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母は偉大④…ついに姉はブチ切れた

朝タクシーを呼んでと妹に5時に起こされ、出勤前に最低限の洗濯と掃除。
お昼休憩に母の必要な物を購入して、仕事をこなした後、妹とタクシー乗って帰ってきた。
1日に少し負荷がかかった、それだけで私はひどく疲れて、お風呂も入らずに眠ってしまっていた。

朝起きて私は焦った。
今日こそ病院に連れて行かないと!
きっとインフルエンザの検査はこれ以上やっても意味がないだろう。セカンドオピニオンをしよう。
妹は病院を調べてくれた。こういうのを探すのは得意らしい。

行く病院を決めたので、私は急いでお風呂に入ることにした。
お風呂に入っている間に洗濯機を回す準備を……。

『おねえ!私がやるから!置いといて!!』

そう強く妹が言ってきた。
前日に私が洗濯と鳥かご掃除をやったことへの対抗心に感じた。……でも洗濯と鳥かご掃除に対抗心燃やさなくても……。

「そう。じゃあさ、私今からお風呂入るけど、おねえの下着も洗濯機に入れて回してくれる?」
そう頼んだ。すると、

『ちゃんとやるから!置いといて!!』

主張がすごいなぁ。
それでいて『顔のお手入れやってからにしよ〜』と言う。
私は下着を置き、「ここに置いたからね、よろしくお願いします〜」と伝えてからお風呂に入った。

お風呂を出た私は目を疑った。
“ここに置いたからね”と言った下着がそっくりそのままいる。まだ洗濯機を回していないのか…。
さっさと洗濯しないと、あれ?
洗濯機の作動音が聞こえた。

すぐさま妹に声をかけた。
「ちょっと!私の下着は?」

『忘れたぁ!!』

それでおしまい。
“あぁー!忘れてた、ごめん!!”という口調ではなく、吐き捨てるかのような“忘れたぁ!”だった。
何なのもぅ。

ため息をつきながら洗濯機のそばに自分の下着を洗濯かごに入れる………ん??
そのかごには母の下着も残っていた。

私は怒りが込み上げてきた。
「ちょっと!何考えてるのよ!!自分の下着だけ追加して洗濯機回して!何が『私がちゃんとやるから置いといて!』よ!
あれだけ確認したのに忘れるし!“他に洗濯するものないかな”とか、考えてやりなさいよ!!」

何も間違ったことは言っていないはずだ。
それなのに妹から出たひと言は
おねえと関わりたくないわ…
だった。こっちのセリフだわ!
母を病院に連れて行く前に、姉は激おこだった。

無事原因がわかり、母の体調はすぐよくなった。
帰り道にお昼ご飯を買って帰り、家で3人でご飯を食べた。ずっと食べれなかった母が少しだけでも食べていて、心底ホッとした。

5時間後。私たちはテレビを見ていた。
妹が母に『おなかすいたなぁ〜、ラーメン食べたい♡』とおねだりをした。
私は妹に冷たい視線を送った。
だいぶマシになったものの、母は病人だぞ、と。

母は少しなら動けると、「和歌山ラーメンなら確かあるわよ。」と答えた。
ならば、私か妹が作ればいい…と思っていたら、
『和歌山ラーメンじゃなくて、一蘭がいい〜!』
とわがまま発言をした!
母は「一蘭は残ってないと思うから…」と言ってるのに、『一蘭!一蘭がいいのー!!』とわがままが止まらない。 

断りを入れると、妹は30歳だ。
普通に会社勤めしているし、お弁当を作って会社に行っていることも多い。

姉である私はここ2〜3日の出来事が走馬灯のように流れた。
しんどいと言っている母に、車で送り迎えをお願いしようとしたこと。
自分がタクシーに乗るのに、電話を姉に掛けさせたこと。
鳥かごの掃除をしたのはいいが、古いご飯を捨てた後に新しいご飯を入れず、インコちゃんが1日ひもじい思いをしたこと。(②にあった、インコちゃんのご飯がカラだった真相はこうだったらしい)
病人の母にアクエリアス1本も買って帰らずに、自分のショッピングを楽しんだこと。
そして、この日の洗濯&一蘭事件だ。

ついに姉はブチ切れた。

一蘭、一蘭、うるせーわ!お前いい加減にしろよ!!どうしても欲しいならスーパーまで歩けるんだから、買ってこい!何ならおねえが買ってこようか!?病人捕まえて甘えてんじゃねぇ!

私の発言が響いたのか、少しの間妹は静かになり、まだ母に何かねだっていたものの、一蘭以外の何物かを食べていた。

今回母が体調を崩し、ある程度自分のことは自分で片付けるようにした。
よく子どもが“お手伝いする!”と言うけど、できないかも?と余裕を持って見守らないといけないなと思った。(とはいえ、私は32歳、妹は30歳だが…)

家事がうまくいかなかったとしても母は全然怒ったことはない。メンタル面でも母は偉大だなぁ。
もっともっと余裕を持ちたいな。

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