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【#22】マイナンバーカードの保有が実質義務化になりそうです

先日テレビを見ていたらニュースで現在使われている健康保険証が2024年秋に廃止し、マイナンバーカードへ一体化した形に切り替えるといった内容が流れていました。
また、運転免許証との一体化も2024年度末までにおこなう方針であることも示されました。この事から思ったのは実質マイナンバーカードの保有の義務化がはじまるのだなあということです。

マイナンバーカード。皆さんはお持ちですか?自分はまだ申請していなくて持っていません。
一時、確定申告の際の紙での申告に煩わしさを感じカードの申請をしてe-TAXでの申告を考えたこともありましたが、その時はFericaに対応したICカードリーダーが必要なことや、対応ブラウザがChromeなどに限られていたので保留することにしました。(特に生活に不便さを感じもしませんでしたし.…)
また、当時は電子証明書(利用者証明用電子証明書と署名用電子証明書)の有効期限についての詳細な説明がなかったりして運用するのにはまだ早いのかも知れないと感じたこともマイナンバーカードを取得しなかった理由のひとつでした。

そこで今回の内容(マイナンバーカードを健康保険証として利用する)についてのメリットとデメリットを考えてみました。


■メリット

1.顔認証付きカードリーダーでの受付自動化
顔認証付きカードリーダーでカードの顔写真データと窓口で撮影した本人の顔写真とを照合して本人確認と保険資格の確認が一度でできるので、対面での接触なく受付を自動化することが可能になります。

2.就職、転職、引越しをしても健康保険証としてずっと使える。
新しい医療保険者へ手続き済みだったら就職、転職、引越しをしてもマイナンバーカードを健康保険証としてずっと使うことができます。
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している人は定期的な被保険者証の更新が不要になります。また高齢受給者証の持参も不要になります。

3.医療費控除の確定申告がオンラインでできる。
医療費の領収書を管理しなくてもマイナポータルで医療費通知の情報を管理できます。
マイナポータルからe-TAXに情報連携ができるのでオンラインで確定申告を完結できます。(これについては2022年分所得税の確定申告からです)

4.データに基づく診療・薬の処方が受けられる。
本人同意のもと、初めての医療機関でも過去の薬や特定健診などのデータが連携されるので口頭での説明が必要なく、旅先や災害時でも日頃使用している薬の情報等が連携されるので安心感があります。

5.限度額以上の一時払いの手続きが不要。
マイナンバーカードを健康保険証として利用できる医療機関では限度額適用認定証がなくても高額療養費制度における限度額を超える支払いが免除されます。

6.2022年10月以降はマイナ保険証を使う場合の窓口負担が減り、従来の保険証を使うと窓口での負担が増える仕組みに変わります。

9月末まではマイナ保険証を使った初診料は21円でしたが、2022年10月以降は6円に。逆に、従来の健康保険証を利用した場合9月末までは初診で9円でしたが、10月以降は初診で12円かかります。再診の場合は、マイナ保険証と従来の健康保険証ともに上乗せはありません。(ともに3割負担の場合)
ただし、病院や薬局でマイナ保険証のシステムを導入していない場合は従来の保険証を使っても追加負担は発生しません。
→2022-10-20更新

■デメリット

1.マイナンバーカード保険証を利用できる医療機関がまだ少ない。
2022年5月15日時点でマイナンバーカード保険証を利用できる医療機関や薬局は全体の2割程度、顔認証付きカードリーダーを申し込んだ医療機関も6割弱だそうです。この状況だとまだまだ利用できる医療機関が少ないので、健康保険証とマイナンバーカードの2枚を携帯する必要があって使い勝手が良いとは言えないです。

2.紛失・個人情報漏洩のリスク
医療機関・薬局が使用するのはマイナンバーカードのICチップに保存されている「電子証明書」のデータのみです。なので仮にマイナンバーカードの「12桁のマイナンバー」だけが漏れた場合でも悪用される危険性は高くないと言えます。ただし、マイナンバーカードを紛失した場合は注意が必要です。マイナンバーカードの4桁の暗証番号も漏れてしまうと、そのカードでマイナポータルにログインして医療情報だけでなく納税や所得に関する情報などを閲覧できてしまう危険性があります。


以上がマイナンバーカードを健康保険証として利用する際に考えられるメリット・デメリットです。
マイナンバーカードのメリット・デメリットとしてはまた別にあるのでここでは割愛しておきます。

メリットの1.については自分たち被保険者より医療機関側のメリットと思いますが、他の4つについては役所にいちいち行かなくても済む等、手続き上の利便性は良くなるのかも知れません。
自分も限度額適用認定証の更新については毎年役所に出向かないといけないのでこの事を考えなくても良くなるのは助かると思っています。

デメリットの中ではやはり利用できる医療機関・薬局が圧倒的に少ない事が一番ではないかと考えます。自分の生活圏内の病院・処方薬局でマイナンバーカード保険証を利用できるところはゼロに近いので、これもマイナンバーカードを申請する上で足踏みする理由の一つではあります。

次に懸念されているのはセキュリティに関してでしょう。個人情報が洩れるリスクはどうしても避けられないので紛失した時の対応についてどうすれば良いか、等について今見る限りではわかりやすく詳細が示されているものが見当たりません。この辺りをもっと丁寧に説明がされればマイナンバーカードの普及に役立つと思うのですが。

兎にも角にも公式に発表がされたのでマイナンバーカードの保有は避けられないと考えた方が良いみたいです。(健康保険証の次に運転免許証のマイナンバーカードでの利用も考えられていますし...)
あと1年ちょっとの猶予があるとは言え、すぐに時は経つものですのでその時に慌てないように準備(ここでの準備は情報の収集と精査のことです)は早めにするようにしましょう。

しかし、今回の発表は急で展開が早かったですね。。。


2022.10.14
2022.10.20更新


2022.10.20
デメリットとして記載していた内容が2022年10月から変更されていましたので10/14記載内容を削除し、メリットとして追記しました。

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