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後輩女医さんへ 不妊治療・妊娠・出産の盲点だったこと その1

 私は研修病院→大学病院①→大学病院②→市中病院と4つ目の病院で妊娠した。研修時代の同期と27歳で結婚した私は、1年子供ができなかったので28歳から早々に妊活を始めた。

 若くても、問題なくてもすぐ妊娠するかどうかは分からないし、医局人事のことをは考えず、子供を持つという選択肢があるならアクションは早い方がいいと思う。

 特に問題は抱えていなかったが大体40日周期だし、当直すると不定期だしということで大学病院②で受診を開始した。超痛い卵管造影も旦那に妙に申し訳なさを感じる精子検査も問題なく「原因不明」不妊とのことで、タイミング法と人工授精を開始した。実はこれを2年もした。自然な性交渉と妊娠率はあまり変わらないので、今思うと本気出して早くステップアップすればよかった。具体的にいうと体外受精である。しかし、もちろん体外受精のためには仕事の継続が難しい。しかし医療関係者ができるウルトラCな手段がある。まず第一に医局の次回の人事で体外受精ができるような大きめの病院に移動。そして第二に自分の勤務している病院の中で不妊治療を始める。最後に周囲のスタッフの理解を得る。これを満たせば不妊治療と仕事を両立できるのだ。現代の風潮の後押しもあり、医局長に相談してみる価値はあると思う。

 さて、自分は詳細は省くが2年のご奉公の後、希望の病院に移動した私は体外受精へとステップアップし採卵2ターン目、体外受精4個目で男の子を妊娠、32歳で出産した。ありがたいことに出産して元気にすくすく育っている。

 そして妊娠した時に気がついた盲点として、多くの女医仲間が陥っているワナがあった。それは産休・育休中のお金の話である。勤務している病院から育児休業給付金が支給されるには(給料の2/3、時期によって1/2)その前に1年以上の勤務期間が必要だったりする。例えば月30万だったとしても半年休めば100万以上の違いが出る。1年ちょっとで移動を繰り返す若手の人は気をつけて欲しい。あと大学院で子供を産んだ場合、デメリットとしてこのような給付金が受け取れない上に、地域によっては保育園の点数が低くなる。大学院に提携している保育園がないかのチェックは必須だ。

 以上、つらつら書いたが何人かの後輩から聞かれた、あんまり載ってなさそうな内容だけをを軽くまとめてみた。続く。


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