炎上したくは無いけれど

 
 
 先日知り合いのツイッターが炎上していた。
 彼はいつもネタツイをしている人なのだけれど、きっかけはたまたまバズった下ネタ的なツイートがフェミニスト界隈に見つかって燃え上がった、という経緯のようだ。
 
 自分自身が積極的にそれに参加しようと思ったことは一度もないが、ツイッター歴は長いのでこれまで何度も炎上案件は見てきた。規模の大小こそあるが、おそらくほぼ毎日ぐらいの頻度で、どこかで炎上は起こっているような気がするほどだ。
 もちろんその殆どは燃えるべくして燃えたような問題発言なのだけれど、中にはあえて炎上させる必要もないんじゃないかなと思うほどどうでも良い発言もあったりする。
 
 よく言われていることだけれど、現代のインターネット界では炎上はもはやエンタメになっている。不正義を見つけだし、正義の名のもとに皆でそれを叩き潰す。

 先の知り合いの発言も、まあ確かにちょっと不謹慎ではあるのだけれど、彼の普段のネタツイと大差ないものだしそこまで問題になるほどのものかなあ、という気がしてしまう。もちろん知り合いだからという贔屓目もあるのかもしれないけれど。
 
 最近のツイッター界を見ていて思うのは、炎上させようと思えば誰でも炎上させられるのではないだろうか、ということだ。よほど清廉潔白に暮らしている人でもなければ、過去ツイートまでくまなく見ていけば、少なからず火種が燻っている。
 火のないところに煙は立たないというけれど、ことインターネット界に限れば、火のないところに煙を立てることも不可能ではない。

 幸いにも僕はこれまで炎上したことは無いが、それは多分、僕という存在が世間的に知られていないから無事で居られているだけなのだろう。
 特に悪いことをしてきたような気はしないけれど、逆に炎上対策のリスクマネジメントをした記憶もない。悪意を持って僕の過去ツイートを掘られたら、きっと炎上しそうな発言もあるのではないだろうか。
 
 僕も人並みに承認欲求はあるので、フォロワーを増やしたり、バズりたいという気持ちは持っている。だが昨今のネット界隈の雰囲気というか、独特の空気感を考えると、あまり目立つのも考え物だな、という気がしてしまう。
 
 けれどそれに気を付けすぎて、ガチガチに固めた無難な発言ばかりをしていても、それならSNSをやる意味が無いのでは? とも思ってしまう。
 
 誰もがリスクを抱えている以上、むしろ炎上を避けようとするよりも、いざ炎上した時の心構えを今からしておくほうが健全なのかもしれない。
 
 もちろん、避けられるならば炎上はしたくないのだけれど。
 
 
 

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