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今週のSaaSニュース! Vol.85(1/30週)

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今週の資金調達ハイライト

サブスクリプション管理SaaS Chargebee $250M調達

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2011年創業のChargebeeは、OktaのようなSaaS企業を中心にサブスクリプションの価格設定のテストから顧客データ分析、100以上の通貨に対応した決済への対応を可能にするSaaSスタートアップ。近年ではNetflixに代表されるようにB2Cでもサブスクリプションが広がり、D2C企業やタコベルのような伝統的な消費財企業も支援している。本ラウンドではTiger GlobalとSequoia Capitalがリード。バリュエーションは$3.5B。(Chargebee動画)

プロダクトマネジメントSaaS Productboard $125M調達

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2014年創業のProductboardは、プロダクトマネージャー(PM)向けにカスタマーセントリックなプロダクト開発を支援するSaaSスタートアップ。MicrosoftやSalesforce、Zoomなど世界的なソフトウェア企業を筆頭に5,400社以上で利用されている。本シリーズDは、Dragoneer Investment Groupがリードし、既存投資家のBessemer Venture PartnersやSequoia Capitalも参加。バリュエーションは$1.725B。(Productboard動画)

飲食チェーン向けオンラインオーダー管理SaaS Lunchbox $50M調達

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米NY発のLunchboxは、大手飲食チェーン向けにモダンで消費者が使いやすいオンラインオーダー管理やマーケティングを支援するSaaSスタートアップ。Uber Eatsなどのサードパーティマーケットプレイスが普及する一方、元々収益性の低い飲食業が独自でオンラインオーダーの実装を可能にする。2021年からは実店舗を持たず、オンラインだけのゴースト・キッチン向けのプロダクトもリリース。本シリーズBはCoatueがリード (Lunchbox動画)

オンラインビデオ編集SaaS Veed $35M調達

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2017年英・ロンドン発のVeedは、動画クリエーター向けにウェブ上で直観的な動画編集を可能にするSaaSスタートアップ。Veedはフリミアムベースで、現在100万人のユーザー抱え、ARRは$7M。この2ヶ月で+$1Mと急速に成長している。Bootstrapping startupとして、これまで外部資金の調達は一切行っていない。本シリーズAは、Sequoia Capitalがリード。(Veed動画)

All-in-one EC構築SaaS Cart.com $240M調達:Cart.comはフルフィルメントなどを含め、一気通貫でブランド企業向けにEC構築を支援するSaaSリーダー企業。昨年は+400%成長。本ラウンドはLegacy Knight Capital Partnersがリードし、エクイティとデッド両方で調達。
保険業向け気候変動・災害リスク予測SaaS Descartes $120M調達:Descartesは法人向け保険を対象に、気候変動などの自然災害によるリスクを独自のAIモデルで予測するSaaS。世界200社以上が利用。本シリーズBはHighland Europeがリード。
コネクティッドTV広告特化マーケティングSaaS MNTN $119M調達:MNTNは、爆発的に普及するコネクティッドTV広告に特化したSaaS。ESPNやCNN、Huluなど世界150社以上が利用。本シリーズDはBlackRockとFidelityが共同でリード。
Web3アナリティクスSaaS Dune Analytics $69.42M調達:ノルウェー・オスロ発のDune AnalyticsはWeb3解析に特化したSaaSスタートアップ。本シリーズBはCoatueがリード。バリュエーションは$1B。
SaaS管理自動化SaaS Torii $50M調達:Toriiは、SaaS Management Platform(SMP)分野のリーダー企業。売上は+300%超、従業員数も+600%と急拡大している。本シリーズBはTiger Globalがリード。

今週のIPO/M&A

米データ分析SaaS TibcoがCitrix Systemsを$16.5Bで買収
米会計自動化SaaS Blacklineが企業間財務管理SaaS FourQを買収
豪デザインSaaS Canvaが英Flourishを買収
米サイトホスティングSaaS Netlifyが独Quirrelを買収

マーケットトレンド

2022年のFintechトレンド予測
2022年はマーケットの急落にともない、AdyenやRobinhoodのようなFintech上場企業の株価も同様に大きく下落した(下図参照)。欧州有数のVCであるBalderton Capital(元Benchmark Europe)によるこちらの記事では、この環境下での未上場Fintechスタートアップに向けて注意事項をまとめている。シード/シリーズAでは強いPMFにフォーカスし、シリーズB以降ではユニットエコノミクスが投資家からより見られるようになると指摘している。一方、TechCrunchは、2022年がFintechにとって大きな契機になる年としている。今年はStripeやKlarnaのようなFintechデカコーンの大型IPOも予定されており、またバーティカルSaaS+Fintech 2.0、BNPLのグローバル/他分野への普及も起こると予測している。

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メタデータ・マネジメントの進化
クラウドの急速な普及と共に、未上場マーケットで引き続きホットなメタデータ周りのSaaS。こちらの米VC Bessemer Venture Partnersでは、メタデータ周りのSaaSの主要テーマ(データガバナンス、データモニタリング、特化型 vs. Suite型)のトレンドについて事例を交えて解説している。日本ではクラウド普及が米国に遅れているため、このトレンドはまだ顕在化していないが、データサイエンスの普及と共に立上りが期待される。

