ボタン電池を飲み込んだ疑惑の赤ちゃん

ボタン電池にはこんなイラストがある。

赤ちゃんが間違えて飲み込んだらダメだよ
という表現だ。
おなかの中で液もれすると、有害物質が流れて
最悪の場合死に至るらしい、おそろしい。
こんなのあるんだね~と言っていると、
母に「あなた、たぶん飲み込んだことあるよ」
と言われた。

うん十年前、母は祖母に電話した。
「家に来て!ボタン電池が見つからない!」
何かのおもちゃ用のボタン電池がいつの間にか
なくなってしまい、辺りを探しても見つからない。
母と祖母は家の片っ端から大掃除の如く
あちこち2人で確認しながら探した。

やはりない、残る可能性は……!
母と祖母は揃って私を見た。
小さなマンションの部屋の隅々まで見たんだから、
あとは赤ちゃんである私のおなかの中ではないか。

母は父に電話した。
「わかった、病院に連れておいで。」
父の勤務先の病院へ行くことになった。
(当時は目と鼻の先に住んでいた)

レントゲンを撮ろうと父は言い、私を抱っこする。
私が怖がらないように、クマのワッペンがついた
エプロンを着ていたらしい。

レントゲンを見る父と同僚のお医者さん。
「う~~ん、ないよ?
ボタン電池が胃や腸に引っかかると大変なんだけど、何ごともなく出てくるってこともあるから、
とりあえず様子見しましょう。」
果たして私はボタン電池を飲み込んだのかどうか。真相はわからないままである。

耳の聞こえが悪かったこと以外は、
何ごともなく成長した私。
そのマンションを引っ越す時にも、母は気になって探したらしいが、見つからなかったそうだ。

このイラストを見たときは、
「自分には関係ない」と思っていたけど、
まさかの自分自身の体験にあったなんて。
何ごとも人ごとじゃないなと感じた瞬間だった。

ボタン電池を飲み込んだかもしれないと気づいた方は、病院でレントゲンを撮ってもらってください!

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