見出し画像

5分後に忘れているものは、今も必要ない

博物館の出口が近づくと、そこに待ち構えているのはギフトショップです。
そのお店は消費主義の断末魔みたいなものです。
「何か買ってから帰れ!」という最後の叫びです。
そして、悲しいことに、それは上手くいきます。
博物館や美術館、ディズニーランドやUSAのお土産屋さんから出るときに買ったものが、すぐに物置きで眠るガラクタに変わるのを見たことがない人がいるでしょうか?

ガラクタなしで思い出だけを持って帰るのは、まったく困難な課題です。
そう易易とは、『ExitThroughTheGiftShop(ギフトショップからの脱出)』を果たせません。

…子供を連れている場合は特に。

5歳になる甥っ子の新太は、断末魔の聞こえる場所で、光る化石、カエルのついたボールペン…、なんでもいいから買ってと訴えかけてきました。

「ねぇ、何か買ってよー!」
「何が欲しいの?」
「うーん...何でもいいから買って!」

でも、これが消費主義がみんなにすることなんです。
何が欲しいのかわからないのに、もっと欲しい、今すぐ欲しいと感じる。。
何が自分の人生に価値を与えてくれるのか、何が邪魔になるのか、考えようともしません。
しかし、もし自分の人生に持ち込むものすべてに疑問を持たなければ、生活がモノに支配されるのを許してしまうことになります。

ここで、ミニマリズムのシンプルな原則の出番です。
原則:

5分後に忘れているものは、今も必要ない

そして、たとえそれが必要なものだったとしても、待つことに損はありません。
欲望は揮発性だからです。
アルコールのようなものだと考えてください。
あなたがアルコールに火をつけると、瞬間、炎は大きく燃え上がります。
でも、すぐに火は消えます。
アルコールはもう気体になって消えていて、あとにはもう何も残りません。
これが欲望です。

新太に「こないだの、あのカエルのついたボールペン、あれ、まだいる?」と聞いてみました。
博物館から3日後ことです。
新太は、カエルのついたボールペンのことをもう何も覚えていませんでした。

つまり、私たちは意味のあるものだけを記憶します。
刹那的な欲望は、すぐに大気に散逸して無くなります。
だから、せめてほんの少しの我慢の時間を、購入の条件としてください。

「たしかに素敵なカーディガンだけど、よく考えたら私の持ってる服には合わないわ」
5分後もすればすっかり冷静になって、それが不要であることに気づくのです。

また、もう少し厳しくやりたい人は私が採用している「1000円×1日ルール」を試してみてください。
このルールでは、7000円の服を買うときには1週間を、30,000円のキーボートを買うときには1か月を、待つことになります。
それだけ待っても欲しいなら、それは本当に必要なものなのです。

欲望は揮発性、必要は不揮発性です。

どちらなのか確かめる唯一の方法は、ただ待つことです。


最後までお読みいただきありがとうございました🙏
ブログにはnoteに載せていない記事もあるので、よかったら覗いてみてください♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?