道端で倒れている人がいたら

外出先で、ベンチで天を仰ぎ、手をだらりと垂らし眠ってるようなご老人を見かけた。
姿勢が普通ではなかったので、焦って近づこうとしたら、ちょうどお巡りさんが来た。誰かが呼んだらしい。
お巡りさんが声をかけると目を開けた。
寝起きだからなのか少々朦朧としているように見えたが、そのせいなのか念のためなのか、救急車も呼ばれていた。

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ごくごくたまにだが、こういった具合の悪そうな人や、道端に倒れている人を見かけることがある。

こういうときあなたはどうしますか？

私は周りに人がいれば相談して、まず110番する。明らかに急病で倒れた感じであれば救急車を呼ぶ。ただ、人がいるにせよいないにせよ、なかなか声をかけづらい。

その倒れている人が酔っ払いだとすると、逆ギレされ怒鳴られたりなど、こちらもとばっちりを食らうことも多かったからだ。

子どもの頃も、倒れている人を見かけたことがあるが、立ち止まることもできなかった。他に通行人がいたので、ただ素通りして「誰かが助けてくれるだろう」と見て見ぬふりをしていた。

でも後々後悔した。必ず後悔していた。
なぜあの時声をかけてあげなかったんだ、救急車を呼ぶことだってできたはずなのに、と。

私が躊躇していたせいで、治療が間に合わなかったかもしれない。
しばらくは不安で不安でたまらなかったのを覚えている。

そんな経験があるから、具合の悪そうな人、道端に倒れている人を見かけたら、まず人を探し、いなければ自分で110番するようにしている。

ただやっぱり声がけは躊躇する。
躊躇なく声がけしている人を私はいつも尊敬する。

あなたもいつか経験するかもしれない。もしかしたら経験したことがあるという人もいるかもしれない。

強制はしないが、そういう人を見かけたら、せめて近所のお店に駆け込んで欲しい。人通りもなければ110番して欲しいと願う。

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うちにも90歳を超える高齢者がいる。
普段はリハビリも兼ねて週2回ぐらい買い物に出かける。

今は健康でも、病は突然やってくる。
買い物中に倒れたらどうしようと思うことはある。
だから、今回の件などは人ごとではないのだ。

もちろん、自分自身が外出先で倒れることもあり得る。助けを呼びたくても呼べない状況がやってくるかもしれない。

見返りを求めて人助けをするわけではないが、いつか来るかもしれない我が身の危機のためにも、まずは自分が、人助けができる人間でありたい。

そんなことを思い返した一日だった。

終わり