初めてのオフライン面接の会場は、群馬の温泉
今年の就活はコロナの影響で、
インターンや面接がことごとくオンラインになっている。
オフラインで実際に会って、というのは中々ない。
私も今までに参加したインターンや面接は全てオンラインだったのだが、
今日初めてオフラインで面接(?)をさせていただく機会があった。
会場は、群馬の温泉地。
結論としては今日面接させていただいた会社では働かないことになったのだが、
とっても素敵な体験だったので記録に残しておきたいと思う。
群馬に行った理由
将来は海外で困っている人に幸せを届けたい!
とは思っていたものの、
そもそ自分でもも幸せとは何かわからないまま、
正義感・義務感だけで動いているのではないか。
それで人を幸せにできるのか。
そう思い始めてから、自分が心から素敵!と心惹かれてわくわくする場所で
働いてみるのもいいかもと思っていたところで、
「日本仕事百貨」という素敵な求人サイトを見つけた。
ここでは働く人や職場のストーリーが丁寧に取り上げられていて、
求人情報を読んでいるはずなのに心があたたかくなる。
そこで見つけた求人が、
群馬の温泉地で複数の宿泊施設を運営している会社だった。
「新しい温泉地のあり方や旅の様式を考えて、つくる」
...なんか面白そう!
とりあえず応募ボタンをクリックすると、早速履歴書を送って欲しいとの連絡が。
履歴書を送ったメールの返信は、
「ぜひ1度お話ししましょう。現地にてお話を伺います。」
...え、このご時世にオンラインじゃないの?しかも群馬まで行くの?
流石にちょっとたじろいだ。遠いわ。
でも逆にこのタイミングで働く場所を見させてもらいながらリアルで面接させてもらえる機会なんてないし(しかも大自然の中で!)
なんか面白そう!って思ったので、行ってみることにした。
7時前に家を出て、電車とバスを乗り継ぐこと6時間。
ついに!面接会場の温泉地に到着。
約1年砂漠の国で、帰国してからも建造物で溢れる都市で暮らしてた身には、
山の深い緑と川の青さが早速心に染みたのだった...
担当面接官:社長さん
バス停まで迎えに来てくださるとのことだったので電話をしようとすると、
「サホダ様ですか?」
と、白髪のおじさまに声をかけられた。
この方が、今回応募した会社の社長さん。
本日の面接官であり、未来の雇い主になるかもしれない人だ。
早速、話をしつつ、会社が所有する旅館や宿泊施設を見て回ることに。
こちらの社長さん、
面接に来たひよっこ大学生にも車の乗降の時はドアを開けてくださったり、
すごく丁寧に温泉地のお話をしてくださったり、
圧巻のホスピタリティー。
おもてなしを生業にする方の立ち振る舞い、素敵。
最初は厳かな雰囲気で、話も堅い感じだった。のだけれど...
話をしていくうちに、社長さんの雰囲気が変わった。笑
潰れそうな旅館を継いだ時の話、
それを立て直そうと工夫してうまく行った話、
街を元気にしようと温泉協会長になった話、
それじゃ街を変えられないと新しいタイプの宿泊を作った話、
経営の勉強のために50代半ばで大学院に通い始めた話...
社長さんは
目がとってもキラキラしていて、
いろんな挑戦をして実績もあるのに
「みんなからポンコツ社長って言われるんだよなあ〜」って笑う謙虚さを持って、
今後の野望なんかをお話しする時は
ちっちゃい子供が悪巧みするみたいにニヤッと笑っていた。
社長は、時代は変わるから、
それに適応して場所も変わっていかなくてはいけない、
ともおっしゃっていた。
何が正解かはわからないから、
考えて、いいアイデアが浮かんだら実行する。
それでうまく行かないことも多いから、
そしたらどうしたらうまくいくのかを考えてまた動く。
幾つになっても挑戦しては失敗して、また挑戦して、
それをワクワクしながら楽しんでいる。
そんな生き方、素敵だなあと思った。
いくつか宿泊施設を案内していただいてから最後に、
オープンに向けて古い旅館をリノベーションしている最中の現場にお邪魔した。
全部剥がされて剥き出しになっている壁や、
まだ改修の手が及んでいないかび臭いエレベーター、
階段のクモの巣を見て、
新しい場所を生み出すことの大変さ、道のりの長さを感じた。
この寂れた場所からどんなものができるのかを想像して、
人を集めて作り上げ、
常により良いものを目指して変化し続ける運営をする。
新しい場所を生み出す。口で言うほど簡単じゃないのだと思う。
だからこそ、いろんな人が集まって
あーでもないこーでもないと知恵を絞ることで、
より良いものをつくれるのかもしれない。
そしてそのプロセスはすごく情熱的で大変で、楽しいのだと思う。
帰京する
素敵な社長と自然豊かな群馬とお別れして、東京に帰る。
バスの中から東京を改めて見た時、
人と建物めちゃめちゃ多!!!ってびっくりした。笑
群馬では1つの山があったくらいの大きさの場所に、
東京では数多くのマンションがあり、無数の部屋がある。
しかも、そのタイニーな部屋をゲットするために、
ローンを組んで何十年も働いては返済したりする。
誰が何を幸せと定義するのか、
何に対して幸せを感じるのかは人それぞれで、
幸せのあり方について意見する権利は本人にしかないんだと思う。
ただ、人が多すぎるが故に発生する比較競争に飛び込んだり、
小さい箱に住むために一生懸命働いて稼いでっていうのは、
私が感じたい幸せではないなって思った。
さて、自分なりに幸せを感じて、
人に幸せをお裾分けをするために、
どんな生き方を選択していくことになるのだろうか。
気難しい私の就活は続く!
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