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【レシピ動画つき】韓国定番の温かい“祝宴”そうめん「チャンチククス」(ドラマ『椿の花咲く頃』について#9)

『椿の花咲く頃』について9回目です。今回はドラマに登場する、韓国で定番の麺料理「チャンチククス」のレシピを紹介します。チャンチククスのチャンチ(잔치)は祝宴のことで、結婚や誕生、長寿のお祝いなどおめでたい席で食べるものでしたが決して特別なものではなく、韓国の日常に溶けこんでいます。以前書いた記事、韓国のそうめん「ククス」、ヒョンビンが作った北朝鮮の「味噌ククス」(『愛の不時着』について#5)もぜひ合わせて読んでみてください。

 第10話、ドンべク(コン・ヒョジン)とやり直したいジョンニョル(キム・ジソク)。2人はドンベクの「カメリア」以外のお店で話をしようと、「オンサン・ククス 옹산국수」というお店に行きます。焼酎を飲みながら話す2人の前にはチャンチククスがありますが、箸は動かず、とくにクローズアップはされません。

 店を出て話す2人の前にドンベクを心配してきたヨンシク(カン・ハヌル)が現れ、ドンべクに「今後はこいつと食事をしたり、酒を飲むのはやめて」と言います。

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ドラマ『椿の花咲く頃』からのキャプチャー画面。

 日本語字幕にはそう出ますが、韓国語のセリフに耳をすますと「チャンチククス」と言っているのがしっかり聞こえます。つまり実際は「今後はこいつとチャンチククスを食べるな」と言っているのです。ヨンシクは禁止事項を次々とまくし立て、ドンベクの手を取ってジョンニョルを置いて去っていきます。チャンチククスが重要な役割をするわけではありませんが、実際のニュアンスがわかると、ヨンシクのキャラクターやこのシーンの面白さが増すと思います。

 このように、韓国ドラマでチャンチククスは特別目立つことはありませんが「チャンチククスを食べに行こう!」などセリフでよく出てくる、日常的な食べ物です。イ・ミンホ、パク・シネ、キム・ウビン主演の人気ドラマ『相続者たち』では、キム・ウビンがパク・シネにこのセリフをよく言います。このドラマにはカン・ハヌルも高校の生徒会長役で出演していて、ヨンシクと全然違うハイスペックなキャラクターを楽しめます。

 ククスのトッピングのことを「コミョン 고명」と言い、お店や家庭によって違います。私はいろいろなコミョンをたっぷり載せるのが好きで、家で作るときは6種類のコミョンを載せます。調理法はシンプルなので、レシピを紹介します。

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チャンチククス レシピ

[材料]2人前
そうめん2人前、煮干しだし、卵1個、椎茸4個、たくあん80g、ズッキーニ80g、人参80g、韓国四角おでん1枚(精酒大さじ1/2、砂糖小さじ1、醤油大さじ1/2)、塩適量、サラダ適量
「ヤンニョン」:ネギ大さじ2、醤油大さじ2、唐辛子粉大さじ1、ゴマ小さじ1、ごま油小さじ1(辛口が好きな人は唐辛子を入れてもいいです)

【レシピ動画】

1. 煮干しだしを準備します(冷たいククスにする場合は事前に用意して冷蔵庫で冷やしておきます)。
2. 溶き卵に塩で味つけをしてフライパンにサラダ油を入れ中火で焼きます。焼いてから半分に切って千切りにします。
3.椎茸は千切りにしてフライパンにサラダ油を入れ中火で炒めます(塩で味つけ)。
4.ズッキーニは千切りにしてフライパンにサラダ油を入れ中火で炒めます(塩で味つけ)。
5.人参は千切りにしてフライパンにサラダ油を入れ中火で炒めます(塩で味つけ)。
6.たくあんをほかの材料と大きさを合わせて千切りにします。
7.韓国四角おでんは半分に切って千切りにします。フライパンにサラダ油を入れ中火で炒め、精酒、砂糖、醤油で味つけをしながらさらに手早く炒めます。
8.ボールにヤンニョンの材料をすべて入れよく混ぜます。
9.そうめんをゆでて冷たい水によく晒し水気を切ります。
10.器にそうめんを入れ煮干しだしを注ぎ、1〜6までの材料を載せてヤンニョンで味つけをして完成です。

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