いないかなこんなYouTuber「演劇サークル系YouTuber」

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おい、日本に数多ある演劇サークル!! (あと小劇団!!!)
持ってるか、YouTubeチャンネル!!
なに、コロナ禍で開設した? 上出来だ! 今すぐグループYouTuberになろうぜ!!! 演劇サークル所属・レモンの苗木です!!!

急になに? という感じだけど、向いてると思うんよ。演劇サークル。YouTuber。しかも私の好き×私の好きなので好きに決まっている。最高。

私の欲望に納得してもらうため、まず、演劇サークルがYouTuberに向いている4つの理由を説明させてもらいたい。

①演技力があること、演技に抵抗がないこと
YouTuberは素を見せる商売ってイメージがあると思うんだけど、よく考えてほしい。周りにあんなオーバーリアクションする人いる? いないでしょ。
あれって、多分嘘ついてないんだけど誇張はしてるんですよ。それって演技じゃない? 私は、YouTuberは「素を見せる」という演技をしている演技者だと思います。
その点、演劇サークルは比較的演技が上手いし、そういうのに抵抗がないと思うんだよね。元が演技に抵抗がない人の集まりというのは強みだと思う。

②キャラクターの差別化が容易なこと
駆け出しのグループYouTuberがやりがちなミスに、「誰が誰だかわからない」というものがある。グループを結成するってことは全員ある程度同じ穴の狢というか。覚えてもらうために差別化は必須。だからYouTuberって髪色とか変な服装で個性を出…………なんでもないです。
その点演劇サークルは裏方の種類が多いし、役者も「あの役をやってた人」で覚えてもらえる。情報が多いことは強みだ。
あと、裏方も役者もエモいので、絵師に捕まえてもらいやすそう。神絵師に見つけられたら最後、バズる以外道がない。

③ほどよい専門性と人間関係
「新しくYouTubeを始めるなら、ターゲットを絞ったニッチなジャンル」というのは、かれこれ数年前から言われていることだ。オールジャンルなYouTuberは群雄割拠。数百万人とか登録者がいるチャンネルたちの中に、新参者が入る隙はほぼない。
でもさ。あのワチャワチャ感の魅力って、何物にも代えがたくない? 気の置けない友達とたくさん面白いことやって笑って暮らして、それで生きていく。それって人類の理想だし、やっぱ求めたくなっちゃうじゃん。
演劇サークルは知らない人が入っていける程度のほどよい専門性がありながらも、仲間であり友達であるっていう関係性でワチャワチャ感を演出することができると思う。つまりいいとこ取り。

④遊び心があること
企画を考えるにしても、出演するにしても遊び心が必須だ。あれはコメディーのエチュードみたいなものだから、遊び心ゼロだと途端に破綻する気がする。その点演劇サークルは以下略

ここまで読んでもらえれば、演劇サークル系YouTuberの輝かしい未来が見えてきたと思いますので、さらに未来を思い描いてもらうために、具体的な企画案も考えてみましたよ。タイトルは予定調和な感じでつけました。

・泥酔座組で公演打ったら予想外の劇が誕生したwww
安易だけど、ほぼ確で面白い枠。大学構内でやらないようにね。

・脚本担当が途中で変わりまくっても、劇は完成するのか!?
冒頭で文豪のような小芝居。締切に間に合わなくて窓から逃げ出す脚本担当。「先生がいない!? 締切は今日なんだぞ!? こうなったら……俺たちが書くしかない!」
本編へ。5ページごとに脚本担当を変えて、短編を完成させる。脚本担当は時間に追われてる設定なので、パスが回ってきた最後のページを1回だけ読ませてもらえる。
最後に、支離滅裂になった脚本を大真面目に演じてもらう。脚本担当が変わった部分を役者に当ててもらうのも面白そう。

・ダブルキャストはもう古い!これからは100キャストだ!!!
大所帯用の企画。100キャストってなに??

