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「人間の生き方」を学んだ資料とその記録

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改めて読み直して気づいたこと、若い時には気づくことができなかったこと、年を重ねて経験してきたからこそ気づけたことを書いたもの
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#トルストイ

社会学者 品田知美さんに学ぶ 『「母と息子」の日本論』 (亜紀書房)と参考になる本の紹介

「押しつけがましい自己犠牲」の言葉に反応して、品田知美さんへのインタビュー動画を観てみました。 最後のメッセージ(22:00~)は、子供の人格を尊重するには…ということなのではないかと考え… そこで参考になりそうな本として、山本周五郎とトルストイの本を挙げてみました。 山本周五郎の『小説 日本婦道記』の「箭竹(やたけ)」 ここに母と息子の日本論が描かれているように思うのです。 母 みよは 「そう思います。母上、そう思います」と、息子 安之助。 すると 安之助は

トルストイからの呼びかけ『復活』

トルストイの著書『復活』が書かれた経緯 1887年6月 トルストイの友人の裁判官のA・F・コーニがトルストイの元を訪れた。 そして、ペテンブルク管区裁判所の検事をしていた時に見聞きした興味深いエピソードを話して聞かせた。 そのエピソードとは… 解説には、また、このような内容のことが書かれている。 明治以来、ロシア文学が「日本でこれほど読まれてきた」だけでなく、『復活』ほど一般大衆に広く親しまれてきた作品も少ないだろう、と。 この作品は恋物語を取り巻く世俗的な権威(裁