【朝ぼやき】陰謀論をどう考えるか、と滝本竜彦

※これは10月23日の朝に連投したツイートを大体そのままにまとめたものです

Qアノンといえば一時期すごい沢山いたトランプアイコンの人めっきり見なくなったな

一種の熱病のようなものだったのかもしれんけど荒唐無稽な陰謀論を大勢の人が信じてしまっていたあの状況は何だったんだろうと今でも不思議に思うことがある

あの時選挙が不正に奪われてディープステートが云々を信じてた人は今でも信じてるんだろか

ディープステートで検索しても本気っぽいのがほとんどいなくなってる。一時期すごかったんだけどな

今更あの現象を分析してどうこうしようとも思わないけどあの人は今みたいにあの時あの中にいた人たちが今どうしてるのか(多分どうもしてないけど)は知りたい気持ちがある

反ワクチンの一部界隈も陰謀論と言えば陰謀論なのかもしれないけど米大統領選挙の時ほど勢いはないよな

NHKにようこそを読み返したいな。小説の方

「問題は私たちの戦うべき悪がいないことよ」がテーマの小説だったように思うけど、あれ今読んでも色々通じるところがあると思うんだよな

滝本竜彦先生の作品は『超人計画』が最高に面白いと思う。お勧め

何度か言ってる気がするけどNHKは悪の組織なのだ!という妄想から小説を始められるのすごいと思う

何がすごいかっていうと引きこもりの何も持たない主人公が自分の妄想から物語を始めるっていうゼロから物語が始まっていく感じに当時ちょっと感動したんだよな

小説は基本的には全部妄想なんだけど、大体の場合何もないところからは始まらないというか主人公がほぼ何もない状態から「妄想」で物語を始めて行くのがすごいというのかな

小説の感想って難しいな!

主人公がほぼゼロの状態から小説を始めるのは難しいと思うんですよ

物語が始まる場所というのかな。舞台やら色々なセッティングがあって始まるわけだけど、NHKにようこその場合主人公の妄想からなんだよね。妄想から始まって妄想を主軸にして物語が進んでいくっていう

もちろん彼にも家族がいてそれまでの過去があるんだけど、彼の物語を動かす力が妄想だと言えばいいのかな

だからあの引きこもりの自分のもとに美少女がやって来て、みたいなご都合的展開も一種の妄想と言える……かもしれない

そう、妄想から始まっている物語だからあの話全体にどこかこれは全部妄想なんじゃないかという浮遊した感じがあると思う

これってまさに次の作品の『超人計画』では脳内彼女と話しながらエッセイを綴っていくっていう超妄想スタイルに直結してくんだよね

そこで妄想と現実が曖昧になっていくというのかな。われわれの綴る様々の物語(現実)も単なる妄想に過ぎないんじゃないかという思いにとらわれていくよな

NHKにようこそでは主人公が陰謀を妄想するわけだけど、陰謀論も現実を物語化していく動きなわけだよな。でもそれってわれわれが多かれ少なかれやっているはずのことで

現実はどこかで必ず物語になるんですよ。われわれが誰かに自分の過去を「物語る」ように。そこで現実を物語にしていくのが一種の「妄想」なんだとしたら

陰謀論者とそうでない人の違いって何なのか。果たしてわれわれは陰謀論者を笑えるのかどうか

私には私の物語があってあなたにはあなたの物語がある。同じように彼らには彼らの物語がある……と言えるのかもしれない

要するに自分たちも人生や世界をどこかで物語化してるよね、それって陰謀論がやってることとそう変わらないよね、って話

話もまとまってきたところで仕事なわけだが

あえてもう少し言うなら宗教とかも一種の物語化された人生を生きる生き方と言えなくもない

物語という言い方が嫌なら歴史と言い換えてもいい。私たちが見ている人生だとか世界は一つの歴史なのだ(他の人には他の人の歴史があるのだ)と言える……

なんか壮大な話になってきてしまった

でも結局そういうことよね。陰謀論を信じるのも宗教を信じるのもある一つの物語(歴史)を信じるということではそう変わりはないということで

まぁ誰もがどこかで(自覚的にしろ無自覚的にしろ)そういうことをやっているでしょうという同じ結論に至る

何の話をしてたんだっけ。とりあえずNHKにようこそを読んでくださいということ

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