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#1 生きてる限り、道半ば。

指というのは素直なモノで、ちょっとサボっただけで途端に音が荒れる。

楽器は鏡みたいなもので、荒れた指の荒れた音をそのまま出してみせる。

このくらいいいだろうとか、今回は仕方ないなんて、ただの怠慢。

周囲の評価が良かったからオッケーなんて、自己満足の罠にハマるだけ。

荒れた音は荒れた音。

マルっと受け入れないと、先へは進めない。


先へ進めたとしても、完成やゴールは無い世界。

常に未完成。

常に手は届かない。

生きてる限り、道半ば。


だからこそ

やめない限り、どこまでも行ける。

生きてる限り、どこまでも行ける。

あの日聴いた、天上の音を目指して

自分の音と真正面で向き合うだけ。






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