「我々のサークルもありがたいことに100人を超えてね! 嬉しいんですけど、その分みんなが公演に出るのは難しくなっちゃってるんですよね。可能ならば全員で劇を作りたいということで! 今回は〜」みたいなOPで始まる。
最終的には、一セリフごとくらいの頻度で兼役が登場するようになる。舞台上でゾロゾロ順番待ちする役者たち。見たい。

・編集素材をリアルタイムで流せば編集要らないじゃん!!
既出。水溜りボンドがやってます。劇場っていうライブ感がいい味を出すんじゃないかと思って提案してみた。BGM、SE、テロップ、場転、全部裏方の力で解決。

・事前にセリフを録音して、絶対失敗しない劇を作ろう!
要は、全部無意味に録音音声にしてできた劇ってこと。本末転倒感甚だしいよね。演劇やめちまえって感じで最高に面白いと思います。

・この中に一人、セリフを覚えてない人がいます!
ある日の通し練習。練習の甲斐あって、通しは滞りなく進んでいた。
でもこの中に一人だけ、セリフを覚えていない怠け者がいるらしい。なんとそいつは、みんなにバレないように、イヤホンからプロンプを入れてもらって演技しているというのだ。果たして、不届き者は誰か? 外野がそれを当てられたら勝ち。

・自分以外の役者全員アドリブしだすドッキリ!!!
怖すぎ。ふざけようのないきちんとした場面で全員アドリブします。

・初日の客入り0人ドッキリ!!!
これも怖すぎ。「お客さん……来ません」と神妙な顔つきで報告する当日制作。めちゃくちゃ観たい。

・このSE、なんの音で作った?
東海オンエアがASMRで似たことをやってたのだけ気になる。でもこれはSEだから。ASMRとは別物だから。

・演出(舞台監督)! 間違えて30万円の大道具買っちゃった!【モニタリング】
一桁間違えちゃったんだろうね。悪寒してきた。

・当日制作に10キロ先配備をお願いしたら気づく?
「○○は正門前、○○は裏門前、○○は10キロ先」草すぎ。
お願いする瞬間がピークな感じするよね。

・コメディーでボケる度大爆笑されたら、モチベは上がるのか?
コメディーで笑ってもらえると嬉しいじゃん。ということは、めちゃくちゃ笑ってもらえればもっと嬉しくない?
お客様(サクラ)がTPOガン無視で大爆笑。登場しただけで笑ってもらえる。モチベガン上がりだね

・【無限感動】カーテンコール、呼び戻せるのは何周目まで?
大きい劇団あるある、「千秋楽カーテンコール無限に呼ばれる」。人生で一回くらいは体験してみたいよね。しましょう。
舞台裏の付き人が「時間余裕あります」と言って役者を舞台に連れ戻し続けます。イヤになるまで、何十周でもカーテンコールをやってもらいましょう。段々話すネタなくなってくる役者が見たい。

・同じ劇を30分・5時間・1週間練習した結果!?
練習の重要さを再確認。要は「練習時間によってクオリティーは変わるのか?」ってことなんだけど、タイトルが具体的な方がいいかと思って。

素人なのでこんなもんです。
あとはYouTuberの鉄板ネタと掛け合わせて、目隠しして公演打つとか、イヤホンガンガン演劇、灯体全部同時に爆発ドッキリ、稽古中にケンカドッキリ、退部ドッキリ……なんてのもキャラクターが立ってれば全然アリ(心身の健康には留意してほしい)。
あとこれはマジレスだけど、個々人のキャラクターに頼りすぎると新規を獲得しづらいと思うので、ネタの精査はきちんとしたほうが良いと思う。
EDでは公演の告知をしよう。収益が出たらでかい劇場で公演が打てるようになるかもしれません。夢のある話だねえ

散々夢を見てもらったところで、悲しいお知らせ。基本的に上手い話には裏があります。
ということで最後に一応、演劇サークル系YouTuberのデメリットを挙げておきます。

