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【ドラマ感想】ヴィンチェンツオ

まだ配信途中ですが…

「ヴィンチェンツォ」Netflix

あらすじ

ヴィンチェンツォ・カサノはイタリアのコンシリエーレ。
「コンシリエーレ」とはイタリアマフィアの弁護士。
彼は、ボスを裏切ったイタリアのマフィアに制裁を加えたのち、
生まれ故郷の韓国へと旅立った。

彼の行き先は、韓国のとあるビル。「クムガ・プラザ」
ここの地下には数年前、彼が相談を受けた中国の大富豪が、15tの金を隠していた。その存在を知るのは、富豪本人をのぞいて「クムガ・プラザ」ビルのオーナーとヴィンチェンツオだけ。

数ヶ月前、その富豪が突然死する。

ヴィンチェンツオは、その誰も知らない金を手に入れようと、韓国へやってきた。

ちょうどその頃、「クムガ・プラザ」ビルの住人たちはは、韓国の大企業グループバベルによって立退を迫られていた。
バベルにビルを取り壊されては困るヴィンツェンツオは、住人たちの味方に着くことに…そして、やがてバベルの悪事の数々が浮かび上がり、それらと敵対していくことになる。

悪党には悪党のやり方でしか、立ち向かえない。

そう、だからヴィンチェンツオのやり方で…

ヴィンチェンツオ

何度でも呼びたくなるヴィンチェンツォ。
響きがいい。ヴィンチェンツォ。ヴィンチェンツオ。

演じるのは見目も麗しいソンジュンギ。
色白で、細見で、ブラルロのスーツを着こなし、
ランボルギーニで颯爽と法廷に現れる。
悪態をつくときはイタリア語で。
身振り手振りもイタリア風に。
イタリア特殊部隊仕込みの柔術で敵を倒す。
目の前にあるものを武器にかえ、悪党をあっという間にやっつける。
けれど、女性にはデコピンすらしない。
オペラを愛し、ワイン片手にブラルロ特注のガウンを着ながら夜を過ごす。
窓辺に身を寄せる鳩には「インザーギ」と名前をつけ、餌をやり、夜は静かにしてくれとお願いする。
見た目は紳士的で、友情を大切にする。
敵にやられたら徹底的にやり返す。
ただ命を奪うのではなく、相手が一番苦しむことを選んで、復讐する。
人によってそれぞれ感じる恐怖は違う。
その恐怖を的確に見極め、相手を服従させる。

見た目が美しすぎて、愛さずにはいられない上に、
常に冷静沈着なのに、クムガプラザの人々の熱い行動に振り回されちゃうところが可愛い。
金のために来たはずの韓国でいつの間にか悪党を倒すために戦っている。
しかも悪党のやり方で…

痛快なやり方

韓国は警察も検察も裁判所も企業も全てが「マフィア」だ、というセリフのように警察もグルになって悪事が揉み消されてしまう中で、ヴィンチェンツォは、正義だけでは、正当なやり方だけでは悪党は倒せないと言う。

悪党を倒すのは悪党なのだ、と…その「悪党のやり方」が痛快すぎて、見ていてスカッとする。
時には変装もして、相手を欺き、エンターテイメントのショーを見ている気分。
業者に扮して、工場丸ごと焼いたり、同性を好む悪党を陥れるため、ヴィンツェンツオはいやいやながらもハニートラップを仕掛けたり…クムガプラザ住人一丸となり、ゾンビに扮したり、占い師になったり…

相手と乱闘するだけではなく、頭を使って相手を懲らしめる。

なおかつ強い、というところもポイント。
頭だけじゃない、腕もたつ。
完璧。非の打ちどころが何もない。皆無。

見ていて、完璧すぎるヴィンンツェンツォ・カサノ。

ヒロインの魅力

ヒロイン、ホン・チャヨンはもともとバベルグループ顧問弁護士事務所ウサンの若手弁護士だった。

金に物を言わせ、泣きの演技も惜しまない、やり手弁護士。

ある事件をきっかけにウサンを倒すことを決意する。

このホン・チャヨンがまたまた魅力的。
スーツに身を包み、長い髪をかき分け、ピンヒールで法廷に現れる姿もかっこいいが、プライドが高く、負けず嫌いで、嫌な上司から、みんなの前で何か芸を披露するように強要されたら、全力でその上司のモノマネをしてやり返す、ユーモアを持っている。

変顔上等。
相手をおちょくらせたら右に出るものはない。
全力でおふざけをする。
ヴィンツェンツオをからかうのも彼女だけ。


始めこそ、ヴィンツェンツォに「人は殺さないこと」と約束させるものの、
相手の卑劣極まる態度に
「相手に代償を支払わせるのよ」と見送る覚悟の持ち主。

女のかっこいいって何だろう。
こういう覚悟を持った女性ってかっこいい。

2人の微妙な関係性

どちらかというと個性的な顔立ちのホン・チャヨン。
厚底メガネにショートカット、シャツをズボンにインの過去を持ち、
恋愛経験はあまりない様子。
ヴィンツェンツォの美しい顔に見惚れたことを誤魔化すために
全力でそのおでこにデコピンをお見まいしてしまう。
それゆえ、ラブシーンに発展することはあまりない。
ヴィンチエンツォとはあくまでもビジネスパートナー。
普段は息ぴったりのバディ。
けれど、たまーに出てくるお互いを意識している様子に、
見ているこちらも胸の高鳴りを抑えることができない。

大学時代の友達からゆっくり発展していく関係性みたいな
懐かしい甘酸っぱい気持ちを思い出してしまう。

夜、2人で勝利の余韻を味わうために飲んでいる。
朝まで飲むのはやめよう、じゃあ1時までね、と約束して

気がついたらすでに3時。
もうお開きにする?
ううん、あと1時間だけ…
そんなことを言っていたら、やっぱりいつの間にか朝まで飲んでいる。

そういうこと…あったなあ。

次の配信が楽しみすぎる。

バベルをどう倒すのか、金はどうなるのか、2人の関係性はどうなるのか。

ヴィンチェンツォ。






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