結果発表:ウィークリーぱか詠み第15回『サクラバクシンオー/ヒシアケボノ/ビコーペガサス』


はじめに

こんにちは。南の柳です。

世間では秋になったとか騒がれていますが、あの、冷静になってください、いや、なれ。まだまだぜんぜん暑いぞ。

とはいえ、やや過ごしやすくなったのは事実。思うに、夏が秋になったのではなく、スーパー夏が夏になっただけなんじゃないかと思います。無敵時間が終わっただけで、コースはまだクリアしてないよ。

すいません、この話はこの先まったく関係ないです。

さて、今回は一首のみの参加でしたので、詳しいことは評のほうで。では結果発表です。

結果発表

勝負服変身ベルトを締める音 この両足に正義が灯る

キマユ

モチーフ:ビコーペガサス

 ビコーペガサス。そのキャラクター性を「知らないけど、ちょっと知ってる」という方も多いと思います。なぜなら最初期からいるのに実装される気配すらないから。(気配がするときもありますが、最近はめっきりしていないですね)
 というわけで、サクッとキャラクターについて解説。

特撮ヒーロー『キャロットマン』に憧れる、ウマ娘。番組のとある回で、レースに出走するキャロットマンの姿を見て、自分もいつかあんな風に!と夢見るようになった。
学園内でいつもヒーローごっこをしており、おもちゃ屋に入るとしばらく出てこない。 

公式ポータルサイトより引用

 一行目、すげえ位置に読点あるね。
 さて、見てわかる通り、少しの幼さと少年の心を持ったウマ娘です。おそらく、モチーフ元のビコーペガサス号の体躯が小さかったことが元ネタでしょう。(仲の良いウマ娘であり、史実でも同時期に活躍したヒシアケボノとは対照的)ボーイッシュなのは、ビコーペガサス号が牡馬だからですかね。ガーリーだと他キャラ(ニシノフラワーとか)との被りもありそうだし。
 この歌は、そんなビコーペガサスをスタンダードに、真正面からとらえた歌であると思います。キマユさんの短歌は本当にストレートに投げてくれる印象があるのですが、今回もそんな感じですね。
『変身ベルト』はヒーローの変身の要です。ふつうの人間が変身ベルトとなんかアイテムを装着して変身!と叫ぶと、たちまち彼は全身をコスチュームで包んだヒーローになる。そういうものですね。もちろんですが、メタ的にはそんなことはなくて、衣装をいそいそと着替えているシーンはあります。カメラには映らないだけで。
 ウマ娘でも同じなんだと思います。勝負服という自分だけのコスチュームを着てヒーローになり、レースという表舞台に立つ。ビコーペガサスは、もしかすると敢えてベルトを最後に着けているのかもしれません。(そういう順番になるような3Dモデルです)
『この両足に正義が灯る』という下の句も印象的です。やっぱりウマ娘にとっての最大のウェポンは脚ですから。ビコーペガサスはアプリでよく、必殺技としてキックを練習したりしていますが、これもそういうことなんでしょうね。『両足』は「両脚」でもよかった気もします。
『灯る』っていうのが良いですよね。静かな闘志を感じます。勝負服を着替えている場面ですから、闘志全開にする必要はないですもんね、武者震いみたいなものを感じているのでしょうか。
 全体としてストレートかつスタイリッシュな印象の歌でした。

総評

ここ最近は評の書き方を変えてます。

以前はめちゃくちゃ元ネタを探して、元ネタと整合性の鬼になっていたのですが、このやり方なんか違くね?と思い始めたんですよね。

というのも、そういう捉え方をすると調べものの鬼になることになるのですが、私自身がそんな短歌の作り方をしてないなあ、と思いまして。評と短歌の作り方が全く異なっているのは、ちょっと変だなと。

という訳で、調べ物は減らして、パッと印象で受け取った話を強めに書いてます。とはいえ調べ物はしますけどね。前ほどアンテナびんびんではないです。

何が言いたいかというと、前ほど熱量がない、落ち着いた感じの評になりがちですが、飽きたり、お寄せいただいた短歌しょぼいな、とか思ってるわけじゃないんだからね!ということです。マジで。

次回のお題

次回のお題は『ウマ娘関連楽曲をテーマに一首』です。

短歌の締め切りは 9/15(金) 23:59
投稿の締め切りは 9/17(日) 12:00です。ぜひご参加ください。

『ウィークリーぱか詠み』についてはこちらから。

『ぱかたんか』について、詳しくはこちらをご確認ください。

それでは第16回でお会いしましょう。

南の柳

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