BLUE

- lyrics -
どこか遠くへ行きたいと 朝が来るたび思ってた
何かがすれ違ってること ひとり憂いて
今じゃもうそんなことさえも 水のように薄れてた 
ここじゃないどこかなんてもの 忘れた ただ疲れてた

過ぎてゆく 毎日は 早すぎて 息つぎするタイミングも計れない

空はいつも青すぎて 染みるように 目が痛くて
明日は 何か いいことがあるかなぁ 頼りなく信じて 今日が終わる

若くはないことが時々 うるさすぎる気がする
はね返せないのは 結局 何も残せなかったから

目をつぶり 成り行きで過ごしてる Ah 取り戻すタイミングもずれていく

空はいつも青すぎて 染みるように 目が痛くて
泣きたくなるね 泣けたらいいのに 昨日と似てる 今日が終わる

音もなく 崩れかけてた 胸の底に 最後に残った希望を見た

空はいつも 青く広く 変わりもなく 続いていた
明日はきっと いいことがある いいことがある
夜明けを待って ドアを開ける

この曲を聴いてみる
https://youtu.be/p6Y8HECwOCs

”comment”

若い頃に書いた曲。
当時ステージではギターを弾いていて
ロックテイストな雰囲気だったと思う。

あの頃、この曲は好きな人も多くて
「すごく希望に満ちているわけじゃないところがいい」
と言われてた。

どの曲も基本的には光が射すように書いているんだけど、
嘘は書けなかった。
前向きな気持ちだけがあるわけじゃないし、
それ以外の気持ちも同じように大切だから。


あれから何年も経って、曲をアレンジしてもらう機会があり、
曲構成を変え、それに伴い、歌詞やKeyも変えていた。
ということに、今日当時の譜面を見つけるまで忘れていた。

そうだ。
すごくblueで奥底の切迫した気持ちを歌ってたんだった。
曲全体を音楽的にすることを優先して、「想い」を削ってしまっていた。

もう一度歌詞とkeyを戻した。
そして、最後の言葉をもう少し希望を見出す言葉に手を入れてみた。


この曲で一番大切な言葉は
「音もなく崩れかけてた 胸の底に 最後に残った希望を見た」
というところ。

誰でも生きていれば、もうダメだな、と絶望したり、自分を責めたりする時は
あると思うけど
それでもやっぱり生きていると、希望のカケラが残っていて、
なんとかそれを手に立ち上がれる瞬間がくる。

それの繰り返し。
絶望と希望のコントラスト。

正しさや、強さだけでない矛盾した人間という存在。
その感情の動き。

移りゆく人生の美しさ、
そしてそこに生きる人間の美しさを歌いたいなぁと思うのです。


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