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ライトオンは1型あたりの投入量を減らせ ~「適量」の考え方が必要~

少し前にライトオンのことを書いたが、
1、取り扱いブランド数が多すぎる
2、取り扱い商品の品番数が多すぎる
3、PBの商品クオリティにバラつきが大きい

と書いたが、文章が長くなってきたので、この3つにとどめた。

今回はその続きを書こうと思う。
ライトオンの店頭を見ていると、商品1型あたりの投入数量が多すぎると感じることが多い。
その結果、大量に売れ残って期中や期末に大幅値引きをして投げ売りすることになる。
例えば、夏用の半袖Tシャツである。
上に挙げた3つの点に加えて、1型あたりの投入数量が多すぎるように見える。

ユニクロだって多いじゃないか

という反論が聞こえてきそうだが、ユニクロの販売力とライトオンの販売力を比べてみるといい。
今春夏はほとんどユニクロでしか買っていないが、驚くことに都心店は平日昼間に訪れてもレジに行列ができている。そんな服屋はちょっと存在しない。
そこまでの販売力がないなら、ライトオンは1型あたりの投入枚数をもっと減らすべきで、「適量」の考え方ができていないのではないかと思う。
もちろん、たくさん作れば作るほど、仕入れれば仕入れるほど、1枚当たりのコストは安くなる。だからたくさん作ったり、たくさん仕入れたいという経営者の気持ちはわからないではない。


だが、ライトオンとてすでに国内に約500店舗ある。
1店舗あたりに1型20枚ずつ投入するだけで1万枚の商品を手配する必要があることになる。1型で1万枚といえば、今の国内アパレル業界でいえばけっこうな量である。
よく足を運ぶ「あべのキューズモール店」「ヨドバシカメラ梅田店」を見ていると、Tシャツやポロシャツ、セーターなどの中軽衣料はこの20枚を遥かに上回る数量が店頭に陳列されているように見える。
この2店は都心の大型店なので売上高がそれなりに見込めるからこそ大量投入しているとも考えられるが、その割には売れない品番は徹底的に売れずに、期中・期末に破格値で投げ売りされている。


その状況を見ても、この2店舗にしても投入数量が多すぎると考えられる。
1型あたりの投入数量を減らせば、売り切れる型数が増えるから今まで通りのサイクルでは機会損失が大幅に発生する。それを補うためには、ZARA方式で期中企画を増やして、小回りを利かせ、売り切れ御免と同時に新商品投入というスタイルを確立する必要がある。

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