そうだ動物病院へ行こうー準備編1ー

今回は動物病院へ行く時の心構え、と言うほど堅いものではないですが、そんなようなことを。

連れて行く時は移動用のキャリーを

まず、動物病院へ行く時、あなたのペットを移動させるキャリーはお持ちですか?
普段飼育しているケージごと連れて行きます、と言う気合入った方もいらっしゃいますが、それ大きくないですか?


病院に連れて行くと言うことは近かろうが遠かろうが、移動すると言うことです。
車で行くにしろ、電車で行くにしろ、歩くにしろ、多少の揺れはあります。そんな中、いつものケージで連れて行くとどう言うことが起こるか。
言い方は悪いですがスカスカの段ボールに割れ物や精密機械を突っ込んで梱包しているのと同じです。
ぶつかって怪我をしたり、はずみでケージが歪んで逃げ出してしまうことも。

通院なんてどれだけ時間かかっても半日くらいです。その間は出来るだけ動くスペースの少ない持ち運びのできるキャリーに入れてあげた方が、安全面でも健康面でも良いかと思われます。

普段慣れていないから、可哀相と思われるなら、普段から慣らしてあげてください。
この持ち出せるキャリーに慣れておくと言うことは、災害大国日本において、避難の面で非常に有用です。避難時に火事場の馬鹿力を発揮して普段の大きなケージごと避難、と言うのはちょっと現実的じゃないですよね。
最近は動物連れ込みokの避難所も増えています。この辺は各自治体に確認いただくとしても、どちらにせよ避難所のスペースは限られている訳ですから、大きなケージで避難可能な場合は少ないと思います。

いつものケージで行かないと飼育環境が伝わらないじゃない!
大丈夫です、お写真撮ってきていただければ。文明の利器は使いましょう。

持ち運べるキャリーってどんなの?

何に入れていいかわからないから、靴箱や段ボールに入れてきました!
その靴箱から段ボール噛みちぎって顔を出しているのは御宅の鳥さんでは?
中の様子が見えていないので病院で開けた時には最悪亡くなっているなんてことも。

自作のキャリーです!
空気穴空いてませんけど、中の動物さん、息できてますか?

キャリーなんかに入れなくても慣れてるからポケットで大丈夫です!
今まさに、緊張して逃げ出さんとしているその動物は…?


動物の大きさにもよりますが、出来るだけ動物が大きく動き回りにくく、持ち運びやすいキャリーを、飼育ケージとは別にご用意いただくのが、一番いいです。
うさぎさんやモルモットさんなどはキャリーの販売してますし、その他の動物さんで個人的オススメはカブトムシなどを飼育するプラスチックケージです。
開けやすい、空気穴もある、透明なのでいざという時中を確認できる。
移動の際は周りが気になるといけないので、紙袋や布袋に入れてあげるとなお良し。

特に診察する側として、大きなケージで鳥類さんやシマリスさんを連れていらっしゃると触診に一苦労します。こちらとしても追いかけ回すのは嫌ですし、たまに診察室内に逃げられてしまうこともあります。

動物以外に何か必要?

飼育相談や、健康診断、いいことです。

先生!気になることがあります!たまにウンチが緩いんです! 
ふむふむ、それでウンチはお持ちになってますか?
いいえ!綺麗に掃除してきました!
次回、そのウンチ持ってきてください…としか言えません。

エスパーが使えたらと思うのですが、こればっかりはどうにも診断つけられません。
エキゾチックアニマルでは特に糞便情報は有用です。
寄生虫や白血球、赤血球、果ては食べているものまでわかったり。便から得られる情報は多いです。
もちろん便だけで何か分かることもあれば分からないことも多い訳ですが、あるに越したことはありません。

健康診断では特にそうだし、気になっているならなおさら便を持ってきてください。
直前の便が好ましいですが、多少時間が経っていてもできればラップなどに包んでジップロックなどに入れて何重かにして冷蔵庫で保存していただけると完璧です。
冷蔵庫にウンチ入れたくない!と言う方もいらっしゃいますし、衛生面の観点からも絶対入れてとは言い難いのですが。

持ってこれなかったけど、血尿が出ました!血便が出ました!
実物がなくてもお写真があるとだいぶ違います。判断材料の一つになります。

なんだか変な鳴き方をするんです、でもいつもじゃないんです。たまに。
できれば動画を撮っていただけるととても助かります。診察室では緊張して鳴かない子もいますので。

先生、この子おやつ食べた後吐いちゃうんです
どんなおやつをあげてますか?メーカーとかわかります?お写真でもいいですよ。

先生、飼育方法があっているか聞きたいんです。
どんな環境で飼ってますか?お写真でもいいですよ?

あれ、写真めちゃくちゃ有用ですね。
普段食べている餌をそのまま持ってきてくださる方もいます。大歓迎です。重かったら写真でもいいですよ?

と言うことで、必要なものは、ウンチと、飼育環境や気になっていることの写真や動画!これがあると診察スムーズですね。

さて、今日はこれくらいにしておきましょう。次も準備編です。


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