【ウマ娘】二次創作短歌どうやってつくってるっけな【#推し短歌】

【ごあいさつ&概要説明】

ごきげんよう、南の柳です。

普段はウマ娘の二次創作短歌を詠んだり、普通に短歌を詠んだりしています。(やすやすとそう言えるほど頻度は高くねぇなァおい)

で、思ったのですが、二次創作短歌って普通の短歌とは作り方がだいぶ違ってる感じがするんですよね。ウマ娘に限らず、元ネタがある、ということがかかわっているように思います。けっこう調べものするし。

そのため、ちょいちょい苦労することがありますし、苦労している方も実はいらっしゃっるんじゃないですかね。そこらじゅうに。

というわけで、今からウマ娘二次創作短歌を一首作りながら、その過程を記していっこうかな、と思います。いわゆる #短歌ラプス ですね。(タグお借りします!)
二次創作短歌を作るうえで苦労している方の、小さな一助になれば幸いです。

んじゃ、やりますか。
今回のお題は『マチカネタンホイザ』です。いくぞぅ!

【開始!】

まず、マチカネタンホイザのキーワードといえばなんだろう。

・未完の大器 ・蜘蛛 ・ブロンズコレクター ・普通 ・帽子 ・鼻血
・ティルトット(詳細不明) ・テイルウィンド(わかりにくいですが、ソロ曲の題名です) ・えいえいむん! ・ばばんば~ ・げんきげんきのげんきまる~! ・かわいい

※ここはキャラ知識でゴリ押しするところです。ゴリ押せ~!

……なんか、全部ビミョーに見える。しいて言うなら、「帽子」「テイルウィンド」かな。そういえば、マチカネタンホイザの「タンホイザ」には元ネタがあったはず。調べてみましょう。

タンホイザの名の由来は、ドイツの音楽家ワーグナーが作曲したオペラ『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』から。 本来なら“タンホイザー”としたかったところ、日本軽種馬登録協会の規定で10文字以上の馬名が登録できないことから“タンホイザ”となった。

【ウマ娘】マチカネタンホイザは一生懸命走るがんばり屋。鼻血エピソードやブルボン、ライスとの戦いなど現役時代の活躍やゲームの元ネタを紹介 _ ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
より引用

なんかこれムリそうじゃない!?オペラでしょ!?多分ムリだよおれにはできないよ、よしんばオペラを解釈できたとしても、マチタン特有のユルさと両立させられないよ~。

一旦、「タンホイザー」はナシの方向で。じゃあ……「テイルウィンド」から考えていこうかな。

tail wind。 追い風、船舶や航空機の進路と同じ方向に吹く風。へ~。
ついでにソロ曲の『TAILWIND』の歌詞も調べましょう。

※歌詞は載せません、JASRAC的なアレで。
 みなさんそれぞれでお調べください(Trysailじゃないほうです)。

いい曲ですよ本当に……
マチタンらしい無軌道かつキュートでポップな歌詞がテクノサウンドにノッてくるからわかりにくかったけど、「毎日すこしずつ、前向きにコツコツ頑張っていれば、自分の力、自信になってくれるし、そんな日々も楽しい!」みたいな曲なんですね。めちゃマチタンじゃん!いや当然なんだけど。

……なんか、農業みたいじゃない?毎日コツコツがんばって、いつか花を咲かせる、みたいなイメージ。農業もマチタンもどろんこになるし。

あっできそう!(天啓)

泥まみれ擦り傷だらけ

う~ん、なんか....…続かない感じがする。この先、どうすればいいんだ。
ちょっとアプローチ変えつつ、言葉増やすか。う~んと....…「汗」とか?

汗と泥、擦り傷たちが

なんかな~、「マチタン感」がない。漢字が悪いのか?語彙の問題かな。
う~ん、難しい....…

(ここで嫌になってきてスマホを見る)(ネコかわい~)

....…向き合うか。
農業ベースなら「種まき水やり」とかいいかも。かわいらしいし。
でも、二句に置くと初句がよくわからないから、むしろ分解して、

種をまき水をあげつづけた日々が

アレ、なんか良いんでねえの?なんか出来そう。
歌詞見て....…日々の頑張りが本番(レース)で力になってくれるイメージで……

種をまき水をあげつづけた日々が今日の背中を押してくれるの

完成

ア~!なんかできた!できた、けど....…なんか不安だ!「できたパワー」が必要以上にこの歌を良く見せている気がする。

ので、少し寝かせます。お風呂とか入りましょう。

~寝かせ中~

....…うっかり、24時間寝かせてしまいました。そのあいだにすごいことがあったね。(ウマ娘の最新情報に関する生放送がありました)

で、寝かせた結果、もう少し考えたい。
これをマチタン短歌として出されたら「確かにそうだね」ってなるんだけど、特に何も言わずにこれを出されて「だ~れだ」されたらマチタンとは答えられない気がする。ニシノフラワー?っていうかも。
あと、マチタンの短歌っていうより、TAILWINDの短歌じゃない?これ。

