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世界献血者デー: イギリスで献血してみた

献血に行ってきました。
イギリスに住んで18年になりますが、献血するのは実は今回が初めてです。
日本に住んでいた頃は、あたかも趣味のようにひんぱんに献血してたんですけど。

そんな変わり者の私が、なぜ今までイギリスで献血したことなかったかというと、それは体重が足りなかったから。

イギリスでは、献血するには体重が50kg以上ないとできません。男女関係なく一律この基準です。そして採血量も一律 470ml。

日本だと、体重の基準は「女性 40kg以上」だったはず。
50kg 以上とかハードル高いじゃん、それマジなの、と思い、献血センターに電話で問い合わせたことがあります。

葉隠:「献血したいんですけど、ネットの情報だと、体重 50kg 以上ないとできないってほんとですか?」

こともあろうに献血センター公式ホームページにある情報を疑ってかかる葉隠です。

献血センターの人:「はい。最低でも50kg必要です。」

葉隠:「私の出身国ではそんなに体重なくても献血できますけど。イギリスでは体重過多 (overweight) でないとだめなわけ?」(私の身長で体重50kgはぜんぜん体重過多じゃないですが)

献血センターの人:「いや、デブを探して回ってるというわけではなく」(本当にこう言ってた。We're not looking for fat peopleって。)

献血センターの人の説明によると、ようは太っているかどうかではなくて、体の体積の問題らしいです。なんでも、470ml を採血するには、50kg分くらいの質量が必要だとか。

ならば、日本みたいに採血量にバリエーションを設ければいいんじゃないかとも思いますが、そんな面倒くさいことはイギリス人はやりません。

そんなお国柄ですから、体重に関しても、献血センターにおいて服を脱いだ状態でデジタル体重計に乗って厳密に測るなど、先ずはなかろうというのは、長年この国に住んでいれば察しがつきます。

私の現在の体重は、お腹一杯食べた後、服を着た状態だと、家庭用バネ式体重計で50kgに何とか達します。

意気揚々と献血センターに行ってきました。

イギリスの献血センター

最近はなんでもかんでもオンライン予約です。献血センターも例外ではありません。

私もまず最寄りの献血センター予約してから行きました。でも、待つ気があるなら、予約なしで行っても採血してくれるみたいです。

献血センターは各地にあり、だいたい主要な街の便利な場所にあります。手続きは日本とほとんど変わらないんじゃないでしょうか。まず用紙に基本事項を記入したあと、別室で、指から事前採血して鉄分が足りているかチェックします。

私はビーガン(菜食中心)なので、鉄分量が心配でしたが、問題なし。

看護婦さん:「鉄分は大丈夫。じゃ、受け付けで順番を待って。」 で、部屋を出る時に、「あ、そうだ、体重は何キロ?」

葉隠:「50kg です。」
看護婦さん:「じゃあオッケー」

え、自己申告でいいの?それならそうと、それを早く言わんかい。

まぁそんなこんなで、無事献血を終えました。

コーヒー、ジュース、クッキーの類いが置いてあり、どれかを摂取せよと言われます。あいにく、日本みたいにいろいろギフトが取り揃えてあるわけではありません。

献血して1週間後くらいに、お礼の手紙が来ます。
日本だと、血液成分表みたいなのがもらえたように記憶しているんですが、イギリスではそういうのはもらえません。

かわりに、献血カードと、自分の血液型を記したキーホルダーが同封されてきます。ただしこれは毎回ではないみたいです。

ふだん、私はこういう景品のたぐいはさっさと捨てるほうなのですが、ちょうどキーホルダーがほしかったところだったので、ひそかに愛用しています。(べつに「ひそかに」する必要はないんですが)

6月14日は世界献血者デー

ちなみに、毎年6月14日は世界献血者デーです。

世界献血者デーでなくても、健康な人なら(そして体重が基準に達していれば)いつでも献血はできます。

誰しも、いつ病院のお世話になるかわからないし、輸血を必要とする時がないとは限りません。

献血できる元気なうちに、貢献しておきましょう。