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男性として育児休暇を取得して考えたこと

昨年長女が誕生した際に育児休暇を取得しました。
世間的に男性の育休取得が奨励される時流もあり、ありがたいことに約1ヶ月間妻と長女と向き合う時間を得ることができました。

実際に取得するまでは分からなかったことや以前育休を取得されていた先輩職員の方々を見て思っていたことなどを振り返りながら、育休を取得して考えたことをまとめようと思います。これから育休を取得しようと考えていらっしゃる皆様の参考となれば幸いです。

育休を取得されている先輩方をみて思っていたこと

前の所属課の状況

私が以前所属している部署は若手の職員が多く配属される部署でした。男女比率は若干女性が多いくらいで、一人で業務を担当することなく皆で同じような業務を一緒に担当する部署でした。

自分の所属していた係は15名ほど職員がいましたが、多い時で同時に4名同時に育休を取得されている先輩職員がいました。
なかなか大変な状況のように思われますが、当時の自分はそこまでの負担感を感じることなく日々の業務をこなすことができていました。

当時の自分が負担感を感じなかった理由

私が負担感を感じなかった理由として、入庁後間もない時期であったことも大きな要因ではありましたが、1番の要因は上司による多大な配慮があったことであろうと考えています。
皆で同じような業務をおこなってるとはいえども、流石に4名同時に取得していた際の業務運営は今まで通りとはいかなかったようで、上司は新たな体制をつくるべく苦労されていたように記憶しています。

その上司は女性職員の方で、育休取得をされている職員の方々に大変理解のある方でした。我々に対して特定の職員に過度な負担がないように今までのやり方を大きく見直すなど、様々な業務改善をされていらっしゃいました。また、育休を取得されている職員の方々に対しても気を遣わせないように振る舞われていたように思います。

自分が育休を取得した今になって考えると、所属していた係の業務形態と理解のある上司がいるという2つの状況が重なっていたことでうまくまわっていたのだろうと思います。

逆にいえば、所属の担当業務の状況と上司や周りの職員の理解がない部署での育休取得は非常に厳しい状況となることは容易に想像できるでしょう。

自分が育休を取得して考えたこと

育休を取得するまでのこと

実は育休を取得することをすごく迷っていました。
異動して初年度だったことに加え、外部の団体へ派遣されることになっていたからです。任期は2年と短く、派遣自体が稀な異動であったためなるべくなら仕事をしたいとも考えていました。

育休取得を決めた理由

育休取得を決めた理由は2つあります。
1つは妊娠中の妻の姿を見ていた時、自分だけ仕事をしていて良いのだろうかという気持ちになったことです。

私の妻は妊娠初期から悪阻が続いており、大変な生活を送っていました。
日を追うごとに今までできていたことができなくなっていく妻と、今まで通りの生活を続けている自分。
さらには新型コロナウイルス感染症予防のため、出産にも立ち会うことができないことが決まっていました。
私は妻に対し、一方的に負担を強いているような気分になったのです。
そんな中で出産を終えてからの何もかもが初めての不安定な時期を、妻一人で過ごさせてしまって良いのだろうかと考えた時、それはできないと思いました。

もう1つは派遣先の上司から育休を取得するよう打診されたことです。
ある日上司から呼び出され、「育休取得されますよね?」と言われました。
育休を取得するのが当たり前のような聞き方に若干の驚きを感じました。
なぜなら派遣元ではまだまだ男性職員の育休取得は一般的ではなかったからです。
私以外に派遣されていた職員の中でも既に何名か育休を取得されていた職員もおり、職場として男性も育休を取得するのが当然といった雰囲気がありました。

育休を取得してみてわかったこと

上記のような経緯から、当初は迷っていたところ育休を取得することになりました。
実際に育休を取得してわかったことがありますので共有します。

・引き継ぎをするのがすごく難しい
・同僚に迷惑をかけてしまうのがとても申し訳ないと感じる
・毎日妻と子と過ごさないとわからないことがある

引き継ぎをするのがすごく難しい

初めての異動を経験した際に引き継ぎをおこなっていたので今回も同じようにやればいいと思っていましたが、結果的には全くうまくいきませんでした。

まず、年度途中での引き継ぎとなるので中途半端な形で引き継ぎをしてもらうことになります。さらに異動初年度ということもあり自分自身もよくわかっていない中で引き継ぎをすることになってしまったため、情報の不足が多々発生してしまいました。

同僚には本当に多大なるご迷惑をおかけし、大変申し訳なく思います。これに関しては完全に私個人の能力不足によるものですが、今まで育休を取得されていた先輩方はよくできていたなと感心するとともに、自分が今後引き継ぎを受ける立場となった場合にはこちらから情報を積極的に受け取りに行こうと思いました。

同僚に迷惑をかけてしまうのがとても申し訳ないと感じる

同僚に対して想像以上に申し訳ない気持ちになりました。
年度途中で担当人員が減ってしまいますし、私のような短期間の育休では代替職員も配置されることはありません。
繰り返しになりますが、育休を取得されていた先輩方も同じような感情になっていたかと思うと、もっと私にできたことがあったのではないかと後悔が残ります。

毎日妻と子と過ごさないとわからないことがある

約1ヶ月間産後の妻と生まれたばかりの長女と過ごしました。
特に第一子ということもあり何もかもが手探りの中、妻と協力しながら過ごせたことは本当に良い経験となりました。

長女は大半は寝て過ごしてはいるものの、こちらも寝不足で日中思うように活動できませんでした。また起きている間はもちろん目を離せないので、家事も一人ではほとんどできませんでした。
もし私が育休を取得せずにそのまま仕事を続けていたら、仕事から帰宅した後全く家事がされていない様子に多少の苛立ちを覚えてしまっていたかもしれません。
今は一日中ほとんどの時間を家事育児に費やしてくれている妻に感謝と尊敬をしています。

まとめ

今回自分が育休を取得することでわかったことは以下の通りです。
・過去に育休を取得されていた先輩方が多くの苦慮をされていた
・上司や同僚の協力体制と担当業務の内容が育休の取得しやすさに直結する
・毎日家事育児をしてくれている妻はすごい
・長女がとてもかわいい

育休を取得していなかったら上記の点に気づくことはなかったかもしれません。そう考えると、職場の理解もあり育休を取得させていただけたことで、大きく成長することができたと考えました。

いががだったでしょうか。
もし育休取得を迷っている方がいらっしゃいましたら、可能な限りで是非とも取得していただきたいと思います。きっと育休取得後には、今までとは違った自分になれていると思います。
また、同僚で育休を取得される職員がいらっしゃいましたら、是非ともご協力いただけますとみんなにとってより良い職場となっていくのではないかと思います。

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