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カブトガニに励まされて


岡山県笠岡市のカブトガニ博物館で、カブトガニは、生まれてこのかた、すんでいる場所はずっと干潟で、姿もずっとあの形だと知りました。

解説には、生物が生き残るためには、すむ場所を変えるか、今いる場所に合わせて、姿形を変えることが必要なのに、カブトガニは、まったく変わっていないので「進化の成功者」である、というようなことが書いてありました。

変わらないということへの凄さを感じる一方で、「進化の成功者」という言葉に、少し、ひっかかりを覚えました。

帰宅してから、カブトガニ博物館のホームページを見てみました。

すると、恐竜は滅亡したのになぜカブトガ二は生き残ったのか?という問いに対して、こんな回答がありました。

「白亜紀末の気温の低下は、カブトガニにとって、別に労することなく、乗り切ることができた」
「魚などのように、水がなければすぐに死に至るというのではなく、隣りの水のあるところへ移動するぐらいのことはやってのけた」
「急激な変化でなければ、カブトガニは十分に適応できる能力を持っています。カブトガニがあまり進化も遂げずに、しかも白亜紀末を生き延びてこられたのは、彼らが狭い範囲のみに適応していたのではなく、広く環境に適した生活スタイルを身につけていたから」
https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/kabutogani/3696.html

別に労することなく、というところに、たまたまだぜ、というかのような雰囲気が読み取れ、「進化の成功者」という言葉には感じられなかった親しみを抱きました。

そして、「隣りの水のあるところへ移動するぐらいのこと」を、やってのけているだろうか、と自問しました。

2020年は、カブトガニからの問いを胸において生きてみたいと思い、以前から始めたかったエッセイを、このnoteで書いていくことにしました。

お付き合いいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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