①公演準備の時間が減る
一番分かりやすいデメリット。本末転倒になっちゃうやつね。それもはやYouTube研究会じゃん!みたいなね。

②稽古場や劇場内での撮影なので、ネタバレに気を遣う
「あの小道具映ったらマズいなー」みたいなやつね。全員把握してなきゃいけないし。

③個人情報の流出
フライヤーと照らし合わせたりすると一発でバレる。ちょっとこれはね……嫌だよね普通に……近頃は就職とかいうとSNS調べられるって言うしね……
将来全員役者になるなら解決だけどね! 役者になるか! ガッハッハ!

④編集が大変
編集が大変。大変だよ…………。
編集って自他問わず上手いって認識がある人に任されると思うんだけど、その人への負担がデカすぎる。最悪公演準備どころじゃなくなってしまうのでは。簡易的な編集にする、編集担当を複数人作るといった対策が必要。

⑤お客様に迷惑を掛ける可能性
これ最悪な。絶対あっちゃダメだよね。劇で楽しんでもらうために呼んでるのに、企画に巻き込んでイヤな思いさせたら意味ないよね。毎回サクラを呼ぶか、よほどコンプラをしっかりするかしないと難しいと思う。

⑥辞め時いつ??
結成する前からなんなんですが、月日が流れてメンバーが総入れ替えレベルで変わってしまったら、いつか解散する日が来ると思う。いつ解散するんだろう。代が変わったら止めづらそう。YouTubeはあくまでサブの活動で、いつでも辞められるという共通認識が必要か。

グループYouTuberって「サークルの仲間で結成」はよくあるけど、「サークルで結成」は正直未開のジャンルかと思うので、ぜひどこかの団体に足を踏み入れてもらいたい。そういうチャンネル作ったっていう人がいたら、私まで教えてください。推すので。

その前に、当たり前の活動が復活してほしいっていうのが一番なんですけどね。早くこの情勢が良くなって、公演を打つのに理由も弁解も要らない世界に戻ってほしい。いつかどの団体も、いつもの劇場で公演が打てるようになることを祈っています。

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宣伝です。

私が所属している演劇研究会で、卒業公演が開催されます。

紆余曲折あって、今年はボイスドラマ形式での公演になりました。

私は脚本・演出を担当させていただいています。YouTuberのお話を書きました。だから…………演劇サークル系YouTuberはいないけど、YouTuberを演じる系演劇サークルはいます!!! やったー!!!

なぜYouTuberが題材なの? YouTuberって褒められた立場じゃないよね? と疑問に思う方も少なからずいると思う。世間に受け入れられてきていると言っても認識はそう簡単に変わらないし、正直それは彼らの行いゆえな部分もあるので仕方ないっちゃ仕方ない。

でも、彼らの生き方が素敵であることに変わりはないと私は思います。友達と人生を託し合うことのきらめきは、手が届きそうに見えるけど、私たちが成し得ないところにあるからこそ強いんじゃないかな。友達と笑って過ごすことが、いつしか自分の生き方になる。その過程には、どんな葛藤があるんでしょうね。

本作には、YouTuberもそれ以外も、理想と対峙する人々が沢山出てきます。その登場人物全てが、もう子どもではない。道を選ぶ時はすぐそこまで来ているし、道を選んだとしても、その道の先で立ち止まることもある。
目指すものがある人、ない人、目指した先で立ち止まる人、もう時間がなくて泣きそうな私たちのどの立場にも救いがある物語になればいいと思います。一緒に未来を見ようぜ。私はまだ編集終わってませんが。直近の未来は真っ暗かもしれん。

公演は3/15(月)19:00から、YouTubeのプレミア公開で公開予定です。アーカイブも残ります。宣伝が激遅でごめん。許可取りに手間取ってしまって..............
詳細は会の公式Twitterをチェック。編集頑張るぞ! レモンの苗木でした!

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