見出し画像

MindManagerガイド(はじめに)

MindManagerは、ビジネスの可視化と意思決定のためのツールです。タスク、プロジェクト、情報管理、およびナレッジ管理のためのさまざまな機能によって、単なるマインドマップ以上の価値をご提供します。MindManagerは、個人の利用だけでなく企業の組織内のプロジェクトなどでも使用することが可能です。

マインドマップとは

マインドマップは、1960年代末にイギリスの科学者トニー・ブザンによって開発されました。この方法は基本的に、中心トピックに基づいて、すべての関連情報を周囲に放射状に順序付けていきます。マインドマップは、複雑な情報を判りやすい形で提示することで、全体を俯瞰したり、個々のつながった情報に相互にリンクした考え方をサポートしたりします。マインドマップには、小さな面の中に、構造化された論理的な方法で並べられた、関連するすべての情報の圧縮された明確な表示も含まれています。マインドマッピングは創造性をサポートし、大量のデータでも容易に理解し、思い出すことができます。
マップの形は、必要不可欠なものに集中し、必要に応じてすべての詳細を提示するのに役立ちます。クロスリンクの視覚化によって、関係は非常に単純かつ透過的に伝達されます。

画像3

トニーブザンのマインドマップ

MindManagerの誕生とビジネス用途への拡大

MindManager(マインドマネージャー)は、トニー・ブザン氏が開発した「マインドマップ」を書くためのソフトウェアとして1990年代に開発されました。当初は、マインドマップを描くソフトウェアとして開発されましたが、次第に情報を「見える化」するためのツールとして独自の発展をしています。単にマインドマップを書くというよりも、ビジネス活動をするためのあらゆる情報をマップ化し、その情報をチームで共有するための仕組みをもっているツールと言えます。MicrosoftOfficeとSharepointサーバーとの連携、Microsoft Office Fluent UIの採用により、ビジネスユーザーには理解しやすいGUIになっています。

画像1

標準的なマインドマップ

知的生産ツールとしてのインパクト

MindManagerが日本市場に投入されたときのインパクトは非常に強いものでした。トニー・ブザン氏の『人生に奇跡を起こすノート術』、『ザ・マインドマップ』が出版されビジネスマンによる勉強ブームが起き始めていた頃です。新たな学習法としてマインドマップが急速に知られることになりました。

はじめてMindManagerを使った人の多くが、自身の思考(アイデア)を見える化することが出来るツールがあることに衝撃を受けました。付箋紙にアイデアを書き出し、模造紙に貼って携帯電話で写真を撮り、EXCELにまとめるといった一連のブレインストーミングの作業を一蹴するものでした。多くの場合、その写真があとからデータ化されることは無いでしょう。

MindManagerを使っている人の多くは、全部まとまっていない状態のアイデアをMindManagerによって見える化する、さらにアイデアを膨らませるといった一連の思考の整理作業をパソコン上で実現することにより、思考のアウトライン(骨組み)化が出来るようになったと言っています。アウトラインレベルの要素を最初にマップ化することにより、全体像を俯諏することが可能となり、重複なく・漏れなく (MECE)が非常に理解しやすくなります。

日本においては、2000年代の初頭からマインドマップが知られはじめ、2006年に日本語版がリリースされたことにより急速にユーザーが増えました。2016年にMindjetがコーレルにより買収されたことにより、MindManager2018の日本語版が5年ぶりにリリースされました。現在、全世界で200万人のユーザーがいると言われ、主にビジネスユーザーに好まれています。ダウ、マイクロソフト、ファイザー、Ciscoといったグローバル企業から個人まで、様々な業種、業態、業務の中で多くの方々に使われています。

ビジネスを目的としたマッピング

思考のアウトラインをMindManagerで構造化してまとめることが出来れば、詳細化は容易になります。MindManagerがプロジェクトマネジメントでよく使われるのは、このような理由からです。MindManagerは、非常に直感的で操作性が高いので、マップを作成しながらトピックの追加や削除移動の操作やマップの分割、複数のマップから必要なトピックを抽出して新しいマップを作るといった一連の作業を思考の中断をさせることなく行うことが出ます。MindManagerは、議事録、企画の立案、プロジェクトの管理、タスク管理、営業活動など、様々なビジネスシーンで活用することができます。

画像2

予算やタスク、添付ファイルなどを組み込んだビジネスマッピング

1.情報を視覚化する

MindManagerは、トピックを中心にした標準的なレイアウトのほかに、組織図、ロジックツリー、フィッシュボーン、フローチャート、スイムレーン、および概念図を書くことや、WBSをガントチャートとして表示することもできます。1つのマップ内で、トピック毎に異なるレイアウトの変更も可能です。さらにMindManagerでは、シンボル、タグ、リンク、ファイル、テキストメモ、タスク、プロパティ形式のメタデータ、数式などをトピックに詳細情報を追加できます。

2.視覚化した情報を使って柔軟に作業をする

MindManagerでは、視覚化した情報を最終的にチャートを作成するだけのものではありません。様々な視覚化した情報を直感的に素早く編集する作業ができることが重要です。ドラッグ・アンド・ドロップによる簡単な作業方法で、すばやくマップを作成し、構造化することができます。マップのさまざまな要素をWord、Excelのような他のアプリケーションへエクスポートすることで、情報を集約、再検索、編集して効果的に伝達するために使うことができます。これらは、MindManagerの最も多様な適用範囲なのです。

MindManagerを使用した視覚化のメソッドは、人間の思考の仕方に適応したマインドマップに基づいているため簡単で直感的な理解ができます。作成、作業、内容関連の理解と関係性の認識でも同様です。このメソッドは、プロジェクトチームに一貫した知識(全体像)が共有するのに役立ちます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?