白い鳥の群れは一つの有機体

だんだん仲間を呼び寄せたのではない。群れ全体がグランド一面にとつぜん降り立って、とつぜん消えた。なんとなく、一つの有機体を感じた。
 
 
生活しているだけで思いがけないものを見ることがあるものだ。
 
先日、朝に車で子どもを学校まで送ったときに、普段は草で青々としたグランドが一面真っ白になっていた。雪ではなくて、よくみると、カモメより一回り小さいくらいの全身が真っ白い鳥の群れだ。どこかの湿原か川辺にいた群れが引っ越してきたようだ。
 
一部が飛び立つと、群れが一気に舞い上がり、やがてまたすぐに群れ全体がグランドに降りた。空を区切って1区画に100羽いるとしたら、ざっと見積もって2千羽くらいだろうか。

昼に用事があって学校まで行くと、まだ一面真っ白だった。息子によると前の日の朝からいたらしい。ということは今日が2日目だ。3日目になる朝にふたたび子どもを送っていくと、普段どおりの青々としたグランドにカモメが数羽いる状態に戻っていた。
 
白い鳥の群れは忽然と現われ、2日過ごして、現れたときと同じようにふと消えた。

後日談:https://note.com/mindful_neko/n/nefc29bee54de
 
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