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”ストーリーの標本”をつくるMINERAL BOX
(写真は西アフリカ・トーゴの首都ロメの海岸の石たち)
子供の頃から、海や川や道沿いで石を拾うのが好きだった。大人になってからもその気持ちは冷めることなく、ただの石ころも、ひとつひとつつぶさに見つめると唯一無二の輝きを放つように感じられて。自然が形成した異なる造形、気の遠くなるような歴史、その土地ならではの成分。
固有であると同時に、まぎれもない地球の一部であるものという事実。その土地だから、その時間を経てきたから、今ここで、この形で、ここにある、ということ。
「ただの石」とひとくくりにせず、ひとつひとつ丁寧に採取し、並べて、その美しさを見える形にすることに、えもいわれぬ興奮を覚える。自分なりの鉱物の標本、Mineral Boxをつくるように。
ふと、人も同じではないかと思った。
たとえば、「アフリカの人は」「アジアの人って」という言葉。
距離が遠く、かつ心理的にも遠い国のことは、どうしてもひとくくりにしがちで、固有のものが見えにくい。私もつい数年前まで「アフリカの人」とひとまとめにしていた。ケニア、ガーナ、エチオピア・・・位置関係もわからず、とりあえず「チョコレートの国でしょ」「あと、コーヒーの国」「それからマサイ族?」「最近携帯持っているらしいね」「へえー」って、たぶん、そのくらいの粒度で。
でも、実際に行ったら、会ったら、話したら、そんな粒度で語れなくなった。「アフリカだから」と「その人だから」をいったりきたりするような。個別具体的なその人と触れることで、見えてくるものがあった。そしてそれは、全体からしたらほんの一部のことに過ぎないのだけれど、見えてきてよかったと思うことで。
その土地に根ざした固有の輝きを知ることで、同時に同じ地球に生きる存在としてのつながりを感じられる、そんなきっかけを私たちなりにつくってみたい。距離は遠いかもしれないけれど、今、この同じ時代に生まれ落ちたもの同士、国や距離を超えて、一気に個人同士で繋がることで、みえてくるもの。
個別性と同一性を行き来しながら、個と個のつながりをつくっていく。
それがMINERAL BOXです。
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