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現役のプロ野球選手にnoteが浸透したら面白そう

湊谷です。

まだNPBの話に辿り着いていないのに、なんと『元プロ野球選手ではない私が、NPBで二軍マネージャーをする話』のタイトルで3本記事を書かせてもらいました。次が4本目です。


⬆️これでも結構エピソードは削っているのですが、、、

私がInstagramで、「詳しくはnoteに書きます」と表明した理由がお分かりいただけたでしょうか。

あのボリューム感で、なおかつ適宜写真やページURLを差し込みたいと思うと(読んでいただく方の頭にスッと入ってもらうために)、とてもInstagramでは完結しません。

投稿を見る側も、Instagram上でまさかそんな重厚感あるものが来るとは基本思っていないので、胸焼けするなぁと思います(私が逆の立場なら)。

色々な人の投稿をサクッと見るために開いているので、まさか1人に対してそんなにスクロールすることになるとは、思っていませんよね。朝メシでステーキが出てくる感じです。

ということでやはり、特性的に考えて、こういうトーンだと【note】というプラットフォーム一択かなと思います。

さて、ということを考えていたら、タイトルの内容がポンと頭に浮かびました。

〜現役のプロ野球選手にnoteが浸透したら面白そう〜

現状ほぼInstagram、あとはたまにYouTube、そしてアカウントは持つけどあまり使われないTwitterというバランスが多いと感じています。

本日はライトめに、この話題を書きたいと思います。


現役選手のSNS活用例

今って、本当に凄い時代だと思います。かつてのレジェンド選手たちのYouTubeチャンネルは乱立していて、今まで世には出なかった技術論やエピソードがどんどん出てきます。正直、見切れないレベルです。

現役選手に目を向けても、まずダルビッシュ投手(現・パドレス)は、TwitterやYouTubeでガンガン発信をされている選手の代表例に挙げられると思います。

【ダルビッシュ投手】

⬆️これはご自身の自宅ブルペンで投げている様子を撮影して、ダルビッシュ投手自らが一球ごとに解説をしている動画です。

チーム内でも、「あれ見た?」と当時大きな話題を呼びました。

題名からして興味津々な内容ですし、ラプソードのデータを見ながら(しかも開示しながら)次々投げ込んでいく姿は圧巻でした。

無料で見ていいんですか?という感覚になると思いますが、ご本人は惜しげもなく公開しています。

【田中将大投手】

続いて、私が印象的なのは田中将大投手(現・東北楽天)のSNSです。Twitterでは不定期でファンの方に向けて「リプ返(=質問に答える)」をしています。

これは他の選手でもたまに行われている、ファンの方との双方向性を持たせたコミュニケーション方法です。TwitterやInstagramのストーリーズ機能が適しているでしょう。

それより私が気になったのは、YouTubeの方です。

⬆️登板した試合の直後、自らの投球を振り返って投稿するというスタイルの動画です。

しかも、それは勝っても負けても。

このスピード感、臨場感。色々と驚きました。

悪い部分は反省し、辛い中でも前を向いて、ポジティブな面を見つけて次に向けて努力していく姿には心を打たれました。こんな気持ちで投げているんだな、と田中将大さんという人間のファンになりました。

これは技術論やメンタル論的にアマチュアの選手たちにも大きな参考になっているはずです。

色々な反応が来るのを分かっていて、それでもやる意味や意義があると判断されて実行していたのだと思います。(2021年、2022年)

※これは余談ですが、このスタイルは視聴者の反応や編集等で選手個人サイドに負担がどうしてもかかってしまいます。イーグルスさんは球団自前でも素晴らしいコンテンツを持っていますが、田中将大投手というレジェンドだからこそ、個人のチャンネルでも発信できる諸々の体力もある為、お互い信頼して切り分けて情報発信していると思います。

※これも余談ですが、勝った試合の良い場面を、瞬時に選手に解説してもらったり(数分でいい)、活躍の映像垂れ流しでそれを選手とファンの方でオンラインでサクッと視聴するという試みはいつか出来たらいいなと思っていました。副音声で選手の話しやすい人間を置いておいて、音声だけでも繋いでみたり。ヒーローインタビューよりくだけられるし、選手も慣れればテンション上がるので。という妄想でした。

少し話は逸れますが、これに限らず、12球団全体で、契約等々で情報漏洩やリスク管理の観点から規制しているところもありますが、「誹謗中傷が嫌だからいっそSNSをやらない」という選手は多いと思います。

これは辞める理由としては非常に勿体無いです。特にシーズン中は日々戦いなので変に面白いものを作り込まずとも、球団側がしっかりガードした体制で、選手がファンの方に感謝や想いを発信できる「箱」を作ってあげるのが理想なのかなと思っています。(男なら黙ってやれ、という意見は一旦置いておきます)

日本球界全体で、誹謗中傷は許しませんのスタンスは素晴らしいのですが、ダメですよだけで終わるのではなく、「じゃあ安全な場所自分たちで作ろっか」、になったら良いのかもしれません。

