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夏の終わりと光るご飯

ここ数日の肌寒さに対しても、いいやまだだと最後の抵抗をしていた私に、敗北を認めさせたのは母からの一通のLINEだった。

“  本日、新米を発送しました
 ご賞味ください ”

例年より随分早い気がするけれど、新米が発送されてしまったら仕方がない。
秋が来たのだ。

せっかくの新米なので美味しく食べたい。
我が家には「祖父の形見だと思って大切にしていたら20年ものになってしまった炊飯器」があるのだけれど、新米を炊くには些か役者不足な気もする。
以前のnoteには、味は変わらないと書いたのだけれど、新米を炊くというミッションは荷が重いのではないかという気がしたのだ。
(我ながら、いい加減買い替えるべきだとは思う。)

そこで「炊飯用土鍋」なるものを買って炊いてみた。

普段は雑にしてしまう米研ぎや浸水も説明書通りにキッチリと。
そして火から離れず火加減を調節し、赤子泣いても…の精神でじっと待つ。

そうして炊き上がったご飯は一粒一粒が確かに光っていた。
(パシャパシャ写真を撮ったけれど、私の技術では感動が伝わる写真にならず、諦めた。)

そして、確かに格別に美味しいのだ。

ちょっと感動。

こんなに美味しいものが食べられるのだから、秋の訪れを認めてあげよう。

そんなことを思う1日だった。

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