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死ぬまで現役にこだわる【バリバリ老いる⓷】

#生涯現役 #池田きぬ #坂東眞理子 #生涯学習 #やま
#山下ユキヒサ #3分で読めます


本を見つけた。

大型書店。看護のコーナー

何気なく手に取る。

奥付を見ると、数日前に出たばかり。

いらしゃい、この本の関係者から声をかけられたような気がした。

手のひらに何となく温もりを感じる。

『死ぬまで働く。』池田きぬ 著

本の帯にはこうある

 *

88歳で介護施設に就職、今も週1〜2回勤務。

97歳現役看護師の「仕事がある限り働き続ける」生き方

 *

池田さんは言う。
「年寄りだからと甘えてはあかんですね。できることは自分でせな」

先の高齢者施設(「いちしの里」三重県津市)には50人の利用者が生活されているが、その中で97才の池田さんは年齢で言うと3番目。他の方はみな年下だ。

施設では現役の看護師として働く。通勤は91才まで50ccバイク。さすがに現在は親族による送迎。

75才でケアマネ試験の合格。
「1回目落ちたとき、これはいかんと。仕事を辞めて半年間、勉強をしようと思ったけれど、『仕事辞めて勉強するなら合格して当たり前』と言われるのが悔しいから、昼間看護の仕事をして、夜寝ずに勉強しました」

(ケアマネ試験を75才で受ける? 悔しいからって、寝ずの勉強スゲー)

2回目で合格。

「3日家にいると外に働きに出たくなってしまう」そんな97才、お元気だ。そして何より、働くことを楽しんでいらしゃる。

(いやー、20代の頃から落語に登場するご隠居さんになりたかった自分には、、、)

 *

さて、
坂東眞理子さん、現在、昭和女子大学理事長・総長。
1946年生まれ、現在76才。
2006年「女性の品格」はベストセラーとなった。

数年前だったか、坂東さんが「徹子の部屋」に出演されたのをたまたま観た。
坂東さんは番組内で語った。

自分を含めた高齢者には

「きょうよう」と「きょういく」が大切です。

観ていた私は、えっ、なんで? 今さら?
と思ったが、種明かしをされた。

「きょうよう」とは「今日、用事がある」

「きょういく」とは「今日、行くところがある」
坂東眞理子

様々な生き方があり、同じだけ様々な定年後の過ごし方・生き方がある。
仕事から離れると途端に、用事がなくなり、行く場所を奪われる。

さあ、長い自由時間の始まりだ。と、ばかり
日本一周キャンプ旅や大型客船で世界を目指す人たちがいる。
自分で楽しい用事をつくり、心躍る場所に向かう。

かたや、特に何もせず家でテレビを観てゴロゴロの方もいらっしゃる。
それはそれでいいのだが、ずっと行動しないでいると、本当に動けなくなる。動くのが億劫になる。精神的にも肉体的にも。
楽しいものを見つける力、初めての場所に向かう好奇心。それらは若さを保つこと。
なんたって子供たちは、教えなくてもこの精神に溢れている。
毎日の通勤はそれはそれで大変なのだけれど、それはそれで運動や刺激になってる。


先の池田きぬさんは、坂東さんの言う、
今日の「用事と」「行く場所」を職場に求めた。

今日、自分の出来ることを、生かせる場所を看護師という仕事で体現している。

「生涯現役」「生涯学習」
死ぬまで働くことで誰かの役に立ち、職場の仲間たちと楽しく働き、生き甲斐がある毎日。若い人たちにはアドバイスもし、自分の学びも怠らない。
「教養」も「教育」もありなんです。


今日の用事は何だっけ?

今日、行く場所はどこだっけ?


(おわり)


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