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カウンセリングにおける沈黙の重要性
カウンセリングの基本には、傾聴・承認・質問があります。
これらを忠実に行っても、クライアントの精神状態や性格によっては、沈黙が多いカウンセリングになることがあります。そのような場合、カウンセラーも黙ることが有効です。
黙っている間は、クライアントの顔と表情を観察するチャンスと捉えましょう。
◆沈黙の背景
人には、それぞれ満足できる会話量があります。普段からよく話す人は、会話が少ないと満足できないかもしれませんが、あまり話さない人は、少し話すだけで満足することがあります。沈黙が生じるのは、クライアントが満足する会話量に達したからかもしれません。
言い変えれば、カウンセラーの質問の答えの量にもなります。
◆沈黙の効果
多く話しているからといって、適切な答えや気付きが得られるとは限りません。
沈黙が多いクライアントは、心の中で答えを見つけている可能性があり、その瞬間に気付きが生じているかもしれません。カウンセラーが沈黙の中でクライアントの答えを引き出せなかったと感じても、実際にはクライアントが内心で回答を見つけ、気付きを得ていることもあります。そのため、沈黙の間にクライアントの表情をよく観察することが大切です。
◆実践例
例えば、カウンセリング中にクライアントが沈黙した場合、その間にどのような表情をしているか観察します。目を閉じて深く考えている様子であれば、内省している可能性が高いです。逆に、焦ったり不安そうな表情をしている場合は、何か言いたいことがあるのかもしれません。
◆カウンセリングの目的
最終的な目標は、クライアントが気付きと共に問題解決に至ることです。
どれだけ会話が弾んでも、クライアントの行動に繋がらなければ意味がありません。
そのため、会話量よりも観察力や傾聴・承認・質問のスキルが重要です。
基本を大切にし、クライアントの内面の変化に注意を払うことが必要です。
本日のポイント
●人には、満足できる会話量がある
●沈黙していても、心の中で回答し気付きを得ていることもある
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