💊接客日記(風邪による喉の痛み)

昨日、10/10

とある20代ぐらいの女性が薬剤師さんはいませんか？と尋ねてきた

白衣を着て薬剤師の名札をしている俺は笑いながら、薬剤師は僕ですが、お薬の相談ですか？と返した。

どうやら、風邪らしい

鼻水、咳も少しあり(鼻症状はほとんど気にならないとのこと)、喉の痛みが中心だとか。36.8度。

風邪薬、風邪薬言うけどそもそも風邪薬とはなんなのか。

風邪薬、所謂「総合感冒薬」。総合感冒薬は対症療法によく使われる成分をまとめた薬。多くの成分がカオスに含まれている。便利だけど症状によっては余計な成分もかなりある。

ぶっちゃけ、風邪は基本的に自然治癒する。総合感冒薬を飲んだからって早く治るわけではない。あくまでも症状を抑える対症療法。栄養、水分補給をして、体を暖めて睡眠をしっかりとる。これが早く治す秘訣。

一つの症状だけが突出して強い場合は風邪ではない疾患を疑う必要があるが、今回のお客様は鼻水や咳も少しあるようだ。

俺は唾を飲み込む時に痛みが強まりますか？と聞き、強まりますと回答を得た。

風邪で喉が痛む時は唾液を飲み込むと痛みが強くなる。唾液を飲んでも痛くない場合は喉ではなく、頚部の痛みだったりするのでそういう時も受診勧奨。

お客様は喉の痛みをなんとかしたいらしいが、葛根湯でいいですかね？と薬剤師に相談しつつも自分なりにネットで調べてきたようだ。

葛根湯…

確かに風邪の引き始めや頭痛や関節痛にはよく使われるが、体を温めることで解決しようとする葛根湯は明らかに喉の痛みには適していない。

ちなみに

新型コロナウイルス感染症に対しての目安は以下の２つ(厚生労働省の「帰国者・接触者相談センター」への相談を行う目安が受診勧奨を行う目安になる。)

①かぜの症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いている。(解熱剤を飲み続けなければいけない時を含む) 

②強いだるさや息苦しさがある。

今回はこのお客様には当てはまらなかった。また妊娠、授乳中でもなかった。病院で飲んでいる薬や基礎疾患もなし。

「OTC医薬品の比較と使い分け」の124ページにもあるように、風邪による喉の痛みを何とかしたい場合は解熱鎮痛が良い選択肢になる。

トラネキサム酸やアズレン、桔梗湯、トローチ剤、のど飴は選択肢の一つとして考えられるレベルで、解熱鎮痛薬よりは優先度は下がる。物足りないお客さんならプラス販売できるかもね。

俺は今まで書いたことをわかりやすい言葉でお客様に説明しながら

上のリングルアイビーをオススメした。

OTC医薬品最大量1回イブプロフェン200mgを1日3回まで服用できます。（1日最大量600mg）
有効成分のイブプロフェンが、液状に溶けています。
眠くなる成分が入っていないので、仕事中や運転される方にもおすすめです。(公式ホームページより)

イブプロフェンは消炎作用に優れているから喉の痛みに適していると考えられている。ちなみに生理痛にも適している。20代の若い女性のお客様はこれなら余っても生理痛にも使えますか？と聞いてくださったので、イブプロフェンはむしろ生理痛にオススメのお薬ですのでお使いいただけますよと説明したら喜んでくださった。リングルアイビーは液体カプセルだから効き目も早い上に、市販薬によくあるアリルイソプロピルアセチル尿素、カフェインなどの余計な成分もない。

ここらからは余談だが…

実はリングルアイビーα200の他に第一類医薬品のコルゲンコーワ解熱鎮痛LXαも一緒にオススメしていた。

痛み止めとしての効果も高いロキソプロフェンに、炎症を抑えるトラネキサム酸はむしろリングルアイビーα200よりも第一選択であった。

しかし、生理痛でも使える？というお客様の声を聞き、ならリングルアイビーα200ですねと、切り替えた。

わざといくつか選択肢を残して、お客様のニーズに合わせて選ばせたようにする。

そういうことも必要だぜ。お客様の満足度も上がる。

話は戻るが…次は養生法。

もし咳が気になるならハチミツを食べることをオススメした。デキストロメトルファンと同程度の風邪の咳に対する効果がある。栄養補給にもなるしハチミツ凄すぎる。

水分補給も大切だと説明すると、お客様はリングルアイビーとスポーツドリンクのポカリスエットを購入してくださった。

ハチミツは家にあるらしい。

ありがとうございましたと笑顔で言ってくださった。

昨日はそんなことがありました。