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ストラテジー

ハイパーグロースの3つのステージ
米SaaS企業DriftによるSaaSがCAGR+40%以上のハイパーグロースを達成するためには、3つのステージ(エジソンステージ、T-モデルステージ、P&Gステージ)があるとする解説記事。各ステージの解説も直観的にわかりやすく、ZoomやStripe、Snowflakeを事例にどうハイパーグロースを達成したかを解説している。

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営業&マーケティング

2021年Product-Led Sales(PLS)ベンチマークレポート
2021年のSaaS業界の大きなテーマの1つとして、Product-Led Growth(PLG)が挙げられる。PLGをグロースモデルとして採用するSaaS企業が増える中で、PLGの成功にはProduct-Led Salesというアウトバンド型営業の存在に注目が集まるようになった。こちらのレポートは、PLSの実態をサーベイで調査した結果を解説している。

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SaaSセールスプラン作りのステップ・バイ・ステップガイド
SaaSのセールスプラン作りは、社内を同じゴールにまとめ上げ、継続的な成長を実現する上でキーとなるプロセス。こちらのBattery Venturesの記事は、SaaS業界のトップキャピタリストの1人 Neeraj Agrawal(T2D3、Rule of 40の生みの親)とBill Binch(セールス・エグゼクティブコーチ)が、米SaaS企業でお粉れている一般的なセールスプランの作り方を対話形式で丁寧に解説しています。SaaSのプランニングの基本的な内容なので、参考になると思います。

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プロダクト開発

プロダクトマネージャー(PM)に業界知識が要らない理由
PMを採用する際に、PMスキルで選ぶか?特定ドメインの業界知識で選ぶか?はよく挙がる論点。こちらの記事は、PMスキルで選ぶべき理由や業界知識優先で選ぶことの落とし穴を丁寧に解説しています。PMの業界知識を完全に否定している訳ではなく、業界知識があることでPM未経験者でもPMスキルを身に着けやすくなることも示唆しています。但し、そのケースでは必ずメンターをつける必要があります。日本の場合、PMスキルを持った人材の獲得難易度が高いため、業界知識優先でPM未経験者を採用することも多いと思うので、その際の注意点を理解する上では役に立つ記事だと思います。

プロダクト責任者とCEOの関係性
スタートアップがスケールする上で、プロダクト責任者とCEOは最も重要な関係です。多くのスタートアップにおいて、CEOは最初のプロダクト責任者であり、プロダクト責任者を設置後は双方が二人三脚で上手く連携できるかが、複雑化するプロダクト組織と他部門の連携のカギになります。この記事では、プロダクト責任者とCEOの役割分担のパターンと、双方の持続的な関係構築を実現する上で認識すべきポイントを整理しています。

マネジメント

2022年シリーズA-C SaaS HRベンチマークレポート
シリーズA-Cステージの欧州SaaSスタートアップの従業員数や採用速度、チーム構成、国内/海外の従業員比率の進化などをまとめたレポート。下図にある通り、日本よりも各ラウンドの調達規模も従業員数も大きいですが、グローバル並みのSaaSを目指す起業家の方には参考になると思います。

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SaaSの取締役会を成功させるポイント10
SaaStrによる米Bain Capitalパートナー Ajay Agarwal氏へのインタビュー記事。色々な本でも書かれている基本的な内容が多いですが、効果的な取締役会を運営する上で重要なポイントが整理されています。

ファイナンス

SaaS企業のバリュエーションの基本
こちらはファイナンス観点でのSaaSの優位性やバリュエーション上の重要なメトリクス(以下)を丁寧に解説している記事です。上場マーケットを見据えた上で押さえておくべきポイントや、なぜ重要なのか?をわかりやすく書いてあります。特にファイナンスに不慣れな方にオススメです。

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資金調達を成功させるモーメンタムをつくる5つのコツ
VCからの資金調達を成功させるためには、すばらしい実績ときれいなピッチデックだけではうまく行きません。セールス活動同様に、資金調達のプロセスの進め方が資金調達の成否を大きく分けます。こちらのTechCrunchの記事は、この資金調達のプロセスに勢いを持たせて成功させるためのコツを解説しています。投資家との関係構築と共に、いかに投資家にFOMO(見逃すことへの恐怖)を与えることがポイントになります。

1) ラウンドの状況に関する質問に準備する
 当たるVCとMTG時期、他の投資家の関心、タイムライン etc.
2)ピッチデックを生きた資料としてアップデートする
 投資家からの質問を集め、資料をアップデート
3)資金調達の数ヶ月前に投資家アップデートを送信する
 ターゲットとなる投資家に簡潔な最新情報を事前に伝える
 主要KPI、直近の達成事項と今後の予定をアップデートして、
 実行の成功能力の高さをアピール
4)投資家の目にとまる場所で存在感を示す
 FacebookやTwitterなどでの広告やポスト、イベントの登壇など
5)VC以外の選択肢も検討する
 エンジェル投資家などは、VCから2/3以上のコミットが得た際に残りを
 埋めるのに活用するのがベター

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