見出し画像

『SKYキャッスル』『夫婦の世界』が大ヒット。JTBCスタジオはK-CONTENTSの新たな地平を開く!?

 안녕하세요(アンニョンハセヨ) 南うさぎです。 

 韓国のエンターテインメント企業は、ドラマ制作だけではない総合エンターテインメント企業として事業を拡大しながらK-CONTENTSを世界に発信しています。前回は、その中で業界全体をリードし、tvN放送のドラマの多くを手がける「スタジオドラゴン」について書きました。今回はJTBCから生まれたドラマ制作会社「JTBCスタジオ」を紹介します。

画像1

「JTBC  STUDIOS」サイトのメイン画像(www.jtbcstudios.com)から。

「JTBC STUDIOS(JTBCスタジオ)」はドラマ制作のほか、コンテンツ著作権管理、流通、マネジメント、番組制作、映画制作・配給などを行う会社です。1999年に「Cyber中央」として設立後、M&Aや社名変更などを経て、2020年2月「JTBCコンテンツハブ」から「JTBCスタジオ」となりました。新聞社・中央日報のグループ会社「Jcontentree」の子会社です。2019年9月、ネットフリックスとコンテンツ流通パートナーシップを締結しました。3年間で約20本のオリジナルタイトルを提供するというものです。

JTBCスタジオ制作の代表作

「SKYキャッスル」

画像2

公式サイト(http://mtv.jtbc.joins.com)から。
2019年(JTBC)
共同制作: Dorama House、HBエンタテイメント
最高視聴率:28.8%
初回視聴率1.7%から28.8%までになった予想外の大ヒット作
脚本: チョ・ヒョンタク
監督: ユ・ヒョンミ

「夫婦の世界」

画像3

公式サイト(http://mtv.jtbc.joins.com)から。
2020年(JTBC)
共同制作: JTBC STUDIOS
最高視聴率:28.4%(歴代視聴率)
脚本:カン・ウンキョン(原作:女医フォスター 夫の情事、私の決断)
監督: モ・ワンジ

JTBCスタジオの持ち株比率(2020年末時点)
Jcontentree         60.5%
ホン・ジョンド     13.4%
(ホン・ジョンド:TBC、中央ホールディングス、中央日報の取締役社長)
JTBC         9.2%
中央ホールディングス  6.4%
中央日報        4.2%

※2021年2月現在は中国IT大手テンセント・ホールディングス(騰訊控股)と韓国のプライベート・エクイティ・ファンド「Praxis Capital Partners」の出資により持ち株比率も変動しているようです。

JTBCスタジオの子会社・関連会社

画像4

Dorama House公式サイト(http://www.dramahouse.co.kr)から。
*Dorama Houseドラマハウス 드라마 하우스
→ ドラマ制作、マネージメント

*B.A. ENTERTAINMENT 비에이엔터테인먼트(http://www.baent.co.kr
→映画制作・配給、映像制作
代表作『消えた時間』2020年作

*FILM MONSTER 필름몬스터
→映画制作、映像制作
代表作『完璧な他人』2018年作

*PERFECT STORM FILM 퍼팩트스톰필름
→映画制作、映像制作、番組制作及関連サービス

*STUDIO LULULALA
→JTBCのクロスメディアスタジオ

その他
*ZOIM CONTENT 콘텐츠 지움
→『梨泰院クラス』制作会社(SHOWBOXと共同制作)

*中央グループ*
 中央グループは新聞・放送・エンターテインメント・レジャー事業を手がける総合グループで、「スタジオドラゴン」を有するCJグループとともに韓国を代表するメディアグループです。サムソンのメディア事業から1999年に独立し、現ホン・ソクヒョン会長はサムソンの会長イ・ジェヨンの叔父になります。

中央グループの系列社
中央日報
→新聞メディア
*JTBC
→放送局
*JTBC PLUS
→メディア事業
*JTBC STUDIO
→総合コンテンツ事業
*JCONTENTREE(www.jcontentree.com)
→総合コンテンツ事業
*MEGSBOX中央 メガボックス
→映画事業
*Phoenix
→ホテル&リゾート事業

 スタジオドラゴンもJTBCスタジオも、親会社に資金力があり、制作したドラマが安定して流通する仕組みと、クリエーターが制作に集中できる環境を整えてヒット作を連発、ドラマ制作に改革をもたらしました。もちろん俳優や個々のクリエーターの力もありますが、「スタジオドラゴンのドラマだから」「JTBCスタジオのドラマだから」見たい、という視聴者の流れができているのです。そのほか話題の制作会社についても、別の記事でお伝えします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?