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保活で泣きそうになった話【中編】

それは、妊娠7か月を迎えるころのこと。
2人のこどもをもつ「働くママの先輩」から、こんな忠告を受けたのです。

「あのね。『認可保育園に入れたかったけど諦めた』人は待機児童にはカウントされないんだよ。
認可外に入れたり、仕事をやめて自分でみることにした場合は待機児童扱いにならないの。現実と数字は違うから、自分の地域は大丈夫なのか、しっかり調べてね」

ん? どういうこと?
実はこの時点の私、「認可保育園」と「認可外保育園」の違いもよくわかっていなかったのです…。

そして、認可外を選ぶ場合、ヘタをすると、時短勤務で今より減ってしまう私の収入のほとんどが保育料で飛んでいく可能性があることも、まったく知りませんでした。

ご存知でない方のために簡単に説明すると、こんな感じです。

【認可保育園】
国の基準を満たし、公的給付を受けている保育園。仕事や介護など「保育に欠ける事由」に該当すると認定された保護者のみが利用できます。
保護者の就労時間に合わせて長時間預かってもらえる、保育料が安いといったメリットがあります。
【認可外保育園】
認可園以外の保育施設は、すべて「認可外保育園(=無認可保育園)」です。待機児童解消のため、自治体が独自の基準を設けて運営費を助成している「認定・認証園」なども、ここに含まれます。

私はこのころ、ニュースで目にしたイメージで、なんとなく【無認可=質が悪い】と思っていたのですが、実際はそういうことではないのですね。

たとえば、国の基準には「定員20名以上」「園庭の広さが園児の人数×3.3㎡以上」のなど、規模や敷地の広さなども条件に含まれています。
そのため、保育の質が良くても基準を満たさず「認可外」になっているケースもあるんです。

また、各自治体が助成している認定園・認可園は、定期的に立ち入り調査が行われている施設がほとんど(認証保育園・認定保育園・認定こども室など)なので、安心して預けられます。

一方、国の基準も、自治体の認定・認証も得ていない認可外施設は、公的な助成がなく保護者が支払う保育料だけで運営されているため、保育料が高い傾向にあります。

その代わりに受け入れ要件も園が独自に決めていて、なかには「保護者が働いていなくても預かりOK」という園もあるのが特徴です。

セレブ御用達の少人数制保育園など、教育にも力を入れている施設もあれば、高額な保育料を請求しておきながら、最低限の保育しか行わない施設もあるなど、認可外といってもひとくくりにはできません。

実際、私も「認可外を落ちた場合に備えて」と、認可外保育園を複数見学しましたが、そもそも自分がスタンダードな「保育」の実情を知らないため、良いも悪いもわかりませんでした。


自治体ホームページを見てもなんだかわからない

友人から忠告を受けたものの、妊娠9か月まで仕事を続けた私。保活に向き合う時間が取れたのは、産休に入ってからです。

何から手を付けて良いかわからず、先輩ママに指南を仰いで、まずは区のホームページの「保育」情報にアクセスしてみました。

すると、そこには知らない単語が並んでいました・・・。

※以下は世田谷区HPからの引用。個人特定を避けるため、居住区とは違う自治体から引用していますが、基本的な掲載内容、構造はほぼ同じでした。

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繰り返しになってしまいますが、「保育園」に、こんなに種類があるとは知らなかった私。しばらく呆然としていましたが、気を取り直して、上から順番に情報をチェックしてみることにしました。

窓口の案内は置いておいて「認可保育園」の項目からスタート。すると、開いたページには、区の地域が「〇〇保育園(区立or私立)」というふうに、施設の名前だけが表示されたリンクボタンがズラリと並んでいたのです。

ボタンをクリックした先には、所在地、電話番号、最寄り駅からのアクセス、職員数、敷地面積などの概要、各年齢の定員、開園時間といった、基本情報しかありませんでした。(世田谷区はもう少し親切ですね。保育方針や特長という項目もあります)

お気づきでしょうか。
そう、情報に一覧性がないのです。

区によってはHPではなく冊子状にまとめたガイドブックを郵送してくれるところもありますが、いずれにせよ自分にとって必要な情報は、自分で表などにまとめなおさなくてはいけません。

臨月でお腹が張りやすくなり、集中力も持続しない状態だった私は、このことに気づき、へこたれそうになりました。が、出産後の赤ちゃんがいる状態ではこなせそうもないですし、身軽なうちにやるしかありません。(なお、夫はこういった作業が苦手中の苦手で、残念ながら頼りになりません)

半泣きになりながらひたすら保育園名をクリックし、必要情報をエクセルに移植する…という作業を繰り返したのでした。(つづく)


※次の更新で、この時に作ったエクセル表を配布したいと思います。無料です。これから保活予定の方、ぜひ活用してみてください。





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