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(詩)灯芯

灯芯 


凍てつく冬の夜
細いからだを捩らせて
黒く冷え固まってしまった君

芯が心を無くしては
燃えてなくなる枯草のようなもの
自分が燃え尽きては光が消える

さあ力を抜いて
かぐわしい油に身を浸せば
いのちがゆっくり沁みてくる

それから静かに火を点せば
どんなにか弱い糸であったとしても
尽きぬいのち燃やして輝けるだろう

(MY DEAR 332号投稿作)

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