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【マインドフルネス入門講座】〜心と身体を調える気づきの科学〜

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健康や幸福感を高めるとして、ビジネスや医療など様々な分野で取り組みがすすむマインドフルネス。今では、ストレス軽減や集中力の向上など、様々な効果が実証されています。 ​このマインド… もっと読む
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#扁桃体

Week 3-4 扁桃体ハイジャック

人間が、感覚を感じたり、手足を動かしたりするのは、脳の大脳皮質です。 この、大脳皮質を被った、脳の深い部分に、左右に1つずつアーモンドの形をした、「扁桃体(Amygdala)」があります。 扁桃体(Amygdala)は、人間の感情をコントロールするセンターとされています。 この扁桃体の隣には、記憶を司る「海馬」があり、過去の記憶が感情の反応に関わっているとされています。 人間が危険を感じたり、ストレスサーからの刺激を感じると、まず、大脳皮質で視覚や聴覚などの感覚として

Week 3-5 思考と感情

「思考→感情」? 「感情→思考」? 何かについて考える時、その思考に反応して感情が生まれるのか? それとも、感情が先に発生し、それに伴い思考をするのか? 何らかの感情を感じた場合、 その感情が引き金となって、その時の感情に関連するような思考が浮かび上がることがあります。 思考から感情へ、そしてまた感情から思考へと注意が行ったり来たりするように感じられることがあります。 しかも、この思考と感情は、身体にも影響をおよぼします。 人間の営みとして、身体は反応してしま

Week 3-6 感覚と感情のレベルに気づく

感情は私たちを一度に打ちのめすことがあります。 困難な感情は、強風が叩きつけるようなものです。 台風の映像で強風が木を激しく打ち、建物を破壊していく様子を見たことがあるかもしれません。 マインドフルネスで学ぼうとしていることは、たとえ強風が私たちの感情の世界を襲っても、やがて、それは過ぎ去り、何も吹き倒されることはないということです。 例えば怒りという感情は、もし何も術がなければ、心が引き裂かれるように感じられるでしょう。 しかし、感情はあくまで感情で、心を引き裂く

Week 3-7 刺激と反応

強い感情をうまくやり過ごすのは難しいことです。 「怒り」などの強い感情を経験している、まさにその時には、自分に身についた、いつもの反応のパターンに陥りやすいものです。 例えば、「激しく仕返しをする」「引きこもる」「我慢する」などの行動が考えられるでしょう。 このような状況下での反応は、瞬時に、また、無意識のうちに起こるため、後に「後悔」や「心地悪さ」を感じて初めて気づくということが多いのです。 ​ その時々にマインドフルネスを応用することができ始めると、徐々に感情と反応