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いまちょっと起きているからね
深夜の時間が好き。
世界が寝静まっている時間に、自分だけ起きているのが好き。
騒がしくて苦々しい日常から離れて、別の世界に居るみたいな感じがするから。
今からほんの数時間後にはいつもの朝がやってくる。そんな当たり前の現実は理解しているけれど、この、ひどく静かで少しだけ不安をかきたてる時間が、まるで永遠に続くような気がしてしまう。
というか、永遠に続いてほしいと願っている。実際のところは単なる
陰影の薄くなった雲と淡い青空を見ていると、虫の鳴き声が妙に耳にこびり付く。胸が重くなって世界から消えたくなる。そんな季節が巡ってきたような。
枯れた紫陽花の居場所探し
道端のアジサイが太陽に灼かれていた。葉はくすんだ汚い黄土色をしていた。
数週間前まで、街角を鮮やかに彩って人々の注目を集め続けていた姿は消えた。今は誰ひとり見向きもしない。いずれ、そこに生えている木がアジサイだということさえ、人々の記憶から消える。
確かにそこにあるのに、人々の意識からは消えていく。そんなアジサイのように、静かに生きてゆきたい。
誰にも悟られないという寂しさの代わりに、誰からも
もう再び感じることはないかもしれない気持ちの備忘録
住み慣れた地元を出て一人暮らしを始めた。
まだ家具の一つも置かれていない、驚くほど小さな部屋の床に寝袋を敷いて入り込んだ。都会の夜はうるさいと想像していたのに、駅からしばらく歩けば静かなんだと気づいた。眠りたかったのに、脳内は勝手に人生について考え始めた。
人生が簡単だと思ったことはない。煩わしいことしか起きない。嫌な記憶を優先して覚えているものだから、美しい時間があった事実など綺麗さっぱり忘
海の底から帰ってきたあなたへ
別に特別長い時間を共に過ごしたわけでもないし、何なら実際に対面したこともない。しかしながら、そこらの友人には話したことがないような自分の内面を吐露した相手が居る。
オンラインで初顔合わせ。初めて一対一で話した時は、互いの経験や考え、弱さを赤裸々に語った。……と、思っていた。
その時の印象は、「使命を帯びた人」
本当に。相手から、ものすごいエネルギーを感じた。デジタル情報で届いた音声と映像であ
爆弾低気圧のせいだから
今日、こんなにも落ち込んでいるのは、低気圧のせい。
なんだか胃の奥が重たくて、顔を上げ続けるのも力が必要で(放っておくと捨て犬みたいにうなだれる)、頭の中は複数の心配事がスライドショーみたいに次々と現れ続ける。
低気圧がマイナス思考を連れてきているんだ。低気圧が、私の目に映る世界を灰色にしているんだ。だから天気が良くなれば大丈夫。いつもの私はこんなんじゃない。
……でも本当は、低気圧のせいじ
人の組み合わせはたくさんあるからさ
運命の出会いが存在する代わりに、絶望的に合わない人もいると思うんだ。
きっと仲良くできるんじゃないかな、話が合って盛り上がるんじゃないかな、とかねてより思っていた二人が合わなかったらしい。ということが起きた。
その場に居合わせた人づてに聞いた話である。片方が帰った後に、残った方が『あの人は自分と合わないな』と言っていたとのこと。
自分に人を見る目が備わっていないと言うのも事実だが、どう
Twitterで見つけた、リアルでは会ったことのない人の言葉だけど、そこに本物を感じたというわけ。
「いつか絶対」
この言葉に、初めて重みを感じた。
誰でも口にできる、簡単な言葉である。言葉の意味をそのまま捉えるなら「(時期さえ合えば)必ず」という固い意志を示すはずなのに、多くの場合は「(うーん、まあ……)そのうち」という消極性を含んだ状態でこの世に放たれる。
いつか絶対、会いに行くね。
いつか絶対、見たいものなの。
いつか絶対、なってみせる。
いつか絶対という言葉を、ぽんぽん吐いてきた