だから、いったん保留して、もう一首くらい考えようかな。

~継続~

やっぱりな~、「ティルトット」を使いたい。たぶん、何か意味のある言葉なんだよな。

いろいろと調べた結果、「最後まで」みたいな意味が有力視されているし、自分も似たような結論になった。「最後まで」....…「継続」のイメージ。というわけで、そういう意味で考えていく。

「継続」のイメージ。マチタンに添わせるなら、やっぱり日々のトレーニングかな。さっきの歌と同じような内容をティルトットさせていく感じになりそう。

ティルトット....…そもそも、「最後まで」の代替として使うのと、名詞的に使うのとどっちがいいんだろう。というより、むしろ意味を深く持たせずに「マチタンらしさ」の演出で使いつつ、フレーバーとしてその意味合いを持たせる、くらいの方が良いかも。例えば……

前向きでがんばりましょうティルトット

なんかマチタンぽい。マチタンぽいし、「ティルトット」の意味が分からなくても大丈夫そう。

とはいえなんかな~。なんか、こう....…キャッチーさがない。リズムの良さというか、ラップらしさが欲しいんだよな。でもそれは俺の短歌と相性が悪いから……う~ん……

まあ作ってればなんかできるか!がんばるぞー!

とりあえず順番変えるか。

ティルトット 前向きでただ頑張れば

こっちの方が後に接続できるな。
でもな〜、「ただ」っていうのがちょっと良くない感じがある。これは、どっちかっていうと自分が短歌仕草したくて使ってる語彙だ。

もう少し、楽しそうな感じを出したいよね。あと、ユルさかな。今までの短歌にないような表現を目指した方がいいのかも。さっき言ったラップ感も欲しい。リズム感、単語でつなぐイメージ?

前向きにティルトット

可能性を感じる。そりゃ、そぎ落としただけだしな。
でも、「ティルトット」を7において5+2で使うのは案外悪くないかも。だったらむしろ、下の句から考えても面白いかな。そうすると〆、というかオチから考えるから、むしろ言葉のアプローチは変わるか。

……しばらく考えたけど、なんでか下の句に「ティルトット」を置くと立ち行かなくなる。素直に上の句で使うのがいいかな。

というか、さっき作った歌から要素もらえないかな。

前向きにティルトットこの日々がほら背中を押して

なんかできそう。「ほら」を使ってみたい感じがある。なんか、ぽいじゃん。

ただ、ゴールをどこに設定するかを今一度考えた方がいいな。やっぱり「勝利」に重心を見出してあげたい気もするけど、らしさを意識するなら「日々」かもしれない。

前向きにティルトットこの日々がほら夢に向かって羽ばたいてゆく

なんか違う!なめらかすぎる!もっとポッピン!

とはいえ原型はできてきたし、下の句をポップにするために、「ティルトット」を後ろに持ってくるのはどうか。

前向きな日々を繋いでいけばほら、ティルトット、もう夢はすぐそこ!

これ、いいんでねえの!?いい!!ワー!!
できましたね。とはいえ、一旦寝かせます。本屋と電気屋に行って遊ぶ。

~寝かせ中~

一日弱ほど寝かせました。寝かせた感じ、大枠はこれでよさそう。とはいえちょっと調整したいな。読点とかいらないかも。

前向きに日々を繋いでいけばほらティルトットもう夢はすぐそこ!

夢はすぐそこ、ってなんか....…しっくりこないな。

前向きに日々を繋いでティルトット夢に向かってずっと笑顔で!

上の句は、なんかいつのまにかできていました。

こうですね。いい加減、そろそろ完成って叫ばないと一生やってる気がするので、ここいらで終わらせましょう。それに、これが一番いい気がする。

〜完成!〜

そして投稿。

【振り返り】

ド難産じゃねえか!

ふだん、こんなに悩んでいません。もっとスルッとポコッと出てきます。もちろん苦労はするけど。(振り返りもしてません、コレは記事だから。)

とはいえ、考えを文章に起こすことで、頭の中が少しスッキリした感覚はあったので、それによってアイデアが増えた、というのもあると思います。

あと、振り返ってみるとけっこう色々と考えていたんだなぁと自覚できましたし、この先の二次創作短歌を考えるとき、これを思い出すことである程度プロセスの簡略化にも繋がりそうです。

正直、長いことウンウンとやっていたし、ホントに考えたまま書き連ねていったので、もう正直飽きていることでしょうが、ここまで読み進めていただきありがとうございます。

というわけで、ウマ娘二次創作短歌ラプスでした。お楽しみいただけましたら嬉しいです。参考になったり、これによって二次創作短歌がまた一つ産まれたりしたらもっと嬉しいです。

最後に宣伝ですが、C103(2023年冬コミ)にてウマ娘短歌本を頒布予定です。この歌もたぶん載ります。よければぜひお手に取っていただければ。

それでは、また会いましょう。

南の柳

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