youtubeの千原ジュニアと2700八十島のメンタルの話

千原ジュニア相手に伊集院光が半生を語る番組。ラジオでは聞き流していた伊集院の「落語力」みたいなものが唸りをあげてこちらを飲み込む。
原材料と違うかたちまで加工した動画がたくさんあるyoutubeの中だから、材料を切って塩だけかけただけのようなトークで、より「この料理は違う!」と旨味がわかる。


「2700」の八十島が休業中にメンタルやられていた話もすごい。
ストレスの中でギャンブル生活をしていたら、突然大きな爆発音が聞こえて、「自分はドッキリにかけられている」という芸人ではありえる妄想にとりつかれる。

精神的な病の記憶を、芸人の話術でアウトプットするスリリングなトーク。

松本ハウスの「統合失調症がやってきた」の中で、部屋にいたらスナイパーに狙われてる幻想に取りつかれて、隠れながら生活するくだりがあるけど、八十島さんは、より芸人ぽい思い込みで、太陽や街のみんなまでがドッキリの一部だと確信してしまう。

そのうえで「ちゃんと」ドッキリ番組で撮られていたら面白いように行動をして、自分の子供のなかに松本人志が入っていると思い込む。
番組内で語られるのはほんの一部だけど、おかしくなった部分と冷静になった部分が同居していて、看護師の名札が読みづらい苗字だったことまで「仕掛け」と認識してしまう。

ドッキリのパターンが多様化してきて、気づかないようなイタズラをしてその様子を観察したり、長期にわたって観察する企画が実際にあるから怖い。
無名芸人に旅館で一夜すごすと人がいなくなって老人になった友達が出てくるシュールな映画みたいなドッキリ、水曜日のダウンタウンで実際にやったばかりだ。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。