【読書日記】ヒアカムズ・ザ・サンー読書への気持ち

『ヒア・カムズ・ザサン』有川浩・著

私はある時期、有川作品は新刊が出たら揃える!と心に決めていた。
予算の関係で全ての作家、読みたい本を新刊が出たらすぐに買うことはできない。残念ながら。
でも、有川さんは好きなんだから、買おうじゃないか、と自分に許可を出していた。
残念ながら、最近は実行できていないから、そんなに宣言するほどのことでもないのだが、それくらい好きな作家であるということが伝えたいのだ。

『小説はエンタメだ』と有川さんはよく言っていて、その言葉に多少救われた。
「小説が好きー」なんて言っていても文学小説に詳しいわけじゃないし、村上春樹もたまにわからん。夏目漱石の「こころ」は途中で挫折したし、ロシア文学とかちんぷんかんぷん。

でも、読んでいて楽しいのだもの。

じゃあ、『それ』だけでよくない?
何が好きだっていいじゃない?
とまあ、元々誰に言い訳していたか分からないことではあるが、救われた。

「ヒアカムズザサン」は
物に触れるとそこに宿ったヒトの想いや記憶を読み取ってしまう主人公が、ある日、同僚の父親を迎えに空港へ行くことになった。
その父親はアメリカで脚本家として成功している人らしいのだが、読み取った記憶はちょっと違っていた…というあらすじである。

舞台の脚本をもとに描かれた二つの物語。
いつもながら会話のテンポがよくて、キャラクターがイキイキしていて、読んでいて、私もその中で生きているみたいな気分になる。


息子が最近、「自衛隊三部作」からの「図書館戦争」シリーズにハマって読んでいて、小学生男子が読んでいて楽しいって大切なことだよな、と。
日々、憂いていることもあったりするけれど、本に夢中になっている間はそういう嫌なこと全部忘れているわけで、
そういう状態にしてくれた有川さんに私は感謝しかない。

活字読め、とか色々子どもたちに言われるけれど、オススメ本は一人ひとりに合ったものを勧めないとやっぱりなかなか夢中になれない。
沢山の良い本はあるけれど、好みは百人いたら百通りあるわけで、どんなに優れた作品でも百人全員が夢中になれるわけではない。

この本のあらすじは、彼にはぴんとこなかったみたい。

でも、いいじゃない。

好きな本を好きな時に、好きなように読めばいいと思う。

それで楽しければそれでいいと思う。




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