こういうのがいい。
予定が狂うのがとにかく苦手です。
そもそも他人と予定を合わせてどこかへ出かけるのも苦手なので、予定が決まったら、そこに照準を定めて気持ちを造っていくアスリート的感覚なので、それが崩れた日なんてすごいストレスを感じます。
「今日ラーメン食べ行こうよ」「いいよ」くらい軽くていいのに。
営業マンをやっていた時も、自分の立てた予定通りにお客さんのところへ訪問できないことにひどくストレスを感じていました。よく5年も働いていたなと思います。
だから分単位で予定を立てている人とかすごいなあと思います。
キーーーー!!ってならないのかな。
わたしはやっぱり行き当たりばったりが気楽でいいです。
なので旅行も、「滞在中にここには行きたいよね〜」くらいしか決めずに行くことが多いです。細かく予定を立てなかったからよかったみたいなこともあるしな。
一昨年の夏に相方と城崎に行きました。目当ては温泉。それまで、お互いの家に泊まりに行ったり、来たりはしていたけれど、意外と今まで2人で旅行っていったことなかったんですよ。
城崎までは、京都に出てから、特急きのさきに乗る。到着までは時間にして2時間ちょっとという感じ。台風の影響で心配だった天気も京都に着いた頃には見事晴れていて、ああ〜こりゃあ安心だ〜と思って、駅弁を買って意気揚々と電車に乗り込みました。出発してから少しした頃、雲行きが怪しくなってきたなと思っていると、いつの間にか外はバケツをひっくり返したような大雨になりました。時間通りに到着するのだろうかと心配していたのも束の間、電車はその場で停車してしまいました。雨は降り続けたわけではなくて、少し経った頃には止みましたが、線路の点検に時間がかかるためか、まだまだ動く気配はありません。すると、車掌さんからのアナウンス「点検でまだ動きませんので、外へ自由に出ていただいて構いません。近くにスーパーがあるので駅の外へでてもらうのも大丈夫です」とのこと。幸いなことに電車が止まったのは、駅だったらしい。(駅といっても無人の古びた駅)わたしも車掌さんの言葉に甘えて、外に出てスーパーへ向かいました。スーパーの名前が“ミニフレッシュ”でちょっと面白かったから、電車に戻ってから、相方に「ミニフレッシュ行っておいでよ」と言いました。その際、「なんかおもろいもん買ってきて」との無茶振りも忘れませんでした。
少しして、帰ってきた相方が持っていたのが、酒、酒、酒、酒、唐揚げだったのでゲラゲラ笑いました。
「止まった電車の中で宴始めようとしてるやん」
結局、点検はそこから3時間以上続いて、城崎に到着したのは18時少し手前でした。14時前に到着する予定だったのに。細かく予定を立てていたら、イライラしたのかもと思いますが、電車の中で大宴会するという稀有な経験をさせてもらった上に、大幅な遅延で、電車賃が返却されたので、なんなら少し申し訳ない気持ちにすらなりました。いや〜楽しかったな。
夕方到着したので、美味しいご飯を食べた後に、浴衣を借りて、目当ての温泉にも行くことができました。
念願の温泉はというと、「城崎の人は、平均よりも皮膚が厚いのか」と錯覚するほどお湯が熱かったです。相方は、熱いお湯に耐性がないのか、足だけつけて終始ヒィヒィ言っていたので、熱さに慣れたわたしは、相方の足を掴んで湯船に引きずり下ろしたりなんかして非常に楽しかったです。
城崎には7つの外湯があり、湯めぐりのマップがあります。全部は行けなかったからまた行きたいな。今度は冬に行ってカニを食べるのがいいかもしれません。
そんなこんなで終わった城崎旅行ですが、「予定は細かく立てない方がいい」との持論に、だいぶ説得力のあるエピソードだったのではないでしょうか。
それでも、予定はできるし、時には崩れていって、そこに発生するもやもやとの向き合い方は全く分かりません。もしかしたら、こんな小さなことにダメージを喰らうのも少数派なのかもしれません。それか、こんなに気持ちがどんよりするのは、なんだか来そうで来ない春のせいか。
仮に少数派なんだとして、共感してもらえないのは悲しいから、不特定多数の人に伝わるそんな媒体で、思っていることを発信できる今はほんの少し良い時代なのかもしれません。
そんなことを思うお昼前でした。
お昼からも頑張ろう。
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