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アノマリーについて考える

「アノマリー」とは理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のことです。「相場格言」として伝えられているものが数多くあります。
まぁ「当たるも八卦当たらぬも八卦」なのですが、投資の世界では結構重要視されています。
一応、検証してみます。

10月末買い、4月末売り

「Sell in May and go away, and come back on St. Legers Day」(5月に(株を)売って去りなさい。そしてセント・レジャー・デイ(9月)に戻って来なさい)が有名ですが、最近はヘッジファンドの動向などから「10月末買い、4月末売り」の方が良く使われるので、この検証をします。

10月末買い、4月末売りの騰落データ

過去12年で検証してみると、

  • 日経平均は8勝4敗、平均騰落率+7.87%

  • S&P500は9勝3敗、平均騰落率+7.24%

ここ数年はあまりよくありませんが、以前は鉄板のトレード期間でした。
特に、夏相場などが不調な時は結構当たる確率が高く、年末高や年度末高と重なると、買い方にはかなり有利な期間となります。

続いて、最近よく囁かれる

1月末買い、7月末売り

の検証です。

1月末買い、7月末売りの騰落データ
  • 日経平均は7勝5敗、平均騰落率+2.86%

  • S&P500は10勝2敗、平均騰落率+6.12%

年末年始高後の反動安を狙って、サマーラリーの走りを狙う戦略ですが、日経平均は大したことないですね。むしろ米国株の方が安定感を示しているように見えます。
ただやはりオーソドックスに「10月末買い、4月末売り」の方がわかりやすいでしょうか。

水星逆行

つづいて、検証まではしませんが、「水星逆行」アノマリーというのもあります。
「水星逆行」とは、水性が通常の公転軌道とは反対に動いている現象のことで、相場の世界では

  • マーケットが荒れやすい

  • トレンド転換が起こりやすい

と言われています。2022年は次のとおり逆行現象が起こりました。

これは、特に「株価が下がる」とかではなく、あくまでも「荒れる」ということが多いので、株価の乱高下が激しくなることが多いようです。
なので逆に「安いところを拾えるチャンス」にもなり得るので、単に弱気に相場を見ることもないですが、「高値づかみには注意」くらいはしていても良いかも知れません。

他にも「SQ週の相場は荒れやすい」など探せば色々あると思いますが、淡々と積立投資を行っている「普通の人」さんたちには、あまり関係ないかも知れません。
まぁ、なにもしない「ほったらかし投資」に飽きてきたら、少しは相場に参加するくらいの気持ちで、「10月末買い」に乗って

リスク資産の比率を多少上げてみる

くらいのことはやっても良いかも知れませんね。

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