛躍を見せているギルバートは、次の先発登板で、今年の投球回が昨年の数字を上回ることになるでしょう。今年メジャーデビューを果たしたカービーに関しては、投球回それ自体は多くはないものの、すでに昨年の投球回を30ほど上回っている状況です。
 カービーがレギュラーシーズン終了時までローテーションを務めることは現実的ではなかったので、実質的には一枠空きが出るという状況でした。その上台頭したギルバートを、ポストシーズンでも登板ができるようにイニングを抑えながら起用していく必要があったわけです。
 そこで昨年187.2投球回を記録しており、その上チームのポストシーズン進出をより確実にすることのできる実力を持ったカスティーヨの獲得に、チームのNo.1、No.2プロスペクトを含む大きな対価を支払ったということです。それがカスティーヨではないとしても、チーム状況的に必ず行う必要のある補強でした。

画像:Mariners

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