4歳の息子が登園を嫌がった!その日の夜の親子のやりとり
ある日の午前9:30、通っている幼稚園の門の前で、息子が急に泣き出した。
「行きたくない」
「家に帰りたい」
車に向かおうとする息子を引き止めて抱っこした。
半ば強引に、先生にバトンタッチする。
息子が登園したがらないことは、時々あった。
眠いときや、やりたかったことができないまま登園したとき。
行きたくない理由を推測できる時もあれば、心当たりが全くない日もある。
その日は、「心当たりがない日」だった。
今回の記事は、半年ほど前に子どもが幼稚園への登園を嫌がったことと、その後のやりとりから感じたことを書いています。(息子は当時3歳)
「仕事だから、行かなくちゃ」
門に着くなり、園に入ることを拒否し、大泣きし、地面に寝転がって「帰りたい」という息子。
そんな状況なのに、仕事でじっくり話を聞けないまま息子と離れた。
17:00過ぎ、迎えに行くと、息子はケロッとしていた。
少し安心したけれど、先生曰く、その日はなかなか落ち着かなかったらしい。
夜、息子が話してくれたこと
夜、一緒に布団に入ったら
「しばらく幼稚園には行きたくない」と息子が言った。
驚いた私は、
「そうなんだ」「何かあった?」「それは〇〇ってことかな?」と言葉を補いながら話を聞いていく。
息子は、たどたどしくも、一生懸命伝えようとしてくれる。
・「〇〇〇くんともっと遊びたかった(けど、先に帰っちゃった)」
・「(私が)仕事で遅くなるのがわかっていて、さびしかった」
・「預かり保育で、自分以外の子がどんどん帰っていくのが悲しかった」
いろんなことを話してくれた。
ときどき、話がつながらない部分もあった。
でも、話すうちに、少しずつ表情が柔らかくなる。
「うん」「そうなんだね」「そっかあ」
相槌をしながら聞いていくと、スッキリしてきたのか、声のトーンが落ち着く。
あちこちに飛ぶ話を整理していくと、「早く帰りたい」という部分に応えることが良さそうに見えた。
「じゃあ、明日は30分早くお迎えに行くね。それなら、幼稚園行けそう?」「うん!!」
と話が終わる。
安心したのか、しばらく経つと、寝息が聞こえてきた。
子どもは、私が思っている以上に、私の事情を知っていた
このことで、ハッとしたことがある。
どうやら息子は、前日から
「お母さんは、明日は忙しそうだ」と感じていたらしい。
子どもは、大人に比べれば「自分の欲求に忠実」だと私は思うけれど、それでも、子どもなりに周りに気を遣ってくれていることはたくさんある。
誰かのために、我慢していることがある。
本当はしてほしいことがある。
結果、感情が溢れて涙が出てしまう。
そんなふうに、私には見える。
息子は基本的にマイワールド・マイペースに過ごしているように見えるけれど、それだけじゃないのだ。
たとえば、私が休日「〇〇したいから、(夫と息子とは)別行動をしたい」と言うと、「いいよ」と答えが返ってくる。
でも、私と離れている時間が多いとき、その後の子どもの様子を見ていると、「言葉」だけをそのまま受け止めすぎちゃダメだな、と感じている。
もちろん、深読みのしすぎもよくないと思うけれど、言葉になっていないものもあると思うのだ。
(深読みのしすぎは「思い込み」や「決めつけ」につながると私は思う。)
半年経った今、思うこと
登園しぶりから半年経って、息子は年中になった。
半年経っても、彼は特に「幼稚園好き」にはなっていない。でも、入園式の日に泣いていたことを思えば、泣かずに毎日登園できるようになった息子はすごい。
息子は、「休みの日がぼくの本番」だと思っている節がある。
「次の休みまであと3日だね!◯日になったら、(家族)3人で一緒に地下鉄に乗って□□に行こうね!!」と毎日のように日付を確認し、自分が好きなことができる日までの日数をカウントしている。
うちの子は、家族で過ごすのが大好きな子なんだろうなと、今は見ています。
近頃の息子のブームは、「車掌さんのアナウンスの真似」と、新幹線の路線図を眺めること。YouTubeでは地下鉄のアナウンスを真剣に聞いていて、名古屋の地下鉄について、私より詳しい。新幹線も制覇したいらしく、新幹線路線図を印刷したものに、何やら自分で謎の数字のメモを書き込んでいた。
夕方から夜にかけて、一息つきたい時間に、新幹線のおもちゃを持って、大声で部屋を駆けまわる息子。止めたって、止まりはしない。
好きなことにこれだけ熱中できるって、すごいことだと思う。もしかしたら息子は、「幼稚園に行きたくない」のではなく、「大好きなことがあるから、そっちに時間を使いたい」のかも。
考えてみたら、私も別に学校って好きじゃなかったし、ずっと「学校なんて早く卒業して、早く大人になりたい」って思ってた。息子の登園しぶりだって、そんなものかもしれないなと感じている。全然違うかもしれないけど。
「ドアが閉まります。ご注意ください。駆け込み乗車はご遠慮ください」
外では出さないような大きな声を出しながら、今日も息子は和室で走り回っている。
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