【涌井秀章投手】

私的に、涌井秀章投手(現・中日)も気になります。

涌井投手って、マウンド上の姿を見ても、クールに淡々に投げ込む印象ですよね。それが、Twitterでは随分リラックスした面を見せてくれます。

⬆️なんだか、ほっこりします。基本的にご飯ツイートは正義だと思います。

後輩たちから慕われている様子も伝わってきて、更にほっこりします。


note × プロ野球選手の相性と今後の可能性


それでは、本題です。ポイントだけ言います。

いきなりタイトルとは逆行することを言いますが、プロ野球選手がnoteを始めて、不定期ながらも個人で運用していくのは、ハードル高めだと思います。


■noteが難しい理由①

一体何を投稿したらいいんだろう?となる。それが理由で、きっと続かない。

■noteが難しい理由②

おそらくTwitterやInstagramよりも自分自身が発する言葉が多くなるので失言(戦略面などの機密事項、常識に欠ける発言)のリスクがある。



■それでも、選手が始めるメリットはある


おそらく、難しい理由は今挙げた辺りかと思います。

特に、難しい理由②については、選手を抱える球団側にとっては深刻に捉えるべき理由です。

とはいえ、球団の考え方にはよりますがSNS自体は使っている選手が多いので、別にnoteに限った話ではないだろうとは思っています。反射的に、これはダメだと絶叫するのは簡単ですが、ルールを決めてフラットに検討してみたらメリットも結構あると感じています。


■noteを活用するメリット①

試合の振り返りに、noteが適している

プロ野球は、実に試合数の多いスポーツです。気づけばどんどん月日が流れ、日々の試合も過ぎ去っていきます。

どの選手も、田中将大投手のYouTube動画のように試合が終われば、それぞれ振り返りをしています。


その振り返り作業を、noteで行ってもいいんじゃないか?という提案です。

最近はNPB関連で言うと、福谷投手(現・中日)のnoteが話題です。

タイトルの通り、ご自身が登板して、見事勝利をされた日の試合を振り返っています。

拝見すると、とても興味深いです。1野球ファンとしても、トップアスリートはこういうことを考えているんだなという勉強になります。

田中将大投手のYouTubeも素晴らしいですが、一方で福谷投手の記事のようにnoteという活字上の良さも感じます。動画と違って、自分のペースで読めるのも利点だと思います。

noteが他のSNSと違うところは、他にもあります。


それは、投稿が埋もれることなく、自らの記事がストックされていくことです。

続けていけば、過去の自分の思考も辿ることが出来ますし、好不調時にどうしていたか、思い返すきっかけになるかもしれません。


閲覧者側としても、ストックされていくnoteを読むことで、その人間のストーリーを一連の流れの中で感じることが出来ます。



■noteを活用するメリット②

思考の整理や、アウトプットの練習になる

これは主に選手側オンリーのメリットですが、noteに書き出すことによって間違いなく、アウトプットの練習になります。

分かったつもり、理解したつもりでも、どんな意識でマウンドに立ったのか、何故打てたのか?等を頭で整理し直して、言葉にする(=アウトプット)と忘れにくくなり、身体にも染み込んでいきます。

これは現場にいて最初に感じたことの一つですが、若い選手たちは、アウトプットの場が足りていません。日本プロ野球という舞台は、環境がとても整備されていて、技術・メンタル向上の為に様々なバックアップ体制が敷かれています。それゆえにインプットの量は膨大ですが、それをアウトプットする、自分で考えて発信する機会に欠けているように感じます。

一流選手ともなれば、記者の方にたくさん取材をしてもらったりすることで、さまざまな質問に対して勝手に「喋る」ので、無意識のうちに思考を整理してアウトプットしています。


これを若いうちから身につけるために、noteの活用は適しているのではないかと思います。


※余談ですが、私はこのアウトプット足りてない問題を感じて、二軍マネージャー時代に「観戦一言メモ」を取り入れました。あれは実は、ファンサービスの側面はもちろんですが、選手たちに最近何をしているのか考えてもらったり、こちらからの質問に答えるというアウトプットの訓練という裏テーマがありました。⬇️

「若い選手にとっては考えを整理して話す練習にもなる。最近は“こんなことありましたよ”と選手の方から言ってくれるようになりました」とすっかり浸透している。

記事本文から引用



■noteを活用するメリット③

選手たちのセカンドキャリア問題にも貢献できる可能性がある

メリット②に通じる部分もありますが、アウトプットを積み重ねていく経験は、必ず自分自身の財産となります。

形として残っていくので、自分が野球の指導者になった際にも重宝するかもしれません。

一般企業で仕事をすることになったとしても、自分の考えを言葉にして、アウトプットしていた経験は生きてきます。

また、noteを通して持つことができたファンの方との繋がりは、自分が変わらない限り、引退後も継続していけるでしょう。コツコツとやっていれば、その想いは必ず誰かは見てくれているものです。それはきっと、セカンドキャリア(=仕事だけではなく、自分自身の人生)を助けるということになります。



終わりに

本日もご覧いただき、ありがとうございました。

プロ野球選手という存在がより魅力的になるために、noteという選択肢もあるなと考えてまとめてみました。

書く内容によりますが、結構、お互いにメリットもあり面白そうだなと感じています。

他のSNSと併用で良いでしょうけど、軽すぎず重すぎないnoteはシーズン中の野球選手にも相性良さそうです。Twitterのほうが、瞬発力高すぎる分、感情的になって投稿しちゃったり、いらぬトラブルや幻滅等を生んだりするものです。

重厚感あるnoteはスポーツチーム公式で発信すればいいので、選手たちはあくまで、まずは言える範囲で「振り返りnote」から始めてみるのがおすすめです。

※何でもベラベラ喋る姿は私も好きではないですし、タイミングも難しい部分あるのは分かっています。全員やるべき!という話でもありません。

野手だと時間ないかな、キツイかなと思いつつ、少なくてもいいのでやってみるのはありだと思います。

それでは、まだまだシーズンも続きますので、球界全体の盛り上がりに期待していきましょう。

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