布目を安定させて刺繍しやすくする。「接着芯」の役割
接着芯とは
布裏にアイロンで接着して使う「接着芯」。
刺繍で使用するときの主な役割は
・布に張りを持たせる(刺繍したあとに接着する)
・布目を固定して刺繍しやすくする(接着してから刺繍する)
のふたつです。
クロヤギシロヤギのサイトで新しくリリースした「四角い額に合う刺繍布」では、後者の「刺繍しやすくする」ために接着芯を推奨しているカットクロスがあります。
こちらの記事では、接着芯をはじめて使う方のために、使用方法をお伝えします。
接着芯の使い方
まずは糊面の確認をしましょう。
つるっ、てかっとした方が糊がついている面です。
この糊がアイロンで溶けて布に接着します。
布にシワがある場合は、接着芯をつける前にアイロンで伸ばしておきましょう。
それでは接着です!
下から
・アイロン台
・布(上が布裏になるように置く)
・接着芯(布裏に糊面を当てて乗せる)
の順に重ね、温めたアイロンをまず中央部分に置きます。
(クロヤギシロヤギのショップでご用意している接着芯はドライ、中温、10秒圧着が目安です。お手持ちの接着芯の場合は、パッケージ記載の指示をご参照ください)
!接着芯の糊面にアイロンを乗せると糊が溶けてアイロンにくっついてしまいます。気をつけて!
アイロンは滑らせず、一点づつ圧着してください。
接着する前に滑らせるとシワになりやすいのでご注意ください。
部分ごとに同じように接着していきます。
接着していない面がないか確認しながら、満遍なくアイロンを当てましょう。
接着できました!
図案を写します。
チャコペーパーは熱を加えると消えなくなる場合があるので、「アイロン接着してから図案を写す」のが基本です。
刺繍枠をはめ、接着芯ごと刺繍します。
布目が動きやすい布や、Tシャツなど伸びる生地への刺繍がとってもやりやすくなります。
裏はこんな感じ。
刺繍が終わったら水で図案を消し、額に入れて完成です。
接着芯のおかげでパリッとした仕上がりになるのも魅力的◎
刺繍しやすい布でも、きっちりした印象に仕上げたい場合は、刺繍後に接着芯を張ると見栄えが変わりますよ。
接着芯を張らずに刺繍したいときは
ちなみにやわらかく目が動きやすいこの布ですが、まず最初に接着芯を張らず試作をしました(↑写真刺し途中のサンタがそれです)。
その結果、ストレスなく刺すためには接着芯があったほうが良いかも・・・とキット同封を決めたのですが、張らなくても刺せるんです、もちろん。
ご参考までに、接着芯なしで刺繍するときのコツを記載しておきます。
[接着芯を使わない時の注意点]
・クリスマスツリーのビーズつけはビーズが布目から裏側に出やすいため気をつけて縫いつけます。
・サンタとトナカイは埋める面が多いので特に引っぱりに注意が必要です。布がつれてしまうと型紙が使えなくなる可能性も!
・布端がややほつれやすいため、仕立ての際の型紙をやや大きくしました。また切り込みを入れずに裏返すのがオススメです(HOWTOに詳しく記載あり)。
引きすぎないこと、布目を歪ませないことが最大のポイントです。
接着芯を上手に使って、仕上がりに差をつけましょう
こちらは接着芯を張らずに額装した作品です。
柔らかい雰囲気で優しい印象ですね。
シーンやイメージに合わせて、接着芯を使い分けてみてください。
ではでは、楽しい刺繍時